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【完結】無双無敵少女は超超超絶な青春を諦めないッ!!  作者: ラクルドゥ
最終章『心から愛している無双無敵少女』
251/255

最終章後編『決着。』







 その時、タマシイが枯れた声で笑う。

「ふ、ははは……。

我々の勝利である。」

「「ばんざああああああああああああああああああい!!」」

 万歳ストームのオタケビではっとする。




 気を抜かない!まだ終わってない。



「お前ら!まだだ!!」



 最後の歯車がまだ回収しきれていない!



 俺が気付いたと同時に倒れたマルが一番近くにいたニッちゃんの足を握る。



「世界に、裏切られ、死を決意して、失敗して、このざまなんて……。

終われないでしょう、が!

私の無限は!まだ!!」

「ッ!?」

 


 


 ニッちゃんの足元がクリスタルへ変わっている!

 封印されてしまう!!

100(ヌル・ネバー・エンド)Idアビリティ!ジェネレートッ!!」

 


 


「こうなったらこの足を切り落としてでも!!」

「もう遅い!!」



 俺はとっさに2人の間に割って入りその腕を伸ばしていた。

 


「サイムくん!!」






 ならばこうしてやればどうなるかな!?




01(ハートスタート)Idアビリティ!!ソウルワンカオスミックス!!」

 ニッちゃんの変形しクリスタル化した足と能力が発動しているマルの腕を混ぜる!

 この瞬間を待っていた!

 ユミが提示した作戦!!

 マルを自身の力を使い封印する!





「アァ!!?」





 マルの腕がクリスタル化していく!!

 そりゃそうだもんな!お前らはもともとは2人で1つなら!

 能力の判定を俺の能力で誤認してしまえばお前も結晶化しちまうもんな!!



「そ、そんな!!」

 カオスミックスを解除して、マルを突き放す。

 ニッちゃんの片足だけが結晶化して、それ以外の結晶化は止まる。

 逆にマル自身の結晶化は進んでいってしまってる!

 成功だ。


 

 ――これで能力をおっ被るのはマル自身だ!!



「い、いやだ!!死ねもせず!!

ただただ封印され続けるだけの日々なんて!!

私のこの苦痛を!無限を終わらせられる!せっかくのチャンスが!!

い、いや!!いやああ!!!」

 マルが触れたところが次々と結晶化していく中。

 アルが一歩前に出る。




「お前は自分自身の世界にも向き合わず、その世界に住む人々のリアルを見ようともしない、ただただ孤独であるガキだ。」

「だ、だまれ!!有限の願望器!!

立方体の中央!世界のシステム『ニーイ』にとらわれた哀れな存在め!」

「それはお前もだ!

お前は目線を合わしてないから、こうなるんだ。

自分の世界で反省して懸命に生きろ。

マル。」

「お前を!読者共(お前達)を創ってやったんだ!

これを見ているお前らもお前も創造主は私だ!私に従えよ!

勝手に動かず、私のためにいたぶられるだけに存在しているお前なんかにィ!!

私より下の次元のフィクションなんかに!!」

 結晶化が頬まで達していく。

「こんな世界でも同じ目線で楽しく過ごせるならば、『つまらない作品(世界)』で構わないさ。

自分のつまらない世界に、向き合わないお前よりかはましだ。

この世界を俺はフィクションと認識しない異常者で構わない。

同じ元自殺者である俺が言えたことじゃないかもしれんが、俺が生きている世界はいつまでたっても自由だ。

どんな世界にいようともな。

お前の自由にはならんさ。」

 



 

「黙れ!!黙れッ!!!」







 マルが水晶に覆われていく、自分の能力で封印されるのは皮肉なものだな。

「一生やってろ、ウォロ・エルゴ・スム。

1人で求めて、埋まらないものに苦しみながら。」

「うるさ、い、黙れ……!

コギ、ト・エル、ゴ・スム……!

だま…………れ……。

だ、ま……。」

 


挿絵(By みてみん)



 マルから最後の歯車、『妄』の歯車が排出され、完全に水晶に覆われる。

 無限の願望器の機能は停止した。


 


 

 ――アルは少し悲しそうに自身の創造主を見つめていた。



 


 ▽△▽




 アルに駆け寄る。

「さよなら、俺らの世界の創造者。」

「これで当分、この封印が解けるまで安泰ってやつだな……。」

「ああ……。」

 水晶に覆われたマルを見つめたアルの仮面は少し悲しそうだった。

「おそらくこいつはイチジクの能力のペナルティを利用して、騙してきたんだ。」

「だろうな。

イチジクはあの生き物を思い出の生き物って言っていた。

恐らくペナルティは……。」

「記憶……だな。」

「そうだろうな。

記憶がなくなっていって付け込まれたんだ。

おそらく回想シーンがあったとしても、途中から抜け落ちてる理由がそう言うのかもな。」

 おおよそ、大冒険をしてもすべてをわからないんだろうな。

 冒険職として残念だ。

 


