029. かわいい座敷童
「あれ? おうぇっ!? はぁー!? なんだこりゃ!」
朝から桜子が騒がしい。
梅ちゃん喫茶のカウンター席で、ノートパソコンを開いて頭を抱えている。
今は朝の9時過ぎ、東証が開く時間だから、持ち株に大量の売りでも出たのだろう。
のんびりスイング派の桜子にしては珍しい事だが、たまにこうなる。
8月頭の米国雇用統計の時も、大騒ぎだった。
てめぇ、何してやがんだ、即射殺だーっ、と叫んでた。
為替の証拠金取引で損を出すたびに、合衆国大統領の暗殺を宣言するのは人として如何なものだろうか?
しかし、何故か憎めないのが桜子なんだよね。
「落ち着くのだ主よ。これは押し目であろう」
「そうかい? おっしゃー! 全力で買い増しじゃー!」
桜子は、ちょっと熱くなり過ぎてない?
投資は感情に流されると失敗する。機械的にルールを守ってやらないと。
しかし、桜子には悪魔の預言があるし、ここには座敷童の加護だってある。
桜子が落ちぶれる心配など無いだろう。
この時はまだ、我々の誰もがそう思っていたー。
「ちょっと、タマヨン? 性別変更の手続きが済んだら、魔法の特訓するんじゃなかったの?」
「やだもん! 俺は魔導士じゃなくてシステムエンジニアなんだもん! 特訓なんかしなくてもピンチになれば覚醒するもん!」
「何じゃこいつ、中身ハゲジジイのくせに、だもんとか言うちょる」
桜子が頭を抱えて騒いでいる一方で、俺も頭を抱えている。
だもん、などと言いながらも一人称は俺に戻ったり、乙女とハゲジジイの間を反復横跳びしているタマヨンは、すっぽこ娘達に魔法の特訓を迫られている。
「もう、タマヨンだけの問題じゃないのよ」
「ほうじゃ、世界が滅んでしまうんじゃよ」
タマヨンはSDGzには賛同してませんが、実質永遠の命を持っているので持続可能性には拘ります。俺のために、地球を守って! 正確には、人類の生存に適した環境を守ってだな。地球は、人類の事なんて皮膚の常在細菌程にしか思っちゃいないだろうから。
血尿が出るまで特訓なんてしたら、俺の持続可能性が損なわれるじゃん?
世界が滅ぶとか、そんなの知ったこっちゃないよ。
そんな事より、もっとこう穏やかにさあ、陽だまりで猫を撫でながら暮らそうぜ?
「なあ? スーパーウルトラデラックスドラゴン達は、こんな無様な使い魔に何をさせたいのだ? 世界を背負わせるには、情緒不安定過ぎやしないか? 座敷童のわらわには分からぬ……」
アマテラスから、こんなの扱いされるタマヨン。
ついにアマテラスまで、この世界での日本語トークが解禁されたと思ったら、憤怒の有無関係無く辛辣な事しか言わない。
我ながら、憤怒を取り戻してから情緒がおかしいとは思う。
更年期障害かな? 肉体は14歳なのにな。
「変な名前で呼ばないでくれる?」
タマヨンに何をさせたいのか、についてはスルーするアズキ。
でも、スーパーウルトラデラックスドラゴンって、確かに変な名前だ。
他人のネーミングセンスにケチを付けるのはどうかとも思うけど。
「ふむ? 五色龍とでも呼べば良いだろうか?」
「それはニンゲン共が勝手に付けた名前よ」
すっぽこ娘達はその呼び方が、お気に召さない様子で、アズキだけでなく、アンとニャアも不満気だ。
五色龍と言いつつ五色以上居るみたいだしね?
「すっぽこでええじゃろ」
「そうね。すっぽこよ。すっぽこ龍よ」
「お兄ちゃんの命名だからね」
いやいや、3人揃って俺のネーミングを気に入っちゃってんの?
