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クラス分けテスト

それから僕は、冒険者としての活動をしたり、王都の散策をしたりと、楽しく過ごした。

そしてクラス分けテスト当日になった。


「一応復習は毎日してるから大丈夫だと思うけど、油断だけはしないでおこう」


そんな事を考えながら学園に行く。


「今年入学の皆様はこちらで手続きをお願いします」


受付の人が大きな声で案内しているのでそこに向かう。


「こんにちは、ご入学の方ですか?」


「そうです。手続きをお願いします」


「かしこまりました。こちらにお名前をご記入下さい」


「書けました」


「ベルク伯爵家のアロイス様ですね。…手続きが終わりましたのでこちらの番号札をお持ちになって係の案内にしたがって教室まで行ってください」


「分かりました。ありがとうございます」


結構早めに来たつもりだけど185番か、確か毎年300人くらい入学するから真ん中位か。


「番号札151番から200番の方はこちらです」


おっ、あっちか。


ふむ、1つの教室50人でテストを受けるのか、まぁ少し間隔を開けるとそれくらいしか入らないか。エリナの姿は見えないな、別の教室か。と、そんな事を考えていると教室に先生が入ってきた。


「皆さん揃ったようなので、これからテストを始めたいと思います。今回のテストはクラスを分ける為の試験なので、成績が悪くても入学が取りやめになる事は決してありませんが、カンニングなど不正をせた場合は最下クラスのDになりますのでご注意を」


注意事項を聞きながらテスト用紙が配られる。


「時間は1時間、空欄がある無しに関わらず時間が来たら速やかにペンを置いて下さい。それでは始め」


始めの合図を聞き皆が一斉にペンを持ち書き始める。


やはり簡単な問題しかないな。算数と歴史それから魔法について、どれも屋敷の書架で読んだものばかりだ。


そして10分もしないうちにすべて解き終えてしまった。暇だな。


「もう諦めたのかい?やれるところまでやったほうが自分の為にもなるよ」


テスト内容が分からないからやめてしまったと思われたようだ。


「いえ、全て解き終えたので暇になっただけです」


「そ、そんなに早く終わったのか、だが途中退場は認められないから、見直しをするなりして待っていなさい」


「はい」


見直しでもしてるか。

間違えて覚えていない限り満点だな。


「時間になりましたので終了です。ペン置いて下さい」


やっと終わった。何もしてないと長く感じるな。


「次に魔法テストがあります。テストと言っていますが成績には関係ありません。現時点でどのくらい魔法が扱えているか確認するだけですので、無茶なことはしないように、それでは移動して下さい」


新入生の実力を把握するのが目的か、もしくは授業速度の基盤の為か、両方だな。

先生の指示に従って移動していると。


「君がアロイス君で合っているかい?」


「?はい、アロイスです」


先生に呼び止められた。


「アロイス君の魔法技術の事は陛下に聞いているから、君は別の場所に来てくれて」


僕だけ別か、なんとなく疎外感を感じてしまう。

それにしても陛下に聞いた?陛下はエリナから聞いたのかな?


「分かりました」


案内されたのは体育館のような広いところだった。


「さて、アロイス君。君はすでにこの国の最強戦力のユーリ様よりも強いと聞いているよ。なので他の生徒の前で見せるのは少しいや、だいぶ刺激が強いと思うのでここに案内させてもらった」


何故そこまで知っているんだ?エリナにも言ってないのに。


「疑問に思っている様だね、なんでもベルク伯爵様本人から逐一報告があるらしいよ」


犯人は父上だったのか。


「納得しました。それで、ここで何をすれば良いのでしょうか?」


「うーん、ここは防御魔法が張ってあるんだけど正直言って君の力に耐えられるとは思えないんだよね。だから攻撃性のある魔法以外を見せてくれないか?」


「でしたら、僕の母がやっていた相手の魔法を奪うのはどうでしょう」


これなら危険はないだろう。


「そ、そんな事出来るんだね、知らなかった」


ん?何かボソボソ言ってるけど聞き取れないな。


「ではそれでお願いするよ。私が魔法を使えば良いのかな?」


「はい、どんな魔法でも大丈夫です」


「じゃあいくよ。ファイアボール!」


相手の魔法を奪うには、まず魔力そのものを捉えて、相手の制御から切り離し、自分のものにする。

先生の放ったファイアボールが僕の目の前で止まり、掌の上に置く。


「⁉︎こ、こんな事が本当に出来るのか。ユーリ様が凄いのは知っていたが、10歳の子供まで出来てしまうのか⁉︎」


これでもかというくらい目を見開き驚いている。

魔力操作を極めれば誰にでも出来ると母上は言っていたけれど、この先生は出来ないらしい。まぁ父上も出来ないから、別の事に重きを置いているんだな。


そもそも、相手の魔法を奪う事が出来るのはこの世界でアロイスの母親であるユーリしかいないのだが、アロイスは誰でも出来ると聞いて、色んな人が使えると勘違いをしていた。



「僕は5歳の頃から毎日練習をしていたので、それで出来たのではないかと思います」


「私だって昔から、それこそアロイス君よりも長く魔力を扱っているのに」


?この先生は小言を言う癖でもあるのかな?聴覚を強化すれば聞こえるだろうけど別に聞かなくても良い気がするから放っておこう。


「それで先生、どうでしたか?」


「え?あ、うん。よく出来てるよ。これでテストは終わりだ。後はテストの結果が出るまで待っていてくれ」


「分かりました。それでは失礼します」


終わったか。やはりと言うか、楽勝だったな。


そしてそのまま屋敷に帰る。

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