部分身体強化極めました
無理のない範囲で頑張る、そんな事を思ってた時期もありました。
そんな考えがある意味で無へと還りました。
部分身体強化の練習を始めて1時間、えーはい極めてしまいましたね、これは。
「あの〜母上、部分身体強化多分極めました」
「ん?アロイス君は何を言っているのかな?お母さんちょっと聞いてなかったみたい」
「いえ、ですから部分身体強化極めました」
「……本当に?まだ始めて1時間くらいしか経ってないのよ?いくらなんでも早過ぎないかしら」
驚愕と疑いの混じった目をされて母に詰め寄られる。
「えーっとはい、ほぼ無意識下でどの部分にも魔力を宿らせることが出来ます」
これには自分でもビックリしたが、コツとイメージをしっかり持てば割と簡単に出来るな。
イメージ的にはホースで水を流す感じかな、魔力袋を蛇口に見立ててホースの先を集めたい所におけば、後は勝手に流れてくれる。
コツとしては魔力袋から手に集めるまでの魔力の道筋(言わばホースの置き場所だな)をしっかりと覚えていれば後は素早く移動させれば良いだけだし、素早く移動させるには、圧縮した空気を一気に押し出すイメージをすれば結構な速さで魔力が移動する。これさえ覚えれば完璧だ。
「因みにどうやって、やっているの?」
この世界の水は井戸から取ってくるか、魔法もしくは魔道具で出すから蛇口なんか分かんないだろうな。
所々端折って説明するか。
「えっと、魔力を圧縮して宿したい箇所に一気に解放するイメージですかね?」
ちょっと端折り過ぎたかな。
「魔力を圧縮ね、貴方のやった事はまだまだ先、ある程度魔法を使えるようになってから教える事なのだけど、
教える必要が無くなってしまったわね。いい?アロイス、魔力の圧縮は上級属性を扱うのに必須技能なの。
貴方は圧縮して解放した様だけど、圧縮したまま魔法を使うのと圧縮しないで使う魔法とでは桁違いの威力になってしまうから、あまり無闇に魔力の圧縮をしてはダメよ」
ほぉー、魔力の圧縮は上級属性に必須の技能なのかいい事を聞いた。前の世界での記憶があるのは本当に有難い、魔法を使う際のイメージに役に立つ。
後で練習しよう。
「はい、分かりました。しっかりと勉強してから扱う様にします」
「アロイス、今隠れて圧縮の練習しようとか考えたでしょ、顔に出てるわよ」
「うっ、すみません」
余りの嬉しさに顔に出てしまった様だ。
「はぁ〜、何だか嫌な予感がするから貴方には人の目がある所以外での魔法の練習を禁じます」
げっ!それはイカン。こっちは早く魔法を使えるようになりたいんだ、何とかしないと。