それは、嬉しいけどさー。
五色龍でよくない? カッコイイよ?
自分のネーミングセンスにケチをつけるのもどうかとは思うけど。
「特訓しよ?」
アンが、頭を抱える俺の肩をぽんっと優しく叩くと、ねだる様にそう言った。
子供や猫にそういうアプローチをされると弱いのが、おっさんという生物である。
「今よ! タマヨンが油断してる隙に、戦国異世界に強制送還するわよ!」
「のじゃー!」
「あ! お前ら鬼か!? おにーちゃんか? 金返せ!」
「金返せって、何じゃい!?」
「失礼ね。私達は、鬼なんかじゃないわ。遥かに畏怖されるべきドラゴンよ」
「抵抗すると、生きたままウサギのぬいぐるみになっちゃうよ」
生きたままウサギのぬいぐるみになるのは嫌なので、俺は自主的に戦国異世界へ転移した。
行きたくも無い客先に常駐させられる案件がそうである様に、前向きに取り組んだ方が痛みが少ない。
そういえば、異世界ゲートも無しに、転移出来る様になってるね?
ちゃんとスキルアップしてるじゃん。タマヨンやるじゃん。
なんて自画自賛している暇は無いなコレ。
目の前には10万を越える軍勢がひしめいているのだから。
「ほら! トリップなんてしてないで、敵を迎え撃つわよ! システムエンジニアはピンチになると覚醒するんでしょ?」
「ほうじゃ、この世界の天下を獲ったら帰ってもええんじゃけ、楽なもんじゃろ?」
「目標を達成せぬと帰還出来ぬ結界を、座敷童のわらわが展開してやろう。特別サービスだぞ?」
「早くしないと、また血尿出ちゃうよ?」
障害対応でデータセンターに軟禁されてるみたいだな。
仕方ない、やるかあ。
「タマヨンはん、あんた女神か!?」
失礼な、俺は使い魔だ。
俺が覚醒した魔法の暴力で戦国異世界を戦い抜いて、どうにか帰還すると、元本職である梅ちゃんにドン引きされてしまった。
しかし、無理も無い。
戦国異世界の天下を獲るために、人類の半数を死に至らしめたのだから。
まさしく、女神の所業と言えよう。
女神のお仕事は、梅ちゃんの定義によるとニンゲン皆殺しなのだから、ハーフサイズで済んでるけどさ。
でも、ちょっとは言い訳を聞いて欲しい。
タマヨンは防御魔法しか使えないから、攻撃はしてないんだ。
ただひたすら耐えただけ。
死にそうになったら、温泉に浸かって傷を癒し、防御魔法のみで特攻。
結果、最後まで生き残った武将がタマヨンだっただけ。
人類の半数を滅ぼしたのも、敵の武将。
タマヨンが、あまりにも粘るから、禁断の細菌兵器をバラまかれてしまったんよ。
ね? タマヨンあんまり悪くないでしょ?
ぼく悪い使い魔じゃないよ?
「でも、世界の破滅を避けるための必要経費としては大き過ぎるよなぁ……。こんなの本末転倒だよ」
「あぁ、そらあアレやで。ニンゲン視点での独善的なモノの考え方ゆうやっちゃ。世界を構成する要素として、人類なんてカスみたいなもんやん」
「そうだよ。シウマイ弁当のアンズくらいの価値も無いよ」
「その例えはどうかと思うけど。そうね、そんなものよ」
こいつらの意識が高過ぎる。神の領域だよ。
でも、確かにその通りなのかもなあ。
ニンゲンは独善的に過ぎる。
タマヨンも含めてね。
「特訓のフェーズ2は、神聖カワサキ帝国の隣国を武力で制圧ってところかしら?」
「おい、ちょっと待て、そのフェーズは後いくつあるんだ? 短期目標だけじゃなく、最終目標も共有してくれよ」
「それがいい! あそこは情報機器先進国だからサイコロガンダムがあるかも!」
「ガンダムは無いじゃろ? いや、でも隣国には魔導粒子発生装置があるんじゃったか?」
「ほう? だとすると、巨大な機械人形があるやも知れぬな。わらわは、GTMの方が好みだが」
えぇ……、まだ特訓すんの?
