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悲しい失敗

 依存症になるといけないので、カエルのリビングはほどほどにしてケータイを閉じた。


 外はもうかなり暗くなっている。


「キャッ!やめて!」


 突如いきなり悲鳴が聞こえたので窓から下を見た。あまり見えない。聞こえた以上、何があったか気になるのでルミアは屋敷を少しだけ散歩することにした。


 一応アンノに声を掛けておく。


「アンノ、ちょっと下にいってくるね。」

 

「お供いたします!」


 軽く声を掛けただけだが、はっきり聞こえたようだ。アンノが予想外にも着いていくといいだした。

 だが、困る…


 アンノが戦ってるところを見たことがないのだ。


 止めてたのだが、


「お供なしなんて、ヴィズダム家のお嬢様が!」


 と言われ、反応のしようがなかったので仕方なくついてきてもらうことにした。というか、振り払えなかった。


「触らないで!!」


 そこにいたのは、2人だった。

 女の人の手首を、切羽詰まった表情で掴む男の人。声音から、どうやら、痴漢被害に遭っているわけではなさそうだ。


「誤解だ!あいつの誤解なんだよ!」


「そんなわけがないでしょう!」


 男の人はびっくりするぐらい必死な表情で話しかけているが女の人はもう聞き飽きたという表情だ。男は諦めずなお必死に言い募る。

 どうやら、修羅場のような感じなので密かに見守ることにした。


「いや、誤解だ。あの言葉を忘れたのか!!」


「忘れたわよ!覚えているわけないじゃないの!このアホが!」


「アホな俺でも覚えているんだ!覚えているだろう?」

 

「覚えているわ!だから何よ!」


「変えんの早!覚えとるんかーい!!」


 ルミアは思わず2人の間に突っ込みながら突入してしまった。


「誰?」 


「どなた?」


「あっ、失礼しました。三代貴族ヴィズダム家長女、ルミア・ヴィズダムと申します。」


 違う!

 

 テンパってしまい、淑女教育の一貫である文が口から出てしまった。謝罪と自己紹介、しかも、ご丁寧に礼まで。やり込んでいた我が身が恨めしい。


 やっぱり向こうも戸惑うよね…こっちならば怒るな。


「なんだって!申し訳ございません。屋敷の前で騒いでしまい。」


「申し訳ございません。」


 だが、怒るどころか向こうは謝ってくれた。


「いえ、それは良いのですが…」


「はい」


 2人は緊張したように私の方を見ている。


「そのどうかされましたか?」


 読んでくださりありがとうございます。

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