王子はキモい
今日はフィルラス学院の入学式である。
ノーリズ学院は平民が集まるので普通のフランクな格好で行ったらよかったのだが…。
正直、今の状態は、戦いだ。
ドレスで着飾るのはただただ、苦痛でしかない。
物語のように、コルセットで締められて、ご飯が入らない…
とかは無いのだが、髪のセットだけで一時間…とかで、素晴らしく退屈だ。
「アンノ、私、退屈すぎて死ぬかもしれない。」
「ルミア様、あり得ませんのでご安心ください。」
そんな、真面目に言わなくても!
分かっているのだ!分かっているのだが…。素晴らしく暇だ。
「もう少しで出来ますのでお待ちくださいませ。」
もう少しの時間感覚を完全に間違えているアンノはあと三時間、私を拘束していた。
はぁ。眠いぃ!
そう思いながらも居住まいを正す。
貴族ならば特に第一印象が大事だからだ。
新しい友達も出来るといいな。
だって、流石にぼっち生活は嫌…では無いな。
案外、いけると思ったルミアだった。
読書も好きなので。
もちろん、虐められるのは嫌である。
安心して欲しい。そんな、変な性癖は断じてない。
てか、パルティアは受かったのだろうか?
入学式、いたっけなぁ?
ゴトゴトと揺れる馬車に乗って学院へ行く。
歩いていくと見くびられるので。
あーあ、
権力って面倒臭い。
そう思うのだった。
歩く方が健康に良いのに…
だから貴族の方が不健康なんだよ!
実は散歩付きのルミアは心の中でそう愚痴っていた。
バスは学院に着き、私は歩き始めた。
ちなみに初めの挨拶は私じゃ無い。
権力で決まるからね。
多分、王の親戚がやるんだろう。
「「きゃーー!」」
「なんだ!」
突如、黄色い声が上がった。すぐさまお供のロイジャが剣に手をかけるが、、
その方向に目を向けると手を振りながら気持ち悪いぐらいの笑顔を浮かべた男の子が歩いてきた。
眩しいけど、胡散臭い。
てか、挨拶はこの人がするのだろうか?
「子猫ちゃん、君の髪は黄金の宝物…。美しいよ。(無駄にキラキラした笑顔)」
えぇー!?きもっ!
ルミアは素直で…遠慮がなく…そして、夢がない…。
子猫ちゃんはやばい!
ただ、キモいと戦慄する私の近くでは言われた女の子がひざをついて上品に倒れていた。キモくて、だろうか…。
それにしては目がハートなのだが…?
さらにその横では、女子たちが睨みをきかせていた。
腹黒女子の戦いか…。
どこでもあるんだな。こういうの。
キモくても需要のある王子様。
…なんか、生きるの楽そうだな。
私は興味ないが、と思っていると視界の端になにかが映った。
「なにか、お悩みかい?子猫ちゃん?」
「はい?」
「そうか。私が聞いてあげよう。」
キモいキモい。キモすぎる。
そして、女子、なぜ睨む。
「いえ、あなた様のお手を煩わせるほどのことでもございません。」
上品に断る、私。
優しい。
拒絶された王子のような人は目を見開く。
そら、拒絶なんて経験ないだろうからな。
だって王族だもん。
だが、意外にさっさと受け入れた王族は
「ふむ。」
頷くと違うの女の子の方へ行った。
…女好きでそしてモテ男か…。さらにナルシストであるのか…。
めんどいなぁ。なるべく関わらないでおこう。
読んでくださりありがとうございます!
次はフィルラス学院の入学式になるかなと思いますのでお楽しみに!




