DAY5:物資調達 Part1
今日は班長と話し合い、班長はラジオで情報収集、俺は武器や資材・食料の確保にした。
班長に渡したラジオは、ソーラー充電と手回し充電ができ、さらに乾電池も使える優れモノだ。
俺はまず、2日目に行く予定だったバッティングセンターで金属バットを確保。
その後ホームセンターやスーパー、コンビニに行くつもりだ。
道中で警官や自衛官の死体から銃を回収したいな…。いや、不謹慎か。
我が家を出て、ミニバンに乗り込む。
…リアウィンドウの補修しねぇとな。はぁ…誰だよ、割った奴。
5分ほど車を走らせ、バッティングセンターに着いた。
ゾンビどもがこの地域に出始めたのは朝。
開店前だから中にはいないはずだ。多分。
閉まった門から中を覗く。
人影はないし、駐車場に車もない。
一応警戒しつつ、背丈ほどのフェンスをよじ登り、敷地内に入る。
事務所を覗くが、やはり人もゾンビもいない。
金属バットを4本回収し、車へ戻る。
…丸腰だからちょっと怖かった。
物干し竿、持ってくればよかったな。
ホームセンターへと向かう。
目的は我が家のバリケードの強化と、誰かさんが割った車のリアウィンドウの補修の材料の確保だ。
あと、乾電池や小型の発電機、ポータブルバッテリーとソーラーパネルと…
欲しいものをあげたらきりがないな。
にしても、全然人間を見かけないな。
ゾンビはちらほらいるんだが、生存者はどこにいるんだろう。
まあ、十中八九、自宅で籠城か避難所だろうな。…避難所あんのかな?
15分ほど走り、なんやかんやホームセンターに到着した。
なんか入り口に大型のバンが横付けしてあるな…。生存者か?
大型バンから少し離れたところに車を停め、様子を伺う。
…バンには誰も乗っていないみたいだな。
車から降り、入口に近づくと、話し声が聞こえてきた。
「ゾンビがいないし、中は思ったよりきれいだな」
「なんだか気味が悪いわ…」
「お、おい…もう帰ろうぜ…」
「なんだよ、ビビってんのか?」
話しかけてみるか。
「こんちわー!」
「「「うわぁぁ!」」」
「あ、ごめん、驚かせちゃった?」
「なんだよ人間かよ、ビビらせんなよ」
「あはは、すんません」
「あんたも色々取りに来たのか?」
「ええ、色々とね」
「ひ、避難所があるの…?私たち、連れて行ってくれない?」
「ああ、避難所はあいにく知らないんだ。逆になんか情報ないすか?」
「いや…。第3中学校は少なくともだめだった。今は勤めてる会社の事務所に避難してんだ。
よかったらあんたも来ないか?」
「ありがたいけど、怪我してるツレがいましてね。自宅を離れらんないんだ」
「そうか…。もし、助けが必要だったら言ってくれ。人間同士、協力しよう」
「ありがとう(いい奴らみたいだけど、警戒心とかないのか?)」
生存者たちから離れ、カートを押しながら資材コーナーへ向かう。
いい感じの木の板や、釘を回収する。
あ、工具も必要だな…。
のこぎりと、ハンマーと、あとワイヤーとペンチも。
あ、あと手袋とゴーグルと…
「あ、バールじゃん。ゾンビものの定番だねぇ」
バールを持ち上げる。
「お、おっも…。武器にしたら筋肉痛確定だな」
バールもカートに入れ、アウトドアコーナーへ向かう。
「うーん」
数ある発電機を前に、俺は悩んでいる。
ガソリンで動くもの、カセットガスで動くもの。
発電量が大きいが燃費が悪いもの、逆に発電量は少ないが燃費がいいもの。
「どうしたもんかねぇ」
燃料が確保できれば、ガソリンで動いて発電量が大きいものがいいが。
よし、今回は燃料が手に入りやすくて重さも軽いカセットガスのやつにしよう。
3本セットのカセットガスを大量にカートに詰め込む。
…一旦車に乗せるか。
「んー、なかなか大量だな」
後部座席を倒して荷室を広くしたが、約半分は埋まってしまった。
「まあ、まだまだいけるっしょ」
一応ドアをロックし、ホームセンターの中へ戻る。
「うーん」
今度はポータブルバッテリーの前で悩んでいる。
大容量のモデルにするのはもちろんだが、どのメーカーがいいか。
有名な中国メーカーか、あんまり名前を聞かない国産メーカーか。
お、このポータブルバッテリーはソーラーパネルとセットか。
じゃあこっちでいいや。一応2個持ってこ。
充電式のランタンか。ランタン、家にあるけど乾電池式だし1個しかないから充電式2個持っていこう。
ヘッドトーチと懐中電灯も、まあそれぞれ4個くらい持ってくか。
乾電池も大量大量。
ふと目に着き、足を止める。
「ポータブルDVDプレーヤーか」
娯楽、必要だよな。持ってこ。
DVDはそのうちレンタルショップからぱくろーっと。
「あ!非常用トイレ!」
思い出し、大量に回収する。
ついでにトイレットペーパーやティッシュ、ボディシートも大量に。
「こんなもんでいいか」
山盛りのカートを見て、満足。
車に積み込む。
「これ、食料入らねぇな」
助手席まで物資でいっぱいである。
一旦物資を置きに、自宅へ帰ってきた。
「佐藤…お前、これどこ置くねん…」
「まあ、隣の部屋にぶち込もうかなと」
「ああ、隣な…」
そういや1Kだわ、ウチ。部屋の広さ考えてなかったー(笑)
ベランダを通り、以前確保した隣の部屋に物資を運んだ。一時間かかった…疲れた。
「情報収集、どんな感じですか?」
「特になんもないわ。自宅待機の放送だけ」
「んー、そうですか」
「お前、これからスーパーとか行くんか?少し休んでからにしとけよ?」
「ええ、あざっす」
とりあえずポータブルバッテリーをソーラーパネルと繋ぎ、2個とも充電させる。
「班長、メシ、何がいいっすか」
「んー、ラーメン食いたいなぁ」
「いいっすねー。醤油と豚骨しかないですけど、どっちにします?」
「豚骨かなぁ」
インスタント麺を作り、食う。
うん、美味い。
「あ、そういや生存者いましたよ」
「はあ?!はよ言えや!」
「いい連中でしたけど、警戒心あんまなさそうでした。第3中学校はやられたみたいです」
「そうかぁ…。なんか、俺よりお前のほうが情報収集してるやんけ」
「あはは、たしかに」
報告と休憩を終え、木の板と釘、工具、厚手のビニール袋、ガムテープを持ち、車へ向かう。そう、リアウィンドウの補修だ。
まず、ビニールをリアウィンドウにガムテで貼り付け、その上から木の板を合わせて、リアゲートに釘を打ち込む。貫通した釘の先端をペンチでひん曲げ、抜けないようにする。
これで雨しのげて、ビニールだけより強度も強くなる。多分。
ちなみに、ドアを閉じたままだとドアのさらに奥のボディまで釘が当たるし、ドアを開けたら上に開くから届かない。
だから、ドアに物を噛ませてやや開いた状態で釘を打ち込むのがコツだ。知らんけど。
車の改修を終え、あとは食料の回収だな。




