雨もあがり
雨で見えなかった涙を見せ合いっこしたら、みんな泣いてるのに気が付き、「これじゃみんな泣き虫だね!」と一人が言うと、そこには笑顔の花が咲いていた。
それは俺ですら泣いてしまう様な光景だった。だが、向日葵達はただ見ていた。そう、ただ見ていたのだ。
「そういえばお兄ちゃんの名前はなんて名前なの?」
少年の一人は聞く
「俺の名前はね倭斎隗って言うんだ。よろしくな。」
ゆっくりと右手を差し伸べた。それに少年は右手を出来る限り強く握る。でも、小さな小さなその手では大きな手は痛がらないみたい。
そして少年は言った。
「あ、あのね……僕の名前は山口眞湖口眞湖って言うんだ……ねぇ?こんな僕でも」
続きを聞くまでもなく少年の頭に手をそっと置いた。
「友達になってくれ?だろ。ダメだなんて言わないさ。俺もお前もみ~んな友達だよ。」
何とも感動的な場面なのだが、山口眞湖の名前を初めて知った。というか俺は?ねえ?みんなにっこりしてるけど、俺は友達じゃないの?
が、その時
「ぬいぐるみ見つけた~!かわいい!」
少年の一人はおもむろにバックから俺を持ち上げた。
それに気づいて、倭斎隗は俺を取り返してくれた。
「あのねこれは大事な大事なぬいぐるみ何だよ。だからそんな事はしちゃだめ。」
「……ごめんなさい。」
何を学んだか少年は頭を垂らした。好奇心がそうさせるのか。なんだか見てると懐かしかった。
「すいませ~ん。」
少年の一人である山口眞湖の家まで来た。
聞いたら、ここが家だ。と言うので、来たのだ。
「は~い。あら?」中からお母さんが出てきた。だが、お母さんは二人の少年を見て、困惑する。
「あの……誰かしら?」
首を傾けた。
「お母様。実はこの子達が眞湖くんをいじめてたんですよ。」
「まあ!なんて事を!」
「でも、許してあげてください。もう友達になりました。」
三人の少年は肩で手を組んだ。
「……男ってホント馬鹿ね。ま、良いか。いらっしゃい男の子達。」
あ~あ。と言った感じだ。確かに馬鹿らしいが、綺麗ではないか。と俺は思った。
そして、男の子三人を家に入れて、ドアを閉める時に呟いたのだった。
「ありがとう。」
時刻はまだ夕方。遊んでも大丈夫な時刻だった。




