026. ワイバーン19号のクリスティーヌが接近中です
「ゴールドならば、この世界で仕入れたらいいだろうに」
戦国異世界から送り込んだヒヒイロカネは、転移魔法の副作用である物質変換バグによってゴールドと成り果ていた。
批判なのかアドバイスなのか分かりかねるギョニソと語らいながらコーヒーを飲む。そんな純喫茶でのひとときは格別だ。長年憧れた隠居生活がここにある。
1杯3千円もするコーヒーは、無駄に貴族感あるんだけど、価格設定が強気に過ぎるかな。安売りするよりはマシだろうけど。味覚を数値化するギョニソが拘って淹れているだけあって、なかなか美味しいんだよね。
「ゴールドって何処で買えんの? ラゾーナでは見かけなかったんだけど」
コーヒーの代金分くらいは、この世界の情報を仕入れさせもらおう。それが、純喫茶の正しい使い方ではないだろうか。
ここが繁盛してくれれば、もっと情報が集まって利用価値が高まるのだが。今日も、ギョニソ喫茶は閑古鳥すら泣かぬ有様だ。共同経営者としては不安になる。
「一般には流通してないんじゃないか。産業用途でなら手に入るはずだ。電化製品の回路に使われているからな。我々の居た世界と同じだな。もっとも、完全に使い捨てだな。ハイエンド製品はミスリルが使われていて、リサイクルもされているがな」
そういう事なら、アンコ物資の担当官僚に頼めば、ゴールドが超絶安価に手に入るかも。今ある分が捌けたら、検討してもいいだろう。
「ところで、アマテラスが一緒なんじゃないのか? 見当たらないが。俺に、見えてないだけだろうか?」
かつての同居人の事が気になっている様子のギョニソだが。残念ながらアマテラスの方は、ギョニソに会うつもりが無い。彼女は、屋上の異世界ゲートで待機中だ。
私は、非情なる事実を友人に伝えねばならぬ。それが、友人の責務なのだと信じて。
「ああ、お前には会いたくないってさ。アンコを食べさせてくれなかった輩に用は無いんだってさ」
ギョニソの元に居た間、アマテラスはアンコを食べた事が無かった。
それ以前は、アンコの無い世界に居たアマテラスは、せっかくアンコのある世界に来ていながら、30年以上アンコの美味しさを知らぬままだったのだ。
あの野郎、こんなウマいものを俺に寄越さないなんて。アマテラスはそう言って怒り心頭だった。食べ物の事で、乙女を怒らせてはならぬ。
「む? そんな理由なのか……。うちの母親が異常なアンコ好きでな。アンパンのアンコだけ食べるんだよ……。そんなの、見てて何だかコワくなるだろ? だから、俺はアンコが嫌いなんだ。アマテラスにも与えた事は無いな」
それはまあ、なんとも不幸な巡り合わせだなぁ。
そんな悲しい因果さえ無ければ、アマテラスの加護でギョニソ喫茶は繁盛しただろうに。
「お前がアンコ嫌いなんじゃ、この店にアンコを卸すワケにいかんなあ……。ワイバーンの肉はどうだろう? この国でも出所不明な食品は違法になっちゃう?」
「いや。この国は何かと規制が緩いから問題無い。食品偽装して金を儲けようなんて悪人が居ないんだ」
「そりゃ、都合がいいなあ。建築基準法も緩いみたいだし。あれこれ気にしなくて済むわ。この国は、性善説で国家を運営してんのかな?」
「宗教の影響だろうな。人を騙したり、暴力で従わせたりする事を、固く禁じている上に、懺悔しても許されない戒律なんだよ。司法的には罰を受ければ赦されても、社会的にはそうではない」
「罪を償っても社会的に生涯悪人扱いってワケか。日本と同じだな?」
「そんな穏やかな話じゃないかな。悪人は地獄に堕ち、聖者は平和な世界へ異世界転生すると信じられている」
どうやら、この国の人々には独自の死生観があるらしい。
そういった文化的特性は、ギョニソの様な異世界移民の視点が無いと気付きづらいだろう。実に有益な情報が聞けたよ。
「ワイバーンと云えば、去年の19号の被害が深刻だったと言うね。海の向こうにあるチーバクン王国の話ではあるけど」
女宇宙海賊のミヨちゃんも興味深い話を始めた。去年の19号って何だろう? まさか、台風みたいにワイバーンがやって来るとでも?
