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魔法授業

「ライラ様、もうそろそろ座りましょう?」


 二分ほどフリーズをしていたライラ様に声をかける。


「はい…」


 …


 やばい。ライラ様が別世界に飛んでいる。

 

「あの、じゅ、ぎょ、う、始まりますよ!」


 はっ!

 ゆさゆさと揺さぶると意識が覚醒したのか目を大きく開ける。綺麗な瞳…じゃなくて!


「今、私はどこに…」


 いや、知らねぇわ。思わず心の中で突っ込む。


「!ファン様!夢では無かったのですね!」


 目に入ったファンさんに盛り上がるライラ様。

 彼女は時間軸をループしているのかもしれない。


「はい、授業の始まり一分前です。」


 そんな彼女を気に留めず、心配して損をしたという風にさわやかに告げるフォンさん。

 と、同時に弾かれたように立ち上がり席に座るライラ様。

…なんか、しれっと前列確保してるし。

 そして、恍惚とした表情で眺めてるし。


 ここまでくると、なんだか…

 執着を感じてしまう。

 私も席に座った。


 キンコーン


 そこでチャイムが鳴る。

 

「それでは、魔法の授業を行います。」


 ドンっ!


 フォンさんが初めの挨拶をしようとしたところで後ろの扉が勢いよく開いた。


「すまない!遅れてしまった。少し、先生方の用事があってな。」


…なんか寂しいと思ったら、リクト様がいなかったのか。うん。納得。


「かしこまりました。席にお座りくださいませ。」


「すまぬ。」


 大人しく座るリクト様、しおらしい。カッコつける余裕がないのだろうか?

 まあ、いい。興味ないし…


「ということで、今日は私、フォンが担当させていただきます。よろしくお願いいたします。ちなみにこの中で魔法を専門として扱う職業に就きたい人はいるのでしょうか?」

 

 一人でが上がる。あれは、ライラ様だな。

 ちなみに私は違う。

 特に進路などはまだ決めてないので。


「おお、いらっしゃいますね。では、まず魔力を感じるということから。そして、魔力の扱いに自信のある方は、私に個別に来て下さい。」


 最初に並んだのは私とライラ様だけだった。

 ライラ様はどうやら魔力がAならしい。

 

「では、あなたの魔力操作を。手を握って下さい。」


 フォンさんがライラ様の手を握る。


 ふふぁあ


 変な声をあげてライラ様が崩れ落ちた。


 なお、誰かに運ばれていった。

 フォンさんは今回治さなかった。


「続いて、ルミア様。」  


 フォンさんがウインクをしてきた。


「別になにも知りませんよ。」


 そう、なら、いいですけど…


「あなたはこうしてください。」

 

 手を翳してフォンさんが何かを唱える。

 綺麗な魔法が空を彩った。

 昨日、「極悪人と聴く除夜の鐘は」という短編を投稿いたしました。良ければそちらの方も見てくださると嬉しいです。助手と主人の大晦日の晩、ほのぼのほっこりのお話となっております。※なろうラジオ大賞のために作った作品ですので短めになっております。

 

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