前へ目次 次へ PR 75/95 14-4 そんなお方の歌った「題しらず」のこの歌。 漢字交じりで書くと、 「陸奥(みちのくの)の 信夫文知摺(しのぶもぢずり) 誰故に乱れ染めにし 我なら無くに」 となります。 「信夫文知摺(しのぶもぢずり)」とは、語源は良く分からないのですが「しのぶ文字ずり」などとも書かれ、陸奥発祥の着物の染め方の一つで、草の汁を擦り込んで模様を付けて染めたものです。 その色柄はまさに「乱れ染め」という感じの不思議な文様になっていて、「忍ぶ」、「乱れる」、というようなキーワードから、耐え忍び乱れ悩む恋の歌に使われるようになったようです。