「は? この世界には、ワイバーンが実在すんの?」
「ああ、そうだよ。夏になると赤道付近の海上で発生して、空を飛んでやって来る。上陸されたら大災害になる事もあるんだよ」
そのまさかだった。空を飛ぶって事は、私の倒した巨大ニワトリと違って、如何にもワイバーンって感じのドラゴンの亜種なのだろう。
だとすると、ワイバーン肉だと言って、鶏肉は出せないね。
「ワイバーンなんて、一体どうやって倒すの……?」
異世界ファンタジーならば、ワイバーン討伐はそこそこ高難易度のイベントだ。駆け出しの勇者パーティが挑んで、全滅しかけたりする。
この世界は、思いの外ファンタジーなのかも知れない。
勇者が国家公務員だったりするのだろうか?
「戦闘機が空中戦で撃ち落とすんだよ。この世界の戦闘機は、向こうの第6世代に相当する機体が、既に実戦配備されてるんだよ。スゴイね?」
ちっともファンタジーじゃなかった。
男子的には、ワクワクする話ではあるけれどさ。今の私は14歳女児だけど、気になるわー。なにそれー。
この物語がアニメ化された際は、ワイバーンと第6世代戦闘機の空中戦を、板野サーカスで演出して頂きたい。
「マジか!? ガンダムは? ガンダムは無いのか? 警察はパトレイバー使ってたいりしないの!?」
ここにも男子的な幼女が居た。アンだ。幻と化したギョニソラーメンを無言で食べていたのに、急に興奮して食いついて来る。
「え? あー、それはまだかなぁ。いやでも、この世界ってガンダリウム合金よりすごいミスリルとかオリハルコンがあるしなぁ、可能かもね?」
「うっひょー! マジかー! そうかあ、ガンダムが夢じゃないかあ」
横浜の動く実物大ガンダムは、大きな支柱が必要だったから、ガンダムの実用化は無理なんだろうなぁ、って思ってたけど。
そうか、ファンタジー素材を使えば、可能かも知れないね?
「マイブラザー! ガンダム仕入れようぜ。あ! アッガイのがいいかなー」
「アッガイ仕入れて、何をするつもりなんだよ……」
ああ、でも? 戦国異世界の築城作業に使えばどうだろうか?
モビルスーツは無いとしても、地下鉄を超電導リニアモーターカーが走っている程度には科学技術の進化した世界なんだから、レイバーくらいはあるかも知れない。うちのお給仕ロボを巨大にした様なのとか。これもアンコ官僚に確認してみよう。
「うぅん……。この店の経営改善案が、思い浮かばないな……」
ギョニソ喫茶ビルは、神聖カワサキ帝国における、我々の重要拠点である。何しろ、異世界ゲートがあるのだから。ギョニソ喫茶の経営を安定化させて、維持管理せねばならぬ。
「そんなに気にする事はないぞ。出資して貰った資金でビルのローンは完済したし、外壁や設備のメンテナンスも手配済みだ。更に、この国は不動産に固定資産税がかからぬ上に、水道光熱費は固定で安価なサブスクだ」
「そうか、ランニングコストが圧倒的に安いのか」
「原価率も抑えている。もったいぶって淹れたコーヒーとラーメンを、高価格で提供しているからな」
純喫茶なんて引退した老人が道楽でやってたりするもんな。案外、このままでもいいのかも知れない。
お腹の満ちたアンが寝てしまったので、川崎市に帰還しよう。
屋上の異世界ゲートに行くと、アマテラスがまだ露天風呂に浸かっていた。
「川崎に帰るのか? だったら、風呂に入れ」
「いくらオフロスキーでも、ふやけちゃうんだけど」
こっちに来た時も入ったのだ。着ていた服も、じゃぶじゃぶと手洗いしたし。
「道楽で入れってんじゃないんだ。そういう側面があるのも事実だけどな? 検疫だよ。異世界に持ち込んじゃダメな汚れを風呂で落とすんだ。落ちない汚れがある場合は、ゲートを潜れないんだからな?」
アズキも検疫だって言い張ってたけど、まじめな話だったのか。
確かに、微生物とか病原菌を持ち込んでしまったら、異世界貿易のつもりが、大規模破壊活動になってしまう。
もう一度風呂に入って、洗った服を魔法で乾かすと、ゴールドの詰まったキャリーケースをガラゴロと引いてゲートへ向かう。
「あ、ゴールドは風呂で洗わなくていいの?」
物が金塊なら洗えなくもないけど、アンコとかどうすればいいんだろうか?
