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5、理想的な死後の世界

 私は定期的に死にたくなります。

 死にたいと思うのは、この現実とどれだけ向き合っていてもどうにもならないというあきらめが色濃くなったときです。

 ちょうど、熱心にプレイしていたゲームに飽きを感じるのに似ているでしょうか。

 ちっとも上達できないとか、上には上がいるとか、これ以上やっても意味がないとか、こうしたゲームに感じる飽きは人生にも当てはまります。

 私は生活保護を受ける身で、このままどれだけ頑張っても永久に浮上できない感覚があり、人生に熱中できなくなってしまうのも無理はありません。


 ただ、人生はゲームと違って、簡単にはリセットできません。

 どれだけ人生に飽きても死の恐怖には抗えません。

 そんなふうに人生と死の間に挟まれて、人生のほうに希望が見いだせないときに、死後の世界について考えるようになっていきました。


 理想の死後の世界と言われると、少々難しい質問に感じます。

 とにかく神様のような全知全能の力を持った感じでとだいぶ抽象的になってしまいます。

 こと細かく注文をつけていくとそのうちなんか違うと言い始めてしまうというか。

 そこで、私が思いついたのは、人生をゲームとして捉え、そのプログラムをアレンジできるツールが与えられた魂のポジションです。

 これなら、適宜アレンジしてはテストプレイをして気に入らないなら戻ってきてまたいじればいいわけです。

 そんなふうになっていたら、死ぬことにネガティブになる必要もありませんし、人生を一生懸命生きる意味も生まれます。ダメな人生を経験すれば、次はもう少しよいアレンジをするでしょう。


 私はロールプレイングゲームが大好きで、そのゲームを極めてしまいますと、遊び方も変わっていきます。

 ポケットモンスターで例えてみますと、最初は主力ポケモンのLVを100まで上げます。

 次に全種類を集めにいきます。次に個体値のいいやつを捕まえにいきます。

 それなりに一通りやったら、タイムアタックなんかの動画を見て、真似したくなります。

 この一連の流れから分かってくることは「LVを100まで上げて、敵を簡単に倒せるようにする」ということはそんなに長くは楽しめないということです。

 主力ポケモンを10匹ほどレベル100にするとだいぶ作業感が強くなって飽きてきます。

 そうすると、タイムアタックなんかをしたくなってきます。

 タイムアタックだと好きなポケモンは使えませんし、ギリギリのリソースでギリギリのクリアを目指します。

 ちょっとしたミスが命取りになり、記録を狙うなら即リセットです。

 ちょうど、私の人生っぽいんですよね。私の人生ってタイムアタックに失敗してそれでもリセットせずに完走だけはしようと考えている人のゲームっぽいのです。

 つまり、私の人生というのは、人生を一通り極めて、タイムアタックで過酷な人生をぎりぎりでやっていくような遊び方をし始めた人の選んだコースなのです。


 だとすると、やっぱりゲームというのはタイムアタックなんかせずに、レベルを上げて悠々自適に進めるほうがいいと思ってしまいます。

 けれど、そうやっているとやはり飽きてくるのです。

 危険な遊び方をするようになって、だいぶ厳しい縛りでやっているようです。

 アイテムなしとかお金なしとか色んな縛りがあると思うのですが、いま私はそうした縛りプレイが無謀だと悟っている最中です。

 途中でリセットしてみたくなる中、リセットボタンまで縛っているようで、大変な人生になりました。

 でも、ゲームみたいだと思っていれば、少しは気が楽になるところがあります。

 うまくいかなかったら、今度は縛りを緩めようとか思えますし、うまくいかないのは縛りプレイのせいだと自分の魂に文句を言うこともできます。

 自分の魂のせいにすれば他人のせいにしなくてもいいですからね。

 できるだけ気楽にいかないと人生はとても完走できません。

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