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気持ち・王都到着

「嘘が分かる?」


「はい」


「でもそれだけなら、僕が嘘をついていないだけで、信頼に値するとは限らないと思うけど」


確かに嘘はついていない、けど本音もあの一回だけで他は言ってはいない、秘密がある事さえも。


「勿論それだけでは分かりません、しかしもう一つ能力があります。それは相手の本質を見抜く力です。なのでアロイスが何かを為そうとしている事も知っています。けれど、それはこの国ひいてはこの世界に害をもたらすような事ではない事も分かっております」


そこまでの力があるのか!それは凄いな。しかしその瞳の所為で辛い経験もしているだろう。だから近寄ってくる男に下心があるのか分かったのか。


「そうだったのか、大変だったね。その瞳は凄い力があるのもまた事実だけど、5歳児にとっては嬉しいものでもないよね」


「確かに、相手の嘘が分かるのはとても悲しくてなる時もあります、しかし本質を見抜く力は私にとっては必要な力です。王家の人間としては相手を見極めることは重要ですから。それにこの瞳は、この国の初代国王の王妃様と同じだそうです」


エリナは強いな。もし僕がそんな力を宿して生まれたのなら、多分直ぐに人のいない所に行くだろう。

それにしてもエリナは先祖返りだったのか。


「強いんだねエリナは、僕もそんな強さが欲しい」


「私は決して強くはありませんよ。陛下、いえお父様とお母様、それにお兄様も私をとても大事にして下さるから、私も何か役に立とうと思えるだけです」


「確かに、家族の有り難みは大切だと思う。けれど、それだけではエリナの様にはなれない。エリナが強いから、辛い事があっても王家の為、家族の為に行動出来るんだと思うよ」


「アロイス…ありがとうございます。アロイスに会えて良かった」

瞳に涙を浮かべるエリナを見て僕は、この子を守ってあげたいと思ってしまった。これは僕も彼女の事を。


「僕も、エリナに出会えて良かった」


「本当ですか?」


「それは聞かなくても分かるんじゃないの?」


「そうですけどちゃんとアロイスの口から聞きたいのです」


「そっか。うん、本当に心の底からそう思っているよ」


「嬉しいです」


「エリナ」


「何ですか?」


「僕もエリナにいや、誰にも話していない事があるんだ」


「誰にも、ですか?家族にも」


「そう、家族にも話していない」


「そんな事を私が聞いても宜しいのですか?」


「エリナに知っていてもらいたいんだ。それに陛下との謁見の時に陛下と両親にも話す予定ではあるけどね」


エリナには言わないといけないと思ってしまったからな。


「なら私もその時で良いです」


「自分で秘密があると明かしておいてなんだけど気にならないの?」


「気にはなりますが、最初に聞くのが私だけと言うのもなんだか緊張してしまいますので、他の皆んなと一緒に聞きたいです」


「そっか、わかった。じゃあ謁見の時にエリナもいてね」


「はい!その時はアロイスのステータスも見て宜しいですか?」


「うん、と言うかステータスを見たほうが信憑性が増すからね」


「分かりました、楽しみにしています」



その後は楽しくお喋りをして道中を過ごす。


「王女殿下、アロイス様王都が見えて来ましたよ」


「ようやく帰って来れました」


「あれが王都か、デカいなぁ、どんな所だろう」


「アロイスは王都は初めてですよね?」


「そうだよ。領地から出るのも今回が初めてだったから、楽しみなんだ」

魚が食べれないのは残念だが、領地にないものを見るのは楽しみだ。


「そうですか、なら私が案内します」


一緒に王都を回れるのは嬉しいけど、それはダメだろー。


「エリナにそんな事をさせられないよ」


「私がしたいと言うのだからするのです」


頬を膨らませながら言われても可愛いだけだ。ではなくて流石に無理があると思う。


「いくら何でもそれは危ないよ」


「なら護衛を連れて行けば良いですね」


そう言う問題でもないと思うけど、これはダメだな断れない。


「では陛下と王妃様の許可を頂いたらという事でどうかな?」


許可を貰えば僕がどうかなる事はないだろう。


「むー、許可ですか。分かりました、何が何でも許可を貰います」


そこまで意気込む事なのか?エリナと護衛達だけで王都から出てる事を考えると簡単に許可が出そうだが。


そんな事を話し合っていたらすでに王都の門を通り過ぎていた。


「あれ?あんなに人が並んでいたのにもう入れたの?」


「王都では一般と貴族、王族とで入る門が違うのですよ」


「あートラブル回避のためか」


「そうです」


貴族と平民が同じ所に並んだら互いに迷惑するだろうからな。


まぁ、何はともあれ王都到着だ。って父上達は何処だろ?


「エリナ、父上達は何処かな?」


「貴族門で入場を済ませているはずですからもう来ると思いますよ?」


そっか、王族の門はまた別だった。

ん?この後どうするんだ?


「そう言えば入る門が違ったんだったね。ところでこの後はどうすれば良いの?」


「アロイス達はこのまま私と王城まで一緒に来てもらいますよ?」


さも当たり前の様に言われたけど、あれー?おっかしいな王都にあるベルク家に行くんじゃ無かったかな?

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