体もそうだけど、タマヨンの情緒がもたないんだけど。
でも、ヒト型汎用決戦兵器には興味あるな。
ところで、ガンダムって情報機器なの?
「うるせえな。ガンダムはロボの戦闘を楽しむチャチなものじゃないんだ。人類の傲慢さと愚かさを描いた戦争ドラマなんだ。これだからお子様は」
興味はあるけど、品の無い老害ジジイ的に屁理屈をこねて抵抗しよう。
「はいはい、そうね。だったら、ドログチャの白兵戦をすればいいじゃない」
アズキに正論で足元を掬われて、何も言い返せないタマヨンだった。
「何でシステムエンジニアの成れの果てが世界を背負ってんだよ……?」
何故、そんな大役がタマヨンなの?
ミスキャストじゃない?
中身は、50過ぎのハゲジジイだぜ?
すっぽこ娘達は、タマヨンに何をさせたいのだろうか?
物知りお姉さんの梅ちゃんなら、何か知らないだろうか?
「そやなあ、タマヨンはんの前世が魔王やったり? それこそ女神やったりするんちゃうん? 知らんけど」
「いくら何でも、それはテンプレに過ぎない?」
「別にええんちゃう? ドラゴンの姿が幼女ゆうのかて、大概そうやろ」
「そりゃまあ、そうだけどさあ。あ、そうだ。前に何か五色龍の事でネタバレしようとしてなかった? アレって何だったの?」
「ああ、アレな。今ゆうたボケやで。前世魔王のタマヨンが復活して、五色龍と共に世界を滅ぼすねん。でも最後に、アレが世界を救うんや。……愛が」
「あ、そう。そのオチが赤面するほど恥ずかしいなら、言わなきゃいいのに」
この会話が、すっぽこ娘達にも聞こえているはずなのに、まるっきりスルーだ。
アマテラスに聞かれてもはぐらかしていたし、一体どんな事情があると言うのだろうか?
梅ちゃん曰く五色龍とは、世界を創造し破壊する者、だったっけ?
「タマえも~ん、預かってるゴールド換金させて~」
桜子はトレードでの損失が拡大したらしく、タマヨンに泣きついて来た。
さっさと損切りすればいいものを、無駄にナンピンを重ねてしまったらしい。
「いや、いいけどさ。それ危ないんじゃないの? 裏社会に伝手があんの?」
我が国では、出所不明なゴールドは換金が出来ない。
それは、他ならぬ桜子から教わった事なのだけど?
まさか、裏社会に流すつもり?
どれだけ追い詰められてるんだろうか。
「お姉ちゃんに、そんな闇は無い。コロネはギリ表社会のニンゲンだよ。だよね?」
そんな潤んだ瞳で見つめられても、タマヨンは知らんよ。
今すぐ損切り、それ以外生き残る道はないと思うよ。
見かねた梅ちゃんが、桜子に助け舟を出す。
「ちょい待ちぃや。コロネはんを頼る時は、ニンゲン辞める時やで。隣のビルをワイが買い取ったるから。な? さっさと手仕舞いしいや」
梅ちゃんは、桜子の所有である隣のビルを現金で買い取る提案をした。
桜子の抱える追証を支払うには十分な額になるだろう。
落ちぶれつつある桜子とは対照的に、梅ちゃんの事業は絶好調だ。
「う、うん……、そうする……」
桜子はそう言って、ガバガバと酒を煽り出した。
見た事ないラベルの、如何にも高そうなの。一体いくらするんだろうか。
破産しそうなのに贅沢をやめない桜子の胆力には、感動すら覚える。
「しかし、何でやろな? アマテラスの加護も、屋上の小屋には及んで無いんやろか?」
3階に住む我々にも、アマテラスの加護はあるというのに。
すっぽこ娘達にはお給仕アンドロイドの利用料とホールスタッフのアルバイト代、猫のドラヤキにもデリバリーの報酬が、それぞれ結構な額で入って来る。
タマヨンのお小遣いだけは、何故か月3千円から増えぬが。
でも、何でだ?
