12、なぜ、少子化するのか
日本にとどまらず、先進国はどこでも少子化が進んでいます。
かつては先進国ほど環境がいいから、多くの子供が生まれ、結果的に人口増加問題が起こると言われていました。
ふたを開けてみると、逆のことが起こりました。途上国ほど子供が多く生まれ、先進国ほど子供が生まれないという見事にさかさまの結果です。
私は生活保護を受けています。1か月に使えるお金は約10万円ちょっとです。ドル換算すると600ドルちょっとです。
世界的に見ると、1か月に600ドルちょっとの暮らしをすると平均以上の暮らしになるようです。
私は日本では最底辺ですが、世界標準以上の暮らしをしているのです。
ということは、こんな私でも貧しい国に行けば、モテモテだったりするのでしょうか。
そんな期待をしてしまうこともありますね。
恵まれた生命がどうなるかというのは、私の経験からもわかります。
恵まれた環境で現れるたった1つの現象が「もっといいものがほしい」です。
つまり恵まれた環境にさらされると、どこまでも欲する気持ちが高まってしまうのです。
上限がある食欲や性欲と違い、先進国で高まる欲望は上限がありません。
すると、完全にリミッターが外れて、欲望が大暴走を開始していきます。
ステータス、ルックス、資産と言った青天井なものは食欲のようなコントロールがありませんから恵まれた分だけ陣取る体積が増えてしまうのです。
結果として、食欲の上限の分だけ子供が生まれるのではなく、生まれるはずだった子供がステータス、ルックス、資産に姿を変えて、無限に蓄積していきます。
倉庫に入りきらなくなると、デジタル資産に意向していきます。
子供が画面上の資産に変化していくのです。
冷静に見つめていると、なんだか恐ろしい現象のように思えますが、ブレーキを踏むと、一気に取り残されてしまうので踏むことはできません。
みなが頭でまずいとわかっていても、自分のスピードを落とせなくなってしまうのです。
本来、生物はずっと少ないもので生きていけるはずなのです。それがいつの間にか「マイホームは必須」「学歴は必須」「整形は必須」「車は必須」「スマホ必須」と必須が青天井に増えていきます。
必須アイテムを手に入れようと思うと、子供を産んでいられません。
子供を産むと1億近いお金がかかってしまうので、必須アイテムをそろえることができなくなるのです。
こうして少子化していくのだろうと思います。
賃金が上がっても、子供は増えないと思います。
賃金が上がって出てくるのは「飛行機必須」「宝石必須」などだと思います。
そもそも論として、子供は必須なのでしょうかという話になってきます。
人生なんて辛いことのほうが多いし、環境破壊が進めば、未来の子供はもっと苦しくなるのなら、生存の義務なんてないほうがいいのかもしれません。
私はちょっとそんなふうに考えています。人間という種族を存続しなければならない義務などないのではないかと。
ですから、機械やAIで人手不足を補いながら、やがて人がいなくなってしまうのも悪くないと思います。
死後の世界のことや生まれる前の世界のことはわかりませんが、現世にこだわる義務に縛られない方がいいのではないかと思うわけです。
だから、子供を産まなければならないと思う必要はないと思います。
こんなつらい人生をいつまでもやっているほうがかわいそうと思うようになりました。
そんな心配せずとも、私は結婚できない人間なのですが。




