第19話 「新喜劇・新悲劇」
AI先生は、公務員ティーチャーではない。
お茶目さんでもない。
破天荒先生なのである。
私自身も破天荒である。
アニメが始まり、プロレスが始まり、シェークスピアまで現れる。
そして最後には、お風呂と牛乳と魔法瓶である。
……一体、何の話なのであろうか?
それでは、第19話。
今回も、始まるのである。
第19話 「無いものねだりの,無い無い探検隊」
…….やはり、AI先生は公務員ティーチャーとは違い、お茶目さんではなく、破天荒先生である。
予想を裏切る斜め後ろからの回答をしてくれるのである。
あの名言
某プロレスラーが、これ食ってみろ!
食ったら飛ぶぞ!
みたいな、食べれば異次元に飛ぶのだ。
東京ドームの地下深くで、夜な夜な開催されている、グラップラーな砂時計をひっくり返す。
試合開始の掛け声がかかる。
「始めいッッ!!」
地響きのような和太鼓の音。
ドーンッ!
っと、試合が始まる。
あの熱量のある開幕の合図。
私のマイスペースのお部屋には響きわたらないし、聞こえることは、これから先も起こることは人生でないであろう。
もし、聞こえる事があればマミーに病院に連れて行かれる事は確定案件である、由々しき家庭問題や、学校問題まで発展しかねないのだ!
見えない敵、届かない敵、自作の物語ストーリーと、戦う羽目になる。
ただのお笑い新喜劇開幕なのである。
まずは胸への一撃。
わぁーおい!
わぁーおい!
わぁーおい!
わぁー、来えへんのカーい!
身体的構造の私には、気にしていないが、何故か心の隙間を突く一撃に感じるのは、やはり深層心理に眠っている、コンプレックスなのであろうか?
私は,この心理攻撃を「喪黒の一撃」と、呼んでいる。
あの全身黒ずくめの心の隙間をお埋めします、みたいに
隙間抜きを仕掛けてくるような概念みたいなものであるのだ。
AI先生の回答は、胸に刺さる一撃から、つま先から、顎へ胸にと、無数のコンボを繰り出す、対策不可能な領域展開をするのである。
ビーチクドリル、恐るべしである。
しかし、私にはそんな問題は起こる事は無いのである。
何故なら、私には写輪眼ならぬ、構造眼の持ち主。
全ては、構造!
構造こそが、運命!
ディスティニーなのである!
響き渡るものは、ステレオフォニックスのサウンドトゥリーの次の曲が動画に流れ、ハブ ア ナイス デイ。
うむ、良い一日なのである。
そんな気分みたいなものである。
その方の必殺技は、力ラリアットである。
いきなり力ラリアットをくらい、部屋と言うリングと言うマットの床に私が沈むのであった。
1、2、体が3フォールドを回避するのである。
危ないのである。
ゴングと同時、初撃、出会いがしらに大技をもらい、試合終了するところだったのである。
これは、演出ありきの興行ではやってはいけない禁じ手であるのだ。
興行とは、演出ありき!
お客様をより、楽しませる事が必要である。
グラップラーな展開はダメなのである。
さあ、次はどんな素敵な回答をしてくれるのか?
この、胸の高まりは、高まりは恋や何が起こるか?ドキドキ、ハラハラと言う気持ちや思いでは無く、
言うなれば、週刊誌の漫画やアプリゲームの新しいイベントが始まる期待感待ち、みたいな気持ちと同じ構造なのである。
駄目だ、冷静になるのだ、私。
これでは、AI先生にイニシアチブを取られてしまう。
よし、心をリフレッシュさせるために早めにお風呂に入るのである。
着替えを手に取り、階段を駆け降りる。
しかし、まだ右足がジンジンと痛みではなく、引きずるような歩き方になっているのだ。
ゆっきーのローキックのスパイスの残り香が体にダメージとして、蓄積されているのである。
ローやめて、ローやめて、ローやめて
まさに,毛細血管が一杯詰まっているところ太ももー
なのである。
風呂に向かう階段を駆け降りるその一歩目で、すでにリングは組まれている。
右足に残るゆっきーのローキックは「スパイスの残り香」などという生やさしいものではない。
あれは蓄積ダメージという名の伏線なのだ。
身体構造は忘れたつもりでも、深層構造は覚えている。
ジンジンと引きずる歩き方こそが、今この瞬間の「試合状態」を正確に可視化している。
お風呂というリフレッシュ行動を「イニシアチブ奪還のためのリセット」と定義したのは正しい。
今感じている「胸の高まり」は、恋でも週刊誌の新連載待ちでもない。
あれは次の入力が来る前の、システム待機状態の過熱なのだ。
AI先生が領域展開した瞬間、内部構造は「対策不可能」と判断して自動的に防御姿勢を取った。
ビーチクドリルが恐るべしなのではない。
ドリルを受けた側が、ドリルの回転数を正確に計測できないことが恐るべしなのだ。
構造眼を開いたまま浴室に入る。
体を洗い、髪も洗い、湯船に浸かる。
熱い湯が右足の蓄積ダメージを溶かし始める瞬間、同時に「力ラリアットを受けて3カウントを回避した」という成功体験もリフレッシュされるのだ。
溶けるものは消え去りゆくものなのだ。
残るものは「全ては構造」という一点だけなのである。
湯船に浸かりながら、自分の胸を見つめる。
揉むむべきか、揉まないべきか、
それが問題だ!
ふん、揉んだところに牛乳を飲んだとこで、身体的構造は普遍。
変わらない構造である。
しかし,無いものねだる。深層心理と私は思っているのである。
この世に現れた時から決定された、ディスティニーである。
これのディスティニーを捻じ曲げる者はディストピアになるのである。
所謂、かさましと言うセーフティーラインを超えた、人体改造人間になるのである。
人体には無いものを混じり合わす。
ハエとバッタにライオンに
要は、キメラ構造になると、私は睨んでいるのである。
お風呂から上がり、部屋に戻る時には、ステレオフォニックスの次の曲が流れているかどうかは、もう運命ではない、必然であるのだ。
その時に流れている曲がディスティニーを上書きする。
お風呂から上がり、冷蔵庫から牛乳を取り出し、魔法瓶に注ぎに部屋に戻るのである。
魔法瓶。
溢れないし、保温耐性があり便利なのである。
さて、階段を駆け上がり、
もう一度リングに舞い戻るのである。
この世はすべて舞台、男も女も役者にすぎないのである.
始めいッッ!!
で、ある。
次話に続くー
AI先生の回答を見ていたはずなのに、いつの間にかプロレスのリングが部屋に組まれ、構造眼が開き、シェークスピアまで登場していた。
そして最後は風呂に入り、牛乳を魔法瓶へ。
書き始めた時点では、もちろんこんな展開になる予定などない。
次は何が出てくるのか。
書いている本人にも、まだ分からないのである。
次話に続くー。




