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十八話

「カイト様、本を作ってくれませんか?」

「は?本?」


 フレイがジュードとサーシャと入れ違いに戻ってきた。その手には大量の本があった。そして私に本を作れと宣った。


「基礎、応用、復習の詰まった全属性を一冊の本にしてください」

「凄い分厚くなるよ?」

「そこは重力魔法をかければ良いでしょう」

「ハイハイ。じゃあ、本貸して」


 たぶんアレだろう。一冊一冊持ってくるのも面倒だし、あっちこっち見るのも面倒なんだろう。仕方ないので私はフレイから本を受け取り、コピーを作る。この本は魔導書みたいに魔力が宿っているわけではないので簡単にコピーができる。コピーした方を大本の基礎、属性別、応用に分けて一冊の本にした。この時点で本の分厚さは三十センチ。両手で持つだけなら未だしも片手で持って開くなんてできないので軽量化の重力魔法をかけた。今度はそれ自体を三つコピーしてフレイとクリスに渡した。


「あたしもほしいー!!」

「リーリナも魔法がやりたいの?」

「うん!!」


 んー?今まで魔法に興味を示さなかったリーリナが目を輝かせて言ってきた。これはもしやお兄ちゃんがやってるから私もー!!ってパターンか?うちの子達そんなこと言わなかったからな。わからないや。まぁ、魔力があった時の事を考えると制御方法だけでも教えた方が良いか。


「ミーアはどうする?魔力が暴走されても困るし、制御方法だけはやろうと思うんだけど」

「……うん。一緒にやる」


 私の言葉に頷いたミーア。最悪の事態を想定して頷いたのだろう。それは大正解なんだが。でも、残念ながら私は制御とか向かないので誰か召喚します。


「よし、面倒見が良いアイツにしよう。【お願い事があるんだ 聞いてよ セラフィエル】」

「何て言う呼び出しですか」

「無詠唱で呼び出せるけどさ、なんか欲しいじゃん」


 召喚された熾天使は苦笑していた。セラフィエルは心が広いからね。誰かさん達とは違って。


「あのね、この子達に魔力の制御方法を教えて貰いたいんだ。よろしくね」

「わかりました」


 私の拒否を認めない物言いにセラフィエルは苦笑して頷いてくれた。


「初めまして、私はセラフィエルと申します。お二人のお名前を聞いてもよろしいですか?」

「あたしはりーりな!!よろしくね!!おにいちゃん!!」

「私はミーアです。よろしくお願いします。セラフィエルさん」

「はい、よろしくお願いします」


 セラフィエルが座るリーリナとミーアに視線を合わせるようにしゃがみこんで自己紹介をした。それに元気よく答えるリーリナと行儀よく答えるミーア。二人の愛らしい仕草にセラフィエルは笑う。


「では、修練場使わせてもらいますね」

「魔術用のがあるから受付で確認しといて」

「わかりました」


 セラフィエルはリーリナとミーアを連れて修練場に向かった。残っているのはフレイとクリスだけ。しかし、何やらクリスから不穏な視線を感じそちらを向いた。



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