何故、桜子にだけアマテラスの加護が無い?
屋上だけ対象外だなんて、何だか不自然だ。
桜子達は、梅ちゃん所有となった隣のビルに引っ越した。
アマテラスの加護が無いなら、狭いワンルームに成人女子ふたりが無理して暮らす事もないのだから。
梅ちゃんの事業は、桜子達からの家賃収入を得て更に好調だ。
やはり、アマテラスの加護は絶大なはず。
桜子だけが、何故?
「ワンガン連邦? そこに巨人の形をした新型兵器があると?」
「はい。元は建設機械らしいのですが、兵器への転用が可能らしく。国境を接する我が国にとっては脅威なのです」
神聖カワサキ帝国の防衛省から、魔法の特訓フェーズ2に都合のいい依頼を打診されている。
「潜入調査が目的、という事でいいですか?」
「はい。新型兵器に関する内部資料を持ち帰って頂けないでしょうか」
ワンガン連邦には、ニャアの言っていた魔導粒子発生装置が設置してあるらしい。
もしそれが期待通りの物であれば、すっぽこ達は不可視の忍者になれる。
潜入調査など、造作も無いだろう。
もっとも、そんな物には頼らない方が、タマヨンの特訓にはなるけど。
「承知しました。お請けしましょう」
「もちろん、成功の際には褒賞も用意させて頂きますので」
報酬じゃなくて、褒賞なんだね。
王のおっさんから、記念品とか貰っても嬉しくは無いんだけどな。
「アンコの無い世界は味気ないでおじゃるな」
「小豆の栽培を始めたから、秋まで待てばいいわよ」
防衛省との打ち合わせをした後で、ギョニソ喫茶にやってきた。
この店の名は「ヨミランド」という。
オーナーはギョニソだと思い込んでいたけど、それは勘違いで、女宇宙海賊のミヨちゃんがオーナーだった。
宇宙海賊なんだから、アルカディアとでも名付けてんのかと思ったら、ちょっと違った。理想郷と黄泉の国、似た様なもんかな? ミヨのアナグラムでもある。
今後、本プロジェクトにおいては、当店をヨミランドもしくはミヨちゃん喫茶と呼称する。ギョニソ喫茶でもいいけどさ。認識の齟齬さえ生じなければ問題無い。
ところで、あんなにここを嫌がっていたアマテラスが、店内まで来ている。
ギョニソが不在だからだろうか?
「おじゃる娘は、ギョニソの事を許したんじゃろか?」
「あれじゃない? 精霊がクサかったからじゃないの?」
「その精霊なら、あら? 居ないわね。滅したのかしら?」
ほんと仲悪いなあ、すっぽこ達と精霊は。
「誰が、おじゃる娘か。わらわは座敷童であるぞ。ああ、そうじゃ。アマテラスは、ギョニソ野郎の付けた忌まわしき名であった。タマヨン、わらわに新しい名前を付けてたもれ」
アマテラスは、どういうキャラなのか一貫している様で、そうでもない。
リネームすれば安定するのだろうか?
