5年間の成果・王都へ
あれから5年、僕は今日10歳になった。今年から学園に通う為明日王都へ引っ越す。
この5年間は色々あった。謁見が終わり王都から伯爵領へと帰って来てから空間魔法を扱えるようずっと練習をして、1年後ようやく空間魔法が出来る様になった。ただこの魔法は、本当にズルイ。ぶっちゃけなんでも出来てしまう。例えば、普通の魔法使いが空を飛ぶのに対して沢山の魔力を使うが、空間魔法は全く使わない。そもそも空間魔法は自分の魔力を使わないので無制限に使える。その時点でズルイとは思うが、これはまだまだ序の口だ。
まず、自分で新たに空間を作ることが出来る、しかも自分の好きな仕様に出来る、時間を止めたり、重力を重くして、トレーニングルームとして使ったり、これには父上がとても喜んでいた。ブラックホールなんかも疑似的に作れるし。時間を止めた空間はとても便利だ、物は腐らないし、いくらでも物が入れられるから冒険するにあたって、なくてはならない。そう、僕は8歳の時に冒険者ギルドに登録をした。魔物を倒すのにもやはり空間魔法は最強だった。相手の頭らへんに亜空間を作ってやると頭と体が離れて絶命する。これだけで魔物を殺せるから僕は次々と魔物を倒して魔力を奪った、いや譲渡してもらった。おかげで魔力量がとんでもないことになった。
「ステータス」
名前:アロイス=フォン=ベルク
年齢:5歳
所属:ベルク伯爵家次男
状態:健康
魔力:1000000/1000000
適性:火•水•風•土•闇•光•炎•氷•雷•金•『空』
100万だ、実はこれもおかしいらしい。譲渡魔力上昇では魔物から全ての魔力を取れる訳ではなく、自分の魔力にするのに無駄があるらしいが、僕は魔物の魔力を全て奪える、おかげで上昇率が他の人の2倍3倍は上らしい。
ぶっちゃけ強くてなり過ぎた。魔法戦闘のみなら誰にも負けない。が、武力を合わせると今だに父上には勝てない、脳筋に勝つにはもっと力をつけなければ太刀打ち出来ない。父上の速度には追いつける様になったが圧倒的にパワーが足りない。戦闘技術もない、けれど僕はこの世界で一番強くなりたい訳では無いのでそこまで気合を入れて訓練はしない、エリナと結婚出来る様に爵位を得られれば必要なないからな、後はドラゴンを倒すなりすれば良いだけだ。
なので今は魔道具の製作について勉強しているが、やはり学園に通って勉強しなければ、特殊な模様が全くわからない、どの本にも載っていなかった。もし載っていたら学園に通う意味が無くなってしまうから気にはしていない。前もって勉強しておきたかった気持ちもあるにはあるが、人に教えてもらいながら勉強するのも悪くはない。全て1人でやってしまうとこの世界で浮いてしまうからな。そうそう。空間魔法が使えるようになった頃、母上が妹を産んだ。妹?いやあの子は天使だ、もの凄く可愛い。産まれた瞬間この屋敷はお祭り騒ぎだ、家族やメイド、執事までもが可愛がり過ぎて将来我が儘になるのではないかと思うくらい、なんでもやってあげたくなってしまう。さてこの5年間の振り返りはもういいかな。今は引っ越しの準備だ、と言っても空間の中に入れるだけだからすぐに終わってしまう。
「アロイス、準備は出来てるのかしら?」
「はい、母上。作った空間の中に入れるだけなので直ぐに終わりました」
天使を抱いた母上が様子を見にくる、
「はぁ〜、本当に便利ね、空間魔法って、私も欲しいわ」
誰でも欲しいと思うよな。
「便利なのは同意しますが、母上が空間魔法を覚えるのは無理かと」
「やっぱり無理なのね」
「はい、僕の魂には神の力が少し入っているらしいので、そのおかげで使えるみたいです」
僕だって神の空間で魂を癒してもらわなかったら使えない力だったし。
「それは絶対無理ね、まぁ良いわ。それより準備が終わったのなら、食堂に来なさい。今日はお祝いです」
兄上も3年前に学園に通っているからいないけど、しばらく家族で食べるのは出来なくなるな。何より僕の天使と離れなければならない。
「はい」
そのまま母上と母上に抱かれている天使と一緒に食堂に行くと父上がすでに待っていた。
「アロイス、いよいよ明日だね。準備は大丈夫かな?」
「はい、全て空間の中に入れてありますので」
「うん、それなら安心だね。もし何か足りなければ王都で買えば良いしね、じゃあ今日はアロイスの10歳の誕生日のお祝いだ」
「ありがとうございます」
「まずは食事をしようか、今日は料理長が腕によりをかけて作ってくれたみたいだよ」
「はい、頂きます。美味しいですね」
「そうね。本当美味しいわね」
デザードもしっかりと食べてまったりしていると。
「アロイス、これは私と母さんからのプレゼントだよ」
「ありがとうございます、開けても良いですか?」
「良いよ、開けてごらん」
これは。
「父上これってもしかして」
「そうだよ。アロイスが欲しがってた金属だよ」
やっぱり。オリハルコンであってるよね。
「プレゼントが金属の塊って言うのがちょっとあれだけど、喜んでくれたかな?」
「はい!とっても嬉しいです」
冒険者として活動していたけどあまり遠くに行くなと言われていたから、色んな金属類を集められなかったんだよな。かろうじてミスリルが少し採れたぐらいか。
「それなら良かった。にしても本当に良かったのかい?プレゼントがオリハルコンで、いやオリハルコン自体はとても希少な金属だからおかしくはないけど、加工が難しい金属だよ?」
「はい。練習にもなりますし、色々使い道もありますから」
「そっか。アロイスが良いなら良いや。さて明日は早いからもう寝なさい」
「はい。おやすみなさい」
この日は特に訓練も練習もせずに寝た。
そしていよいよ王都へ、学園へ‼︎




