11-2. 上級国民居住区コーナン
この物語はフィクションです。
作中の人物・団体などの名称は全て架空のものであり、
特定の事件・事象とも一切関係はありません。
祖父からの遺産にエロ本があり、相続放棄税が払えず泣く泣く相続したため連行されていく父。
それがサトウが最後に見た父の姿だった。
農民のさらに下、農奴に落ちただろう父はまだ生きているのだろうか。数年ぶりに父との思い出にふけりそうになったサトウを、スイが現実に引き戻す。
「そうですか。ではこちらの光る点を御覧ください」
「あ、はい」
地図上には三つの光る点が表示されている。蝉の現在地だ。
しかしこの一四年、ほぼハッチョーボリから出ていないサトウにはその位置関係がよく分からない。
「御覧くださいって言われても。何が何だか」
「まずこのアパートがこの地点です。これらの反応はそれぞれ‥‥」
上級国民エリア、居住区コーナン。
上級国民エリア、繁華街シンジュク。
元・上級国民エリア、独立国家アキハバラ。
光る点はどれも、下級国民の近寄りがたい上級国民エリアに表示されていた。
カワキタ・ザ・ゴッド記念庭園のあるチヨダも、上級国民エリア内に位置するが、行きが安全だったのはAランクのワンが一緒だったため。
帰りに一人で放り出されたFランクのサトウは、星一つ無い夜空を見上げながら、上級国民から暴行や誘拐されないよう祈りながら歩いていた。
「どれも上級国民エリアじゃないか。あれ、蝉拾いって結構命がけな感じ?」
「ご安心ください。比較的難易度の低い反応から案内します」
そう言ってスイが指し示したのは、上級国民居住区コーナンだった。
「確かにコーナンとハッチョーボリは近いけどさ」
上級国民エリアには危険がいっぱいだ。比較的難易度の低い場所なんてあるのだろうか。
「このコーナンの反応は日に二度ほど、ハッチョーボリを訪れます」
「蝉の死骸を持ったまま、コーナン~ハッチョーボリ間を移動する人がいるの?」
「そういうことになりますね」
「変な人!‥‥じゃあ初仕事はハッチョーボリで人探しってことか」
その後、スイが提示した人探しの拠点。そこは以外でも何でもなく、よく知る場所だった。
上級国民エリアは、千代田区・港区・新宿区・渋谷区・中野区
下級国民エリアは、文京区/台東区のラインより東側
中級国民エリアは、文京区/台東区のラインより西側(上級国民エリアを除く)
になってます。何となく考えただけで話にはそこまで関係してこないです。
そもそも23区に詳しくないし。
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