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十六話

 次の日。

 昨日の神書スカンディナビア襲撃された場所で一夜を過ごした私達は朝から馬車を走らせていた。本来なら今日の朝に奴隷都市レイザードに到着予定だったのがどっかのアホのせいで遅れた為、スレイプニルの速度を上げて昼の到着を目指した。






「カイトさん、魔法の練習したいな」

「あ、そうだった」


 朝食を食べ終わり、居間で寛いでいた私にクリスとサーシャが訴えた。エーベハルトとアルシュタートは修練場、アルバートとセフィリナはクリシュナと庭で稽古、フィオリーナは図書室、ミーアとリーリナは私の前で勉強中。そして余った二人は手持ち無沙汰となっていた。しかし、私の知る限りあらゆる魔法に精通している奴はいない。どうしようかと悩んでいたらフレイアの言葉を思い出した。


兄さんってば、はむ、ラグナロクの後、はむ、ブーリ様を復活させようと、はむ、様々な方面の、はむ、魔法を修得しました。はむ。なので、はむ、今の兄さんは、はむ、ブーリ様を捕らえて、はむ、閉じ込めるなんて、はむ、造作もないです。


 様々な方面の魔法と言うことはフィオリーナ達が使う系統魔法もわかるかも!!と、言うことで隣に座るフレイを見やる。奴は今、私の隣で茶を飲んでいる。よし、殺るぞ!!


「ねぇ、フレイ。お願いがあるんだけど……良い?」

「!?なんですか!!ブーリ様!!」


 上目使いで愛らしく首を傾げておねだりするようにフレイに声をかけた私。それに鼻息を荒くし顔を赤くしたフレイ。美形が台無しだよ、変態。私はいつもの事なので気にしないがクリスとサーシャの顔はひきつっていた。


「あ、今はブーリじゃないからカイトって呼びなさい」

「はい!!カイト様!!」


 こいつの名前呼びを訂正させて私は本題に入った。


「フレイって系統魔法使える?」

「……系統魔法ですか?火属性オンリーとか火属性高等系統魔法とか言う無茶苦茶なあの系統魔法ですか?」


 やっぱりそう言う反応か。誰だってそうだよな。私ですら扱いたくない系統魔法アレ。魔法を使うまでが永い。下準備の時間が永すぎるんだ、本当に。純粋すぎて制約も多すぎて全く使えない。

 この世界って超爆発フレイム銀河団にある星の一つか?系統魔法の産みの親の星あるし。


「……だよね。純粋な魔法って難しいよな」

「……系統にもよりますよ?」

「まだこの子達の系統は調べてないからわからないけど……植物系は扱えるはず」


 フレイでも扱える系統と扱えない系統があるよね。私は全く使えないけど。本来なら道具無しで使うのに純度千パーセントの魔晶石を使ってようやく火を起こせるくらい相性が悪い。どんだけ使い勝手が悪いんだよ!!全く……。


「まぁ、森のエルフみたいですからね……。森……?植物……触手……!」

「はーい、黙ろうか。変態」


 フレイがクリスとサーシャを見て種族を特定した。さすが、妖精の国アルフヘイムの王だわ。妖精の種類多いのによく見分けがつくね。私にはわからんよ。そして、気が付いちゃいけないところに気が付いたね。私も思ったけどさ。取り合えず私はテーブルに置いてあった桃をフレイの口に突っ込んだ。


「取り合えず、系統を調べてみませんか?それから決めましょう」

「そうだね」


 口に突っ込まれた桃を食べたフレイが提案してきた。それに私も頷いて不思議ポーチから魔力測定用の水晶を取り出した。


「じゃあ、やるよ。先ずはサーシャから。水晶に両手を当てて」

「はい」


 私は水晶をテーブルに置いてサーシャに両手を当てるように指示する。サーシャはそれに従い水晶に両手を当てた。


「そのままね……。やっぱり二属性だよね……」

「水と白ですか。ん?あ、本の少し緑がありますね。中途半端なレベルになりますね」


 水晶の色が透明から変化し、水色と白と本の少しの緑を映し出した。系統魔法は二種類の属性が出た時点で威力が半減し、役に立たない。三種類以上の属性が出た場合は系統魔法を習う事をやめた方が良いとまで言われるほど一つの属性が特化するタイプの魔法なのだ。少しでも他の属性が混ざると威力を無くし使い物にならない。それに私は顔を顰めた。


「系統魔法ってそう言うのがあるから嫌だ」

「カイト様は全属性の数値が異常ですからね。弱火すら起こせませんもんね」

「てか、何も起こんないもん」

「失敗例ですね」


 悪態をつく私にフレイは苦笑した。系統魔法は扱えないが知識だけはある私は昔の苦い記憶を思い出した。何時使っても何も起きない。その時は本当に絶望した。まぁ、魔力が暴走して大爆発しなかっただけマシだと思わないといけないか。


「サーシャありがとう。次、クリス。両手当てて」

「おや?」

「およ?」


 サーシャとクリスを交代させて水晶に両手を当てさせた。すると水晶が七色に変化して虹色を作り出した。


「……虹色……ですか……?」

「あ、ダメだ。クリスに系統魔法の適性ない」


 私とフレイは虹色に首を傾げた。でも、どこかで見たことがある。と思い、記憶に検索をかけた。すると、虹色は系統魔法の鬼門と出た。何故かと言うと虹色は反対属性持ちと同じで属性同士が反発して爆発を起こしやすい。その死亡率は九割を占める。

 そう言うことでこの世界で使われている魔法を放棄した。



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