「露天風呂の空間を通すだけで、検疫と防疫の効果はあるから、無機物なら問題ないよ。だからここで洗えない食品は危険だぞ。アンコはまあ、ともかく。アンコだからな」
主観で、運用ルール捻じ曲げ様としてない?
そういう事なら、貿易する物品の選定は気を付けないとなあ。
「でも、このゴールドは、戦国異世界からは転移魔法で送り込んだじゃん。検疫通してないんだけど」
「まったく問題無い。転移魔法は対象だけ送り込むからな。表面の汚れなんかは、転移元の世界に残るんだよ。だから、むしろ安全」
「へぇ、なるほど。あれ? だったら人体を転移させるの危険じゃない? 有益な常在細菌がゴッソリ消えちゃったら命にかかわるんじゃ?」
「その通りだ。だから、人体の転移はコントロールが難しいんだよ。物質変換バグの影響も致命的だしな」
「お、おう……。知らずにやってたわ……」
この物語はハードボイルド純文学だったはずだが。ハードSFモノになっちゃいそうな設定があったんだなあなどと驚愕しつつ、川崎市へ帰還した。
そう、この物語はハードボイルド純文学なのである。
くたびれたおっさんが、よぼよぼとしょぼくれる、そんな物語なのだ。
つまり、チート技で一攫千金なんて夢だったのさ……。
「出所不明なゴールドなんて、何処も買い取っちゃくれないよ? 誤魔化しが効くのは、せいぜい100グラム程度じゃないかなー。それくらいなら、タンスの中に仕舞って忘れてましたー、って言えなくもない」
ファイナンシャルプランナーである桜子に、ゴールドの換金方法について相談したところ、そんな無慈悲な回答だった。
我が国は、神聖カワサキ帝国と違って、何かと法令が厳しい。ゴールドの流通は、きっちり管理されているのだ。敵に回すのは税務署だけではないらしい。
無計画に行動すると、こういう事になるという事だ。当然の帰結だと言えよう。開発手法といえばウォーターフォールだと思っている、そんな老害システムエンジニアらしからぬ失態だ。
「じゃあ、このゴールドの山は……? すっぽこ娘達の粘土遊びにでも使うしかない……?」
「ゴールドで粘土遊び出来るんかい。どうなっとるんや。方法は無い事はないで? コロネはんに預けるんや。まあ、えっぐい事になると思うけどな」
ドン引きレベルの資産家であるコロネであれば、140キロの出所不明なゴールドでも換金する伝手くらいありそうだ。ただし、アレは貴族という鬼の種族なので、弱みを握らせるなんて、とんでもない話だ。いっそ、裏社会に流した方がマシかも知れない。銃火器類と交換とかしてくれそうだし。
「100グラム未満の範囲で換金したら? カードの代金くらいは、どうにかなるよ。そのままだと難しいかも知れないから、鑑定して貰った方がいいけど」
鑑定かぁ、カードの支払日に間に合わないかもなあ……。
「お姉ちゃんに預けるなら、それ担保に10万円くらい貸したげるけど?」
そう言ってくれる桜子は、悪魔に魂を売った女ではあるが、信用出来る人物である。こいつが悪人なら、前世妹と組んでいるのを、見逃したりはしないし、ひとつ屋根の下で共に暮らしたりもしない。
「じゃあ、お願いしまう」
「はいよー。なんなら踏み倒してくれてもいいよ。損失計上出来るから」
爆益のはずが、借金が増えてしまった。というか、最初から桜子に出資をお願いしておけば良かったよ?
