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現界⇔異界  作者: MayaMaya
37/40

夜長月-停滞

綾です

メアリーさんと共に調査中だったりしますが

なかなか進展がない様で

体育が終わったあとの授業ってとっても怠いね。

そんなことより先輩狙いが意外にいたってのが驚き。

顔は良いと思いますぜ、あと優しい所とか良いと思います。

あとここには書いてなかったけど、デートの時傷さわらせてもらったよ。

あと手と手を合わせてみたけど、おっきかったよ。

あと夏だから暑いですねっていってたけど、汗ぺろぺろしたかった。

ではなくてですね、このままでは先輩に迷惑がかかってしまう。

そうしている内に授業が終わってしまった。


鬼頭潤がこっちに近づいてくる。

「彩香は放課後どうすんの?」

「姉と帰りますので」

そんなところまで干渉されたくない。

「姉ちゃんの時間まで待ってるんだろ、どっか遊びにいかない?」

「やることありますので」

特にやることなんてない。

「んじゃあさ、俺も一緒に待ってるよ」


「わたしに時間はもう残されていないのでしょうか」


教室が静寂に包まれる。

「であれば何処へなりともお付き合いいたします」

どんな顔しているんだろう、無表情にきまってる。

「どこへ行きますか?喫茶店?それともホテル?」

勢いよく立ち上がる。

「近くにラブホなんて無いんでシティホテルで良いでしょうか?それとも鬼塚の本家に戻りましょうか?」

もうやけだ、もう終わりなんだと。


「なるほど、ではメアリーさんの家行きましょうか」


声のする方へ顔を向ける。

ドアに寄り掛かった先輩がいた。

「霞さんと幸さんも一緒にどうです?先程メアリーさんから電話が来まして、窯を作ったのでアメリカ式ピザを作るそうですよ」

「行きます」「んじゃあたしも」


「それでは、攫っていってしまいましょうね」


抵抗する間もなく先輩はわたしとカバンを抱え上げる。

そして速足で教室を出て階段を下りていく。

霞とさっちゃんも駆け足で付いてくる。

抱えられたままで保健室に入る。

わたしを下して2人が入った所でカギをかける。

「ちょ、ちょっとどうしたのみんな?」

「千早先生、今日はメアリーさんの所でピザパーティですので早めに帰ってきてくださいね」

「え?えぇ、分かったわ」

「ではちょっと失礼」

そういってわたしと霞とさっちゃんを纏めて腕に抱く。

「あと今日は内履きで我慢してくださいね」

「え?」


そこはメアリーの玄関の前。

転移か、先輩便利だなぁ。

「っぐ...」

「先輩?」

「...大丈夫です、すぐ治まりますから」

そんな真っ青な顔で言われても。

「ヒルデ、綾を運んであげテ」

「メアリー...」

玄関からメアリーとメイドが出てくる。

「...すみません、肩借りるだけで良いですから」

[問題ありません]

といってお姫様抱っこをするヒルデ。

「サァみんな、今日はピザパーティヨ」


普段より少しは止めに姉も帰ってきた。

「窯なんてよく作ったわねぇ、大体燃料なんてどっから持ってきたの?」

[ネット通販です、きちんと食用で購入してあります]

流石抜かりが無いな。

いやーでも美味しいわー、教室での嫌な事忘れる位にね。

「ほんとすごいよねー、手作りピザなんて」

「チーズが伸びる、あつあつでおいしいなー鬼塚」

いやーあれだ、そんなに気を使わなくても良いんだぞ2人とも。

「あーはっはっは...なあ?」

「あー...そうだねえ?」

こっちを向きなさい2人とも。

「彩香ちゃんどうしたの?」

まぁ何と言いますか、

「ホームルーム直後の彩香さんを攫って来ましたからねぇ、明日何言われてしまうんでしょうね?」

ハハハと笑いながら話す先輩。

「アラダイタンネ、オホホ」

お姉ちゃんお姉ちゃん、目が怖いよ。

相手は実の妹だよ。

「大丈夫だよ、ちょっとキレただけモガッ」

[美味しいですか?サヤカ]

焼きたてのピザを口に突っ込まれる。

「熱いわぼけえ!」

やけどしたわ!


[鬼塚の家を滅ぼせば良いのですか?]


ヒルデの一言に場が静まり返る、顔を上げる。

ヒルデを顔を見る。

ヒルデの作り物の目をじっと見つめる。

ヒルデが顔を見てくる。

ヒルデの作り物の目がじっと見つめてくる。


「随分ファジーが効いてるなぁ、ヒルデは」


ヒルデがにっこりとほほ笑んで、

[トモダチのせいでしょうね、きっとそうです]


にっこりとはいかなかったが、ニヤリと返す事は出来た。

「流石にやめてくれ」

[アップデートを繰り返し、それなりにパワーアップしました]

「生活データだけじゃないの?戦闘データも?」

[シミュレーションを繰り返して向上しています]

え?なんでこの子そんなにやる気なの。

[だって、トモダチでしょう?]

メアリーの方を見る。

「ワタシは何もしていないワヨ」

ヒルデ達が考えた結果という訳か、随分好かれたもんだなぁ。

「でも本当、大丈夫だからそういうのは止めるんだぞヒルデ」

取り合えず落ち着いておくれ。

[サヤカの為に命を懸けるのは吝かではないと言っているのですよ]

ヴァルトが後ろからわたしの肩に手を置く。

[それにメモリーのバックアップは常時取ってありますので安心です]

今度はヘルムがわたしの方に手を置く。

いやまぁ、とっても嬉しいけどね。

「ありがとう、でもわたしはわたしの役目を果たすだけだから」

先輩に攫われた時はうれしくてうれしくて。

でも自分の役目を果たさないと、生きてる意味がないんだ。

「鬼塚...」「彩香ちゃん...」


腕を組んで難しい顔をするメアリー。

「ウーン」

おいメアリー、余計な事考えなくていいんだぞ。

「ナンデモナイワ」

メアリーを見つめるが難しい顔のままだ。

それまで黙ったいた姉が、

「彩香ちゃん、私も協力するわ」

「いやお姉ちゃんだめだよ、協力って結婚阻止でもするつもり?それこそ本末転倒だわ」

「高校生活くらいはわたしの自由にさせてもらうつもりだから」

許されるのなら。

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