みずいろのりぼんをかけてくれました。
馬鹿女神のアドバイスによれば、「学校に行け」か。
しかし、どうやってバレずに学校に行けるんだ?
───突然、入る初夏の風。平等にこの風は吹いているのだろう。偉いなぁ、地球。
ま、それは後で考えるとしてちょっと散歩にでも行くか。
──初夏の風が止む。辺りに静寂が生まれ、芸術を創り出した。
散歩つっても家の中だけどね。部屋からちょっと外に出てみたかった。まだ、この家の事を知らなすぎるからだ。
ドアノブにびょんと飛んで、ドアノブを下げた。こんな事は慣れっこだ。
ドアが開く。そこから、広い廊下へと出た。
さて、ここから問題だ。家の中には使用人がいっぱい居る。どうやってバレないよう進むか。
やはり、ぬいぐるみの振りをするしか無いのだろう。
───妹の部屋の前に着いた。
あまり、年頃の乙女の部屋に入るのは嫌だが仕方ない
ドアノブに飛び乗り、ドアを開けた。
果たして、矢藺菜の秘密は!?ワクワクな気持ちで部屋に入った。
あ、中に入ったら、ドアを閉めてと。(バレるからね)
第一声は「え!?」だった
そこは何一つ散らかってなく、服が落ちてるわけでもなかった。部屋の左側にテレビがある。見たこともない程大きなテレビ。信じられない……俺はそっとその部屋を後にした。
───ふと、香水の香り。
女性が居るのか。向こうに歩いた。
すると、そこは小綺麗な椅子と彫刻がしてあるテーブルがあるテラスだったようだ。さっきまで室内だったのに?不思議な家だ。
椅子に座ってるのはとても美しい女性であった。宝石ならサファイアにでもあたるのだろう。
女性はティーカップをテーブルに置いて、なんとも退屈そうに椅子を揺らした。
美しさには弱く、つい誘われたようにトコトコと歩いてしまった。
すると、女性は気づいた。と、俺も気づく。さもぬいぐるみの振り。表情を固めてみた。
「あら、かわいいぬいぐるみね。矢藺菜のかしら。」
ふんわりとその綿みたいに柔らかな肌で持ち上げられた。
「でも、何か寂しいわね。」實と俺は見られている。瞳は綺麗な黒色でそれ以外の存在を悪と決めつけるかの如く。
「そうだ。」と女性はポケットから紐を取り出した。
リボンは俺の腕に巻かれた。
「その水色のリボンは家族の証拠。ふふ、可愛らしいんだから。」
チュッと優しい口付けを額にしてくれ、テーブルの上にとんっと置かれた。女性の空気はこの汚い世界を浄化するかの様に澄んでいた。
女性が席を立って、移動したのを見計らって俺はこっそり部屋に戻った。
時刻は夕方。夕日が庭を染めていた。