まずいなコレ。異世界貿易をやっても、日本円にするスキームが確立しないぞ?
いっそ、異世界に本拠地を移しちゃうとか……?
「そういうわけでー、ここにお城を建てます」
一家総出で、戦国異世界にやって来た。
ついに、異世界家族旅行を実現出来た。大丈夫、ちゃんと前に進んでいるよ。
「何がそういうわけなのよ。中間の工程を省かないで説明してよ。アンと一緒ね」
「親分はアンと一心同体の契約じゃからして、しょうがないじゃろ」
「うっせえな。さっさとやんぞコラ!」
「ドラゴンは、血の気が多くていけねえな。ケンカすんのはいいけど、俺を巻き込むなよ?」
五色龍のアンとアズキにニャアだけでなく、座敷童のアマテラスまで一緒。
ドラヤキだけはうちで留守番。屋敷を守るはずの座敷童がフラフラと外出している一方で、我が家の猫は外出したがらない。3階建てで屋上まであるうちのビルは巨大なキャットタワーみたいだからかな。猫の縄張りとしては十分なのかも。
「こんな山奥に城建てるの? 兄者は、システムエンジニアなんでしょ? 無理じゃない? 営業に頼んで奴隷を派遣してもらう?」
前世妹まで一緒だ。どうやらまだ、精霊の加護が有効らしい。常人では通れぬはずの異世界ゲートを通って勝手について来た。
「そういう数子こそ奴隷だろうが。仕事はいいのかよ」
「今月末で契約終わるし。有給休暇の消化に入ったんよ。私は、自由なのだー!」
「そうかい。探偵事務所の方は……、客なんて居なかったな」
前世妹は、派遣契約の更新をしなかった。千年の寿命を支えるのに、事務派遣のお時給では心許ないからね。といって、探偵事務所の方は仕事が無い。最初に自称聖女の悪人が来たのみ。
実績の無い探偵に仕事を依頼する者など居ないし、依頼が無いのだから実績も作れない。ウェブ小説の評価がちっとも増えないのと同じだな。これをうっかり読んでしまったあなた。タマヨンのハードボイルド純文学にいいねを付けて、ランキングに入れてくれ。ランキングに入りさえすれば、きっと書籍化してアニメ化される。コンテストとか読まれもしないのに読者選考とかふざけた話だよな。選考以前で止まってんじゃねえか。賞金も安っすいクセに、手抜きだよなぁ。だから我にいいねを捧げよ。
「タマヨンが、またトリップしてるわよ」
「これは、あり得もしない妄想をしている時の顔じゃな」
「ついでに、勝手な妄想にムカついてんな」
「現実を見ろ。さっさと風呂入れ。汚い子は、異世界に出せないぞ」
「おー! 露天風呂だー! いいねー!」
現実はいつだって非情だな。なんで前世妹と混浴せにゃならんのだ。
「この露天風呂を、異世界人から守るための城を建てるんだよ。異世界ゲートを、うっかり異世界人が使っちゃうと大事件だからなー。イメージはスーパー銭湯だよ」
雄大な大自然の中で露天風呂に浸かりながら、計画について説明をする。
「なるほど。お城よりも神社なんかの宗教施設でもいいかもね?」
「侵入者に対して強固なセキュリティを発揮するなら、データセンターでもええのう」
「俺のイチオシは、秘密基地だな! ぐわーんっとして、がっきーんって感じの」
「私は、温泉旅館がイイなー。女将をやりたい」
「いろんなアイデアが出るのはいい事だな。で、このバラバラなポンコツ共の意見を、PMのタマヨンは、どうやってまとめるんだ?」
そうだな。どれが良いか、というよりも、どれなら可能か? という観点で考えれば、おのずと決まる様な気がするな。
「ところで、アマテラスは座敷童なのに屋敷を離れていいの?」
アマテラスの協力が何処まで期待出来るかは重要な要素だ。このプロジェクトで使えるリソースが大きく変わって来る。
「ああ、ドラゴン共の傍に居ると具合がいいんだ。こいつら魔導粒子を搔き乱しやがるから、目を離せないってのもあるが。異世界に来ている間、タマヨンとは隙間バイトみたいな契約になってるよ」
こいつまで、人の同意を得ずに勝手に契約をしてる。いや、タマヨン的にも都合が良いんだけどね?
