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ポエム

あの少年の姿をした女神が帰った後に俺は窓枠で寝た。とゆうか寝たとしか記憶が無い。

起きた時には太陽が昇っていた訳だが……

「う、うわああああああぁあ!!!」

朝から叫び声を聞くとは思わなかった。眠い目を擦りながら、ぴょんと窓枠から飛び降りる。

「どうしたどうした。お化けでも出たのか?」

無論、お化け等出る筈は無かった。なぜなら自分がお化けの様な存在だからだ。

倭斎隗は指さした。そこには炊飯器が開いており、透明な湯気がもくもくと広がっていた。

「まさか本当に炊けるなんて……」

驚愕の表情で炊けた飯を見つめている。

「おい。ちょっと顔ぐらいまで俺の事持ち上げてみ?」

倭斎隗は持ちあげた。そして 「この!アホヤクザ男!!!」と思いっきり顔を叩いた。だが、思った以上に力が弱かったらしく殴ると言うより手を当てた感じになってしまった。

「だって、セットしたら飯が炊けてるなんて信じられないだろ!」

と倭斎隗は俺の腕をどかして言った。

この手がモフモフしてなきゃぶん殴りたいとこだが、仕方が無い。我慢するか。

「信じられないじゃないんだよ、今は当たり前なの。ほら、朝ごはんにするからご飯を茶碗に盛ってくれる?あ、茶碗ってのは」

今度は俺が叩かれた。「知ってるわ!!馬鹿にするな!!」

さすがに知ってるかぁ……

「あとね、もう一つの茶碗に水と塩を。」

「塩?」

「うん。塩水を作ってね。」

「任しとけ!」

塩水ぐらい作れるか。とほっと一息つく。しかし、楽しそうに塩水を作るもんだ。無邪気とゆうか、なんと言うか、よくわかんないけどこっちまで楽しいな。

「出来たぞ!で、これをどうすんだ?」

倭斎隗は茶碗を両手で持っている。

「握るんだよ。」と言ったら、疑問形で「握る」と問いかける。説明した。

「まずご飯を掌に掴むだろ。あ、その前に手に塩水を付けてね。そしたら、ぎゅ〜っと握るんだよ。分かった?」

「おう。分かった!」

飯を握った。一生懸命握った。やがてまんまるな不揃いの固まりが出来る。

嬉しそうに「これでいいのか?」と聞いた。

「うん。それに海苔を巻いてね。」

不揃いな固まりに海苔が付いてゆく。それは不揃いだけど、なぜかきらきらしてる。

「よし!出来た!食べていい?」

「うん。いいよ。」

倭斎隗は固まりを齧った。そして、言ったのは

「しょっぱい!」だった。俺も食べてみた。確かにしょっぱい!けど、「うまい!」だった。

幸せってこんな感じかな?と密かに思ったのは内緒。

「あ〜美味かった。ねぇ鐘道。」

倭斎隗は腹を上から下に摩った。

「料理って楽しいな。」

その一言に「うん。」と思いっきり笑顔で応える。

「腹もいっぱいになった事だし、遊びにでも行こうぜ!」

精一杯の声で「行こう!」と答えた!


来たのは最初の浜辺だった。人がいっぱいで最初にみた風景とはまるで別世界。波は俺達を誘い、お日様の光が容赦なく降り注いでいた。

「じゃあ、俺は泳ぐか。ん〜と……どうしようかな。」

俺は倭斎隗の肩に乗っていた。

「あ、すいません。このぬいぐるみ何ですけど、ちょっと預かってくれますか?」

声をかけたのは若い親子だった。子供が楽しそうにボールを抱えている。

「いいですよ。」と快く引き受けてくれた。

そして、俺はパラソルの下の真っ青なテーブルに置かれたのだった。

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