十九話
「クリス?」
「……どうすればカイトさんみたいに本から人が出てくるんですか?」
クリスから出た言葉に私とフレイは目が点になった。
「……え?召喚に興味があるの?」
「クリス君、召喚は生半可な事ではできませんよ。カイト様は召喚する者達を薙ぎ倒し、召喚する権利を獲ました。弱いものに召喚されるほど、彼らは安くありません。それに中には代償を請求してくる輩もいます。もしかしたらクリス君の魂を取られてしまうかもしれません。そんなリスクの高い召喚より先ずは魔法をやりましょうね」
「は、はい」
控え目に聞いた私とは違い良い笑み(目は笑っていない)を向けてクリス君に言い聞かせたフレイ。召喚か……この世界に精霊がいるならできるけどね。いないとできないし。今のところ見かけてないからわからないな。
「さ、修練場に行きましょう」
フレイはクリスの背を押して修練場に向かった。この後、クリスの身に何が起きたかは本人達しかしらない……。南無(合掌)。
「暇だな……あ、あそこに行こう」
私の相手をしてくれる奴がいなくなったのでアイツの所に襲撃する事にした。
「遊びに来たよー!!」
「来なくて結構です」
アイツの所とはそう、ミカエリスの所だ。私は馬車の上に姿を現し、座っている。時速千キロで走っている馬車の上に。スレイプニル速いよね〜。目が開けられないよ。取り合えず、風魔法で結界を張った。
「後どれくらいで着きそう?」
「そんなに時間はかかりませんよ」
「じゃあ、座ってるー」
「邪魔だからお帰んなさい」
ミカエリスからのキツい言葉をスルーして寝転がって眠りについた。
「起きなさい、着きましたよ」
「ふぇ?」
ミカエリスに起こされて目を醒ますと湖にいた。そして、外で昼食を食べているエーベハルト達。今日はここで一泊だな。
「今から行きますか?」
「うん。リュツィとエリスと他の執事連れていくから。シド、後はお願いね。他の子達喚んで良いから」
「畏まりました」
配膳をしているシドに声をかけて私はリュツィフェールとミカエリス、召喚した執事達を連れて奴隷都市レイザードの近くに転移した。