正規雇用のアン、派遣契約のアズキ、日雇いのニャア、隙間バイトのアマテラスか。ダブルワークを越えて、クアッドワークになってんな。さすがに、これ以上の契約は無理だろうな。あー、年俸契約とか? うーん……。
「私と兄者は、年俸契約かなー」
「そうかい。何が出来るのか知らんが、期待しとくわ」
仕方無いね。兄は妹の奴隷だからね。それは、異世界間条約でも規定されているのだと、元女神の梅ちゃんが言っていた。
「この女、タマヨンの妹を自称するなら、せめて10歳児になって出直したらどうなのかしら?」
「そうじゃのー。兄が14歳女児なんじゃけ」
「お? それもそうだなー。やっぱ若い体って便利?」
「若い……というより幼いと言うべきだろうけど。うっかり漏れちゃったりする事も無いしね。そういう点は、便利だよ」
兄が妹よりも年下で女児だとか、実に不条理な会話をしているのだが。これくらいでは動じなくなってしまったな。何しろ多様性の社会、DEIだからな。よく知らんし、3年も経てば廃れてると思うけど。
「んじゃー、ちょっとやってみるか。くるくるくりーん!」
おかしな魔法コマンドを実行して、前世妹は10歳女児になった。
こいつ、転移魔法の物質変換バグを使いこなしてやがる。
「コイツやべえな……。転移魔法を、こんな使い方するニンゲン初めて見た……」
4千年以上生きてるアマテラスさんでさえ驚愕している。転移魔法は、可能性の塊だな。変身魔法にもなるし、体内の常在細菌を除外して転移させてやれば殺人魔法にもなる。
「ふひっ。女児と混浴というだけでビッグイベントなのに、変身シーンまで拝んでしまった。演出はイマイチだったし、お湯が真っ黒で何も見えないのが残念過ぎるなー」
別の意味で危険な人物が居た。桜子まで、勝手に来てしまったのか。ちなみに、ここのお湯は、多摩地方や綱島温泉辺りと同じで、真っ黒だ。湯に浸かっている部分は、ほぼ見えない。
「いや何言ってんの? お前ら、実はおっさんと混浴してんの分かってんの?」
タマヨンのガワは14歳女児だが、中身は50過ぎのおっさんなんだぞ? 我ながら、かなりキモイぞ、この状況。
「気にすんなタマにゃん。アタシだって、女をすけべいな目で見てるんだ。おっさんと何も変わりゃしない。タマにゃんも、心身共に乙女になればいい」
「お、おう……」
果たしてソレでいいのだろうか? 何を基準に判断すれば良いのかサッパリ分からんな。実のところ、タマヨンのスケベ回路は消失してしまっているのだ。14歳のドクドクと溢れ出る性欲があってもツライが、無ければ無いでさみしくもある。いやもう、何言ってんだってのはタマヨンこそだな。
風呂から上がる前に、着てきた服をじゃぶじゃぶと洗う。洗った服は、魔法やアンの怪力で乾燥させる。
今回は異世界ゲートを通って来たため、転移魔法に依る最適化が機能していない。各自の服装は出発前に各々が好みで用意した。
タマヨンはセーラー服、アンとアマテラスが忍者装束、ニャアは怪人ミツバチ幼女、アズキは何故か全身タイツ。数子は魔法少女で、桜子は鎧武者だ。鎧なんて何処で入手したんだろうか? やけに本格的なんだけど。
数子の魔法少女衣装は、これまた転移魔法で作成していた。器用な奴だなあ。案外、この前世妹は有能で役に立つのかも知れない。
さあ、戦国異世界に城を建てようか!




