フォンさんの前世、そしてルミアのなくなった後
ほんとに昨日の件、間違えてしまい申し訳ありませんでした。
「私は、ただの会社員でした。まあ、かなりのブラック企業でしたけれど。」
フォンさんは軽い調子でそういった。
「そういえば、前にそう言ってたな。あの会社はよく批判を浴びていたがやっぱそうだったのかと思ったよ。」
「上司はほぼ全員クソでしたね。唯一、律我浜先輩はご飯を奢ったり仕事教えたりはしてくれましたけど…それ以外はゴミでした。いやぁ、ゴミ以下ですね。ゴミに失礼でしたね。」
清々しいほどの胡散臭い笑顔でゴミ以下と言い切るフォンさん。
だが、フォンさんにここまで言わせるってどんだけだったんだろな?
「今、世の中が働きすぎるなと言っている中で一日十五時間、しかも休みは一ヶ月に一回とか時代に逆らってますよね!?」
「十五時間か、労働基準法違反だな。ちなみに給料はいくらだったんだ?」
こんな金持ちな貴族になってから前世の給料なんか覚えてるの?ちなみに私は忘れてます..。
「百六十万です。」
あれ?意外にも多い?思ったよりも多いな。
「ちなみに月収ではなく年収です。」
「クソだな。」
「クソです。」
「そもそも労働基準法にまたまた違法だな。」
そこでくぎったヤスシ様が聞く。
「それで、辞めなかったのか?」
「助けてくれた律我浜先輩に恩返しをしたかったので。まあ、彼がいなかったらとっくの昔に辞めましたね。素晴らしく面白くないので。」
「そうか。」
納得したように一つヤスシ様が頷いた。
「でも、結局体の使いすぎに耐えられなくてそのまま死んじゃいました。律我浜先輩は今どうしてるんでしょうね。できれば元気でいて欲しいです。」
つぶやくようなフォンさんの言葉が場をなんとなくしんみりとした空気で包んだ。
「あっ!」
そこで疑問に思っていたことを思い出した。
「なんだ?」
「そういえば、私が死んでからどうなったんですか?」
正直気になる。ヤスシ様が口を開く。
「いや、普通に大変だったぞ。本当に、凛が泣きまくって大変だったんだからな。」
凛とは師匠の姪だ。
可愛かったのでよく遊んでいた。
泣いて、くれたんだ…
「あと、ニュースになってたぞ。テロリストの集団。ルミア、というか琴音が亡くなってすぐに弾圧されたらしい。」
ふぇ?ニュースに!?
だが、死者の出たテロリストについては流石に報道するか。危ないもんな。安全のためにも..。
読んでくださりありがとうございます。




