↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
現界⇔異界  作者: MayaMaya
39/40

夜長月-客人

我である

最近出番が無い

遺憾である

土曜09:00メアリー宅

「で、全部解決しちゃったってこと?」

千早先生おこなんですか?

「・・・・・・」

彩香さんもおこなんです?

「殆どはメアリーさんの手柄ですよ」

どうしてメアリーではなく私を見るのでしょうか、しかも2人で。

当のメアリーは明後日の方を向いている。

じーっという音が聞こえそうな程こちらを見る。

「大丈夫ですよ、お話しだけで済みましたから」

じいーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー。

「本当です、メアリーが調べてくれた事をネタに私が交渉しただけです」

「交渉?」

・・・ミスった?

「何を要求されたんですか?先輩」

「話しだけで終わるとは思って無かったけど何されたの?綾くん」

詰め寄ってくる2人。

「こちらが要求したことに比べれば些細な事ですので問題ありません」

「絶対嘘!」

「信じられないわ!」

本当です、本当なんですよ。

すこし説得するのが面倒になってきた訳ではありません。

少し強引に2人を抱きしめて、

「でもこれで彩香さんは自由になれたんです、本当に良かった」

2人の耳元に囁く。

「あの、先輩」

「綾くん...?」

えーと...まだ足りないかな?

もう少し力を込めて二人を抱き寄せ密着する。

「これからもっと楽しい思い出作っていきましょうね」

「あー...はい」

「うん....」

良かった、

「そうやって騙すノガ綾のやり口ナノネ」

ちょっとメアリーさん?

「ワタシのご褒美も忘れナイデネ」

煽るのは反則でないですかね?!


ソファーに座った先輩に寄り掛かる。

今日位甘えても許されるはず。

はず...ですよね?お姉様。

と思ったらメアリー?なに先輩に膝枕してんの?

「ワタシ今回とってもがんばったノヨ」

「そうなの?ありがとうメアリー」

「いいのよチハヤ、後でご褒美もらえるカラネ」

ご褒美って何を要求する気だ。

「・・・・・・」

おい!




日曜00:00学校周辺の林

暗い林の中、突然空間から手が飛び出した。

手から肘、肩そして頭胴体。

2m程の高さの何もない空間から人が現れ、そして地面へと落ちていく。

『うぐっ』

地面に体を打ち付けた衝撃で意識が覚醒する。

暗闇でもはっきりとわかる、腰まで伸びた艶やかなブロンド。

白のシャツに無骨な皮鎧。

青のホットパンツと灰色のレギンス、そして動きやすそうなブーツ。

背に白のロングボゥと白い矢筒。

荒い息を吐くその顔は誰しもが振り向くような美形であった。

『ここは何処か?』

彼女はその長い耳を澄ませ周囲を確認する。

『敵らしきものは居ないが、騒がしい所だ』

風の音、虫の音、木々の騒めき。

そういった物以外に色々と騒がしい音がする。

『あの灯り、街が近いのか』

とにかく現状を把握しなければ。


「んーむ、また妙な気配がすると思えば」

20m程の高さに何者かが浮いてこちらを見ている。

『貴様は何者だ!』

弓を構え狙いをつける。

「我は敵ではないの」

「貴様、帝国共通言が話せるのか!という事はここは帝国領内なのか」

「帝国言?何の話かの?」

「ち、違うのか?此処は何処だ!」

「ここは日本の地方都市(ド田舎)であるの」

「日本!まさかここは王祖様のお生まれになった地だというのか!」

「王祖?」

「初代皇帝の生まれた地がニホンというらしいのだ」

「日本より異世界へ行った者が国を作ったという事かの」

「なんという幸運なのだ、よもや王祖様の生まれ故郷を目にすることが出来るとは」

神に感謝を捧げる。

「そういう事であれば案内してやりたいところであるがの、夜も遅い。今夜は休むとするが良いの」

なんと、この娘案外親切ではないか。

「すまない、私はアメリアと言う」

「我は三鳥一という、とりあえず知り合いの所へ行こうかの」




一瞬で景色が変わる。

「そ、そなたは転移魔法の使い手であったのか?!」

「大したものでは無いの」

転移魔法を大したものでは無いだと?

この娘何者なのだ。

少なくとも私の知る限り人の身で使えるとは思えぬ術であったはずだが...

王祖様の故郷では一般的だったのだろうか?

「留守の様であるの、面倒なので此処で休んでいこうかの」

留守中に勝手に使って良いのだろうか。

「構わぬよ、幸いベッドが大きいので2人で寝ようかの」

「あぁ、ベッドも随分と柔らかく良い物なのだな」

「朝になれば移動するでの、寝るが良いの」

「わかった大変助かったありがとう」

そうして横になる。

家主の匂いがする、男なのだな。

どこか懐かしい様な、その匂いに包まれながらすぐに目を閉じた。


08:30メアリー宅

転移魔法はすさまじい、どれだけ離れていても瞬時に移動出来る。

先程の部屋から外に移動。

この娘実は人ではないのだろうか。

しかしここは統一感の無い建物群だな。

「アメリア行くぞ」

「あ、あぁ」

三鳥の後をついていく。

「おはよう、朝飯をもらいに参ったぞ」

「おはようございます三鳥様」 「hi」 [おはようございます]

「おはようございます、そちらの方は?」

「昨日知り合ったのじゃ、綾はどこにおるのかの」

綾?

その時横の扉が開いて男が現れる。

「おはようございます三鳥様」

「おはよう、ところでこの娘ぬしの知り合いか?

「・・・・・・アメリア王女様?」

「アーヤ!貴方も来訪者だったなんて!」

こんな所で再会できるなんて!やっぱり貴方は私の!

「運命の人だったのですね!」

飛びつこうとして、三鳥に掴まれる。

「何をするのですか!」

「それを許可した覚えはない」

「許可制なのですか?!」

手を外そうと試みるが全く動かない、どういう力なのだ!

「アーヤ!」

アーヤに助けを求めるも、困った顔のまま動かない。

よく見るとこの場には女性しか居ない。

「アーヤ?どういう事なんです?」

「王女様落ち着いてください...ね?」

「先輩、こいつだれなんです?」「綾くん?」「アヤ?」

「とりあえず王女様、向うに戻りましょう」

「向うとは?戻るとは何なんです?」

ごまかそうとしていませんか?

「帝国に御送り致します」

こちらに来たばかりだというのに、もう帰るとはあまりではないですか。

「帰りません、それに数か月ぶりに再会したというのに帰れと言うのですか?」

「いえ、そういう訳ではないのですが。それにここには王女様と同じエルフという種族は居ないのです」

それはどういう...

「この世界には人族しかおりません、魔法と言った物も一般的には知られていません」

「王祖様の故郷なのでしょう?」

「そうですが、そういう世界なのです。それに王女様は非常にお美しいので目立ってしまうかと」

「美しいだなんて、アーヤ結婚しましょう。痛ッ、ちょっと手が痛いです!」

「娘よ、異界ではなく死界に送ってやろうか」

三鳥、ちょっと手を放して。

「アヤ、この娘はここで預かるワ」

「すみませんメアリー、王女様は来週の金曜に送る事にします」

「勝手に決めないでください!私は帰りません!」

「そういう訳にも行きませんし...ヒルデ、良ければお風呂と着替えをお願いしても良いですか?」

[了解しました、貸しという事で]

「う...お願いします...」


「で綾よ、アレとはどういう関係かの?」

「先輩、結婚とか言ってましたよあのエルフ」

「綾くん、先生詳しく聞きたいなぁ」

「アヤ、これでまた貸しネ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。