三時間をドブに捨てた話――公募に向いてないと言われた夜
国語と算数が同時にできない問題に出会った。
こんばんは。雨日です。
冬の間、一ヶ月で書き上げた公募原稿を、
二ヶ月かけてダラダラと編集している。
連載と公募の両立は、仕事と子育ての両立と同じくらい厳しい。
それでも、10万7千文字の原稿を、なんとか10万文字に削った。
心は削られた。
そして、身は削られていない。(なぜだ)
いよいよ形になってきたので、
書式を確認するため、公募のホームページを開いた。
400字詰め原稿用紙換算200枚~500枚。
1枚あたり40字×36行の設定で、縦書き、1段組にしてください。
なるほど。
文字数は足りている。
念のため、原稿のページ数を確認した。
176ページ。
え。足りない。
最低200枚だよね?
……指を折って勘定した。(嘘。電卓)
24枚不足。
指先が一気に冷たくなった。
削って、削って、ようやくここまで来たのに。
ここからさらに約一万文字、足すのか?
どこを加筆する?
もう一度、あの地獄の見直し作業を?
三時間ほど悩み、くたびれて風呂に入った。
ーーそもそもおかしい。
10万文字も書いて、まだ足りないのか。
もう一度、募集要項を見つめた。
……あれ?
400字詰め原稿用紙換算200枚~500枚
1枚あたり40字×36行
これ、別の話じゃないか?
400字詰めで枚数を数えろ。
でも書く形式は、1枚あたり1480字だよ。
そう書いてくれればいいのに。
そう書いてあれば、雨日でも理解できる。
でも、そう書いていなかったから、雨日は混乱した。
公募を書く人にとって、これは常識か?
雨日は、書籍(小説ではない)を商業出版したことあるけれど、
知らなかったよ。
それとも、読解力の問題なのか。
公募に応募する人は、その辺の勘違いなどしないのか。
気づいた瞬間、呆然とした。
必死に加筆しようとしていた自分が、急に可笑しくなった。
三時間、完全に無駄だった。
家族に話すと、こう言われた。
「公募に向いてないね」
向いてないというより、
国語と算数をやり直した方がいい。
ここまで読んだ人は察していると思うが、雨日は数字が苦手だ。
経理は家族任せ。
その代わり、本業は得意だ。(自分で言うのもなんだが)
要するに、凸凹が激しい。
苦手を避けて生きてきたけれど、公募を書くと、それが露骨に出る。
そんな原稿も、まもなく完成する。
早く公募を終えて、庭に戻りたい。
……あれ?
結局また、別の両立に苦しむのでは?




