三十七話
馬車の近くに出た私達は馬車ではなく、海に浮かぶ大型の舟に向かった。あの舟はこれから海路を行くための手段となる。これは方舟と言われているオルリコハンを使った水空両用の舟だ。馬車にあった全ての機能は方舟に移動してある。その確認を残っているミカエリスやリュツィフェール達にお願いしていた。
私は野郎共を先に方舟に乗せて馬車を送還した。
「カイト様、内部に異常はありません」
「ん。ありがとう。じゃあ、出発だ」
方舟に乗り込んだ私にミカエリスが報告する。そして、異常がないことを確認して出発の合図を出した。マストに帆を張り、風の魔法で徐々に速度を速める。
「キャー!!すごいすごい!!」
海を見て騒いでいた少女達が方舟が動いたことで更に騒いだ。少年組も一緒になって騒いでいた。しかし、あの子達は海の恐怖を体験する事となる。
「あー……やっぱり船酔いしたか」
一時間くらい経過した方舟の医務室にエーベルハルトを始めとする殆どの人間、エルフ、龍族が集まりダウンしていた。全員、ベッドで魘されていた。
「まぁ、想定内のことだね」
「そうですね」
冷静に告げるジュードと苦笑するルセア。ジュードの言うとおり予想はしていた。しかし、全滅したことに驚いたよ。これでは当分何もできないだろうと私も自室に引きこもる事にした。さて、次は何しようか?医務室で唸るやつらをほっといて私は自室へと向かった。




