初めての魔法
「じゃあ早速お勉強を再開しましょうか」
「はい、宜しくお願いします」
ようやく再開したか、早く魔法を使えるようになりたいな。
「まずは前回のおさらいしましょうか、魔力を動かしてみて」
前回の様に溢れさせない様に注意しながらゆっくりと魔力を動かしていく
「動きました」
「ちゃんと出来る様になってるのね、偉いわ。じゃあ次に魔力袋から少しだけ魔力を出してみましょうか」
少しだけ出す、ん?意識するとなかなか出ないぞ?
「母上、上手く出せません」
「まぁ最初はそう簡単にいかないわよ。そうね感覚としては、水の入った袋を押して少しだけ出す様な感じかしら?」
なるほど分かりやすい。
少しだけってどれくらいだろう、コップ一杯ぶんだろうか。まぁそれくらいでいいか。
「出来ました」
「そしたらそれを、手の方に送ってみて」
むー、おっなんか手が暖かくなってきた。
「母上、手が暖かくなってきました」
「あら、早いわね。それはちゃんと魔力が手に宿ってる証拠よ、そしたらその状態のままこれを握ってくれる?」
鉄の塊かな?
「結構重いですね、これをどうしたら良いですか?」
「鉄の塊だから重いのは当然よ。それを握り潰してみて」
やはり鉄の塊だったか。こんなの潰せる訳ないじゃ無いか。
「母上、鉄を潰せるほどの握力は僕にはありませんよ」
「まぁいいから、取り敢えずやってみなさい。面白いから」
母上が言うなら何か起きるんだろうな、取り敢えずやってみるか。
「ふん!」
ぐっ。
「母上、何も変わりません」
やはり何も起きなかった。実は何か起きるのでは無いかと期待したんだけど、何も起きなかった。
「ではもう少し魔力を増やしてみましょうか」
さっきはコップ一杯分だったから、次はその倍の二杯分でやってみよう。
「ふんっ!」
ん?少し凹んだ気がする?
手を開いて鉄の塊を見ると、僕の手の形が薄らと写っていた。
「母上、少し凹みました‼︎」
「ふふっ、驚いたでしょ。それが部分身体強化よ」
「部分身体強化、これも魔法なのですか?」
「そうよ、貴方が倒れる前にやった体中に魔力を巡らせる事は身体強化の魔法なのだけど、それの一部強化版よ」
なるほどこれが魔法なのか魔力が減った感じはあまりしないが初魔法がこれか、確かに凄かったがもうちょっと派手な事をやりたかった。
「少し地味ですね」
「この魔法は初歩中の初歩なのだから地味で当然よ。
でもこの魔法を素早く上手に使うことが出来なければ他の魔法なんて持っての他よ」
部分身体強化は魔法使いになる為の最初の一歩って事か。これは何がなんでも習得しなければ!
「分かりました。部分身体強化を極めてみます」
「頑張るのは良いのだけど、頑張り過ぎは良く無いから程々にしなさいよ」
母の注意を聞き入れ無理のない範囲で頑張ろう。