ファイル名の不正でシステムエラーになるって、ありがちだもんな。
「タマヨン姉ちゃんのネーミングは雑だよ? いいの?」
アンもタマヨンの呼び方が安定しない。
まあいい。認識の齟齬さえ生じなければ問題は無い。
しかし、名前は重要だ。ネームドと雑魚は、それだけで決定的に違う。
「俺でいいのか? 梅ちゃんビルに付いてるんだろ?」
「構わぬ。この案件限定ではあるが、わらわもタマヨンと契約をするからな」
座敷童とスポット契約かあ。
今までは隙間バイトだったから、昇格しちゃうなあ。
本来なら、とんでも無いチートだと喜ぶところなんだろうけど。
クアッドワークがより過酷に。
タマヨン、過労死しちゃうん。
「そういう事なら、保留だ。持ち帰って検討する」
事前に契約を予告されたら、断るに決まってるだろ。
「な! なんて事を! わらわを野良座敷童にするつもりかや!?」
え? それは何だかやばそうだよ。
座敷童が野良化するのは危険だから、梅ちゃん喫茶に帰ろうか。
ちゃんと持ち帰って検討するよ。
「あら? 異世界ゲートのドアノブがクサいわ?」
「精霊の奴じゃろうな。あいつ勝手に使いやがった」
「あれは身勝手な生物であるな」
「雑魚なんだから、相手にする必要なくない? ほっとこうよ」
どうやら、すっぽこ娘達と座敷童にとって、精霊はクサい雑魚らしい。
「そんなにクサいの? 俺も、精霊の事は信用ならんとは思ってるけど」
「ああ、クサくて敵わぬ。嗅覚の問題ではないがな」
特に、座敷童が嫌っている。
「もしかして、精霊の加護がある奴もクサかったりする?」
「うむ。魔導粒子が薄ければ、気にならぬがな」
ああ、そういう事?
もしかしてー。
「ギョニソとミヨちゃんは、クサいから異世界に飛ばされちゃった?」
「その通りである。魔導粒子の無い世界に晒しておけば、クサみが取れるからな」
ふたりが異世界行きになった犯人は、ここに居たかー。
犯行の動機も含めて、まったく読めなかったな。
しかし、精霊の加護を受けた奴が嫌悪の対象って事はだ。
あとふたり程、不幸な該当者が居るワケだ。
「うおー! やったでー! 底値からのストップ高じゃー!」
「やったね! 桜子ちゃん! ふひー!」
梅ちゃん喫茶では、桜子達が大騒ぎで祝杯をあげていた。
俺の推測が正しければ、この僥倖は一時的なもの。
緊急対処をすべき事案だ。
「おい、お前ら、今すぐ服脱げ」
「え? お兄ちゃんのエッチ」
「やかましいわ」
俺は、桜子と前世妹を戦国異世界へと強制送還した。
「これは桜子と数子の除染作業なのであろう?」
「ああ、そのつもりなんだけど、合ってるかな?」
「うむ。この湯に漬ければ、精霊のクサみはあらかた抜ける」
戦国異世界にあるこの温泉は、特殊な効能まである。
戦で受けた傷が、どんなに深手であってもさらっと治るのだ。
右脳さえ無傷なら、瀕死の重傷からでも蘇生する。
毎晩浸かっていれば不老不死となる、という伝承さえある。
道理で、ここで数万の軍勢に囲まれたワケだよ。
地元では、悪魔の湯と呼ばれている。
お湯が真っ黒いのが、如何にもそんな感じではあるよね。
他にも、フェニックスの湯という呼ばれ方もしてる。
この湯を最初に制圧していなければ、天下を獲る前に残機を全て失っていたなあ。
「精霊のクサみって何だろうね? 数子にゃん」
「さあ? 桜子姉さんお風呂入ってなかったじゃないの?」
「まあ、確かにここ最近はチャートに張り付てたけどさ」
桜子に座敷童の加護が効かなった理由は、精霊のクサみがついてたから。
桜子は精霊の加護を受けているからね、前世妹と一緒に。
「でも、桜子と数子を異世界へ放逐しなかったのは何で?」
答え合わせのつもりで座敷童に聞いてみる。
「桜子と契約している悪魔を敵に回したくは無い。アレはすっぽこ達と仲が良いしな。数子にはタマヨンの加護があったらか、手の出し様が無かった」
「タマヨンの加護ねぇ……」
ますます自分の事が分からなくなるタマヨン。
タマヨンをめぐる冒険は、まだまだ終わらない。