 そう言えばペナルティと言えば。

「ヒトメに至っては恐らくあのクソデカ感情がペナルティみたいなもんだろう。

寿命が減るのは恐らく戦闘中の一時的なもので、寿命ごと倒してきた脅威から吸収し自らの循環に加えなきゃあの年まで生きてないだろうしな。」

「ああ、多分そうだろうな……。

寿命の総量さえ循環してしまう体の状態に波があるんだ。

あの死体の状態はおそらくそう言う時になった時だったんだ。

あるいは毒とかの耐性を獲得してない時期に何かされたかだろう。」

 ヒトメの能力の特性は『ループ』いわゆる『循環』だ。

 他者を含む死も生も力も全て自然の循環を利用して自身の感情によって、一時的に倍増させた結果あの強さになる。

 弱くなる時も当然ある。

 当然生きる時も死ぬ時もあるが循環で元に戻る。

 寿命の総量は減るわけがない。


 

 自然の摂理にある『幸福』を自分で倍増させて、他者に返しまた自分に加えて生きる。

 それが()()()()()()()()結果できた『功利の怪物』の能力だ。

 



「あの~~!そろそろ、立たせてくれませんか?」

「あ、ああ。」

 ニッちゃんの5~15年問題も解決しないとやばいがまずは安心だな。


 

 ――なにはともあれ……勝てた……!



 





 














 ▽△▽








 安心した時だ。



 突如としてエイドスドアルームが揺れ出す。

 亀裂が走っている。



「な、なにが!?」

 俺らが驚く中、マチルダさんがコツコツと横へと歩く。

「恐らく壊れ始めたのね。

無理やりな合体。

そしてお前らが暴れた結果と、こうして炉心も止まっていよいよ落ち始めたのね。」

 ああ、そう言えば合体するところとか色々とぶっ壊したなぁ~。



「つまり……墜落するってことねぇ~!

はっはっは!!………。」




 …………。




 

「結局こうなるのかよッ!!

みんな脱出するぞッ!!」

「空間に穴を開きまして~~、我が家を取り出しまして~~!

魔国へGOGO!!」

 アルが空間に穴を開き我が家を出現させる。


 


 

「みんな!入れ!」

「ちょ!?押すなよ!!」

「狭いんですから!」

 何とか乗り捨てられた新聞部が待つ我が家に全員を入れるが、空間の穴がブレて安定してない!!

 おそらく炉心やエイドスドアルームが落ちて行ってるせいだろう。

 




 ボロボロになりながら、空間の穴に入ると。

 ユミも全力でペダルを踏む。

 空間のトンネルがぐにゃぐにゃで揺れる!

「壊れてきている!何とか持つか怪しいわよ!」

「っていうかさ、閉じかけてきていない?」

 ソライの言う通り、トンネルが閉じかけてきている!

「今度こそ終わりだあああ!!」

「ああ、遺書書いておくんだった。」

「紙ならあるぞ!」

「冒険社などの作戦に乗るんじゃなかった!」

「ああ、魔国の後継者問題を解決しておくんだった!」

「子供たちが不安だよ~!」



「うるせぇ!!

この人数が一斉にぎゃいぎゃい騒ぐな!!

聴き取れねぇよボケェッ!!」

 思わず切れちまったが、実際そうなんで後悔はない。

 



 

 ――その声に朦朧とした状態でヒトメが体を起こす。




 

「う、うーーん……。」

「大丈夫か?ヒトメ!帰るぞ!」

「……か、帰る?」

「実際、このままだと帰るどころか空間の訳の分からないところに閉じ込められるかもしれんけど。」





 


 空間のトンネルの穴が閉じる!!





 もうすぐ出口が消えてしまう!




 そう言った時、移動式の我が家の玄関扉が開かれる。

 思わずそこを見ていると、ボロボロの状態のヒトメがいつの間にか立っていた。

「私が何とか、してみ、る!きゃぁ!?」

 だが家の揺れでヒトメがこける。





 その時だ。



 ヒトメがこけた拍子に誰かが押しのけて飛び出す!



「誰かが飛び出た!」



 あれは……。








「イチちゃんッ!!?」





 イチジクが扉にしがみつき、大量の思い出の生き物たちを放ち出口を無理やりこじ開ける!



 扉の外からイチジクの声がする!

「行ってッ!!」

「でもイチちゃんッ!!」





「いいから行くの!!早くッ!!!」





 ――そのまま、こじ開けた出口へ向かって我が家は進んでいく。





 出口へ到達しかけたその時だ。





 我が家は大きく揺れて、玄関扉付近にいたイチジクは空間のトンネルに放り出される。




 

「イチちゃん!!」

 ヒトメが手を伸ばす。





 大きく揺れる家の中、思い出の生き物たちもつぎつぎと消えて行く。










 

「イチちゃん!!イチちゃんッ!!!て、手を伸ばしてッ!!」







 ヒトメが手を伸ばし、必死につかもうとする。

 それをみんなが支えている。


 

 ――だが掴むべきイチジクの腕は吹き飛んでいる。


 









 ――ヒトメのその必死な言葉にイチジクは笑い。


 








 


「ありがとね。

素敵な青春だった。」








 ――そう、別れの言葉を残してヒトメの手は空を切り。

 閉じていく空間のトンネルの中へと消えて行った。




 







 

「――イ、イチちゃーーアアアアアアんッ!!!」












 ――――ヒトメの慟哭がこだまする中。

 俺らはいつの間にか、青空の下。

 結婚式場予定のあの花畑にいた。

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この物語の『更新』は最終章まで毎日投稿+『金、土、日』はさらに量多めに投稿します!

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