番外編 やらかし兄弟-黒瀬蓮の弱点、発見しました
これは2部のすぐ後のお話…。
近頃、蓮は肩が重たい気がしていた。
肩凝りとは言い難い重さだ。
まるで、なにかが乗っているような…。
ふと、廊下の鏡を見た時だ。
蓮の重たい肩に手が見えたのだ.…。
「…は?」
蓮は再度、鏡を見つめる。
見間違いだろう?
いやいや、肩に手が乗ってるなんて…。
鏡に映る自分の肩には…
ハッキリと人の手が…乗っている。
「はぁぁぁぁ!?」
思わず大声を出してしまった。
「蓮?」
「どーしたんです?」
たまたま近くの部屋にいたらしい陽葵と奏がひょっこりと顔を出す。
「お…俺の肩に……誰かの手が…」
蓮は動けず、顔は青ざめている。
—幽霊。
蓮はその言葉が言えなかった。
どーしても言えない。
特に奏の前でなんて言えない!
幽霊、おばけの類いが怖いなんて!!
馬鹿にされるに決まってる。
「肩?手?」
奏が首を傾げた。が、ふと蓮の背中を見る。
そこには---ニヤっとしながら
黙ってろ。と視線を送る蒼真がいる。
奏は蒼真にニヤっと笑い返した。
青ざめている蓮を心配する陽葵。
陽葵もその時、蓮の背中へ眼をやった。
蒼真と目が合うと、陽葵に蒼真はし〜と口に指を当てた。
そして、スっと蓮の肩から手を離すと
蓮の胸ポケットに入っていたボールペンを床に落とす。
ボールペンがひとりでに宙に浮き、床へ転がる。
その異様な現実に蓮は「ウワァァァ!!」と叫び声を上げてしまった。
なおもニヤニヤしている、やらかし兄弟の2人。
陽葵は呆れた顔をして、蓮に近づくと…。
「蓮、蒼真が遊びに来てるよ」
とネタばらし。
「……へ?」
蓮はそこでようやく、振り返る。
一瞬、見えた銀髪。
奏と走り去っていく。
「記録完了」
奏がハッキリと言う。
「クソ真面目過ぎんだよー!!」
蒼真はお腹を抱え、爆笑しながら走っている。
「グループに送信しときまーす」
ニヤニヤと、奏が送信ボタンを押す。
ぴろん♪
蓮のケータイがなる。
黒瀬蓮は、おばけが怖い。のコメントと共に
『ウワァァァ!!』動画添付。
瞬間、走り出す蓮。
「待てコラ、クソ共ー!!」
今日も賑やかな執事達だった。
—後日。
連盟へ蓮が行った際、天音と橘にからかわれたのは言うまでもない。




