―魔法学と魔法史―
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ダンス漬けで終わった次の日。今日は座学の試験勉強をするようだった。なのに、
「魔法学と魔法史って何が違うんだ?」
中等科からやり直すべき人物がここにいた。しかも二人。
「あ、それ俺も思ってた。何が違うんだ?」
「エリオット、フォーティス。お前ら一体何故SSSクラスに入れたんだ?」
ゴルシアから本気で意味がわからないという視線をもらっていた。
「魔法学は魔法の理論や属性ごとの特徴、魔法陣の構成について学ぶ学問。魔法史はどのように魔法が発展したのかという歴史と発展について学ぶ学問。魔法学の成績が良ければ魔法史はある程度点数が取れるけど、この調子じゃ五十点取るのも難しそうだね。」
メイが自分の教本と紙と注意事項などを書いたメモ帳に目を走らせながらエリオットとフォーティスに説明した。
「まず二人に聞くけど、基本属性には何がある?」
初等科生であればどの学院に通う子でも知っていることについてメイが聞いた。
「えっと、火、水、土、風」
「あとは無属性だろ?」
みなが安堵していた。
「じゃあ発展属性は?」
「はってんぞくせい?」
「何だそれ」
「初等科からやり直してください。」
みなが天を仰ぎ、メイが容赦なく判定を下した。
「発展属性は発展なんて名前がついているけど、ちょっとめづらしい属性のことだよ。氷、光、闇のこの3つが発展属性に分類される。これくらいは分かるな?」
ディルフェルトがおそるおそる聞く。
「「なんとなく」」
「じゃあ結界