宝石
声は小さかったが隣にいたライラには聞こえていたようだ。
「ルミア、あの方をご存知なの?」
「まあ、ね。」
だが、どうしてもアンノとパルティアが一緒にいるのかが分からない。
アンノとパルティアの2人はそのまま、ある一つの店の中に入っていった。
「あっ、お店に入りましたわよ。」
ライラがそういい、顔を見合わせた。ついていこう、という暗黙の了解だ。
「あら、ブー様がどうしてここに?」
お店を見るとブーもなぜかそこにいた。
え?なんで?
お嬢様らしくはないが、私たちは茂みに隠れて偵察していた。それなりに綺麗な(ドレスではもちろんない)服が葉っぱまみれだが気にしない。
どうやら、このお店は宝石などを扱うお店ならしい。キラキラとしたものがショウウィンドウのようなところに鎮座していた。
ブーはアンノの首に宝石をかけた。と、ふむ、というように一つ頷く。
「店員、これを」
という言葉が小さく聞こえてきた。パルティアはいろいろショウウィンドウを見て回り、やがて一つ手に取ると、アンノの首にかけた。
これに関してもまた、
「店員、たのむ。」
と言う声が聞こえてきた。
「アンノ?と呼ばれる方が、2人の男性に貢がせているのでしょうか?」
その一連の流れを見てきたライラが隣でつぶやく。
「アンノはそんな子ではないです。」
否定はしたが、何をしているのかが分からない。
「ルミアが違うと言うのならば違いますわね。私はあの方のことをよく知りませんから。それに、この説は少々おかしいですから。あの方も実際に店員に頼んでいらっしゃいますから。まあ、物を頼むがめつい女というのもあり得なくはないですがリクト王子はそんなやつに貢がないでしょう。」
確かに。
「あっ、会計だよ。いくらか見える?ライラ。」
「見えませんわ。」
会計が始まったが視力的に見えなかった。残念。
そこで、今度はまた新しい人もやってきた。
…ロイジャだ。
「ロイジャ…なんで?」
「あの方もお知り合いですの?」
「はい。」
ロイジャ!!なんで、ここに?
ロイジャは来るなり、大量の荷物に驚いたように目を見張り…怒ら…なかった。
え?
無駄遣いなどしなさそうなロイジャが、これを許すの?
ロイジャは怒るどころかスマートに荷物を持ち始めた。
「あら、あの人、かっこいいですわね。」
ライラ、感心してる場合か!まあ、かっこいいけど!そういう場合か!
ルミアは心の中で思い切り突っ込んだ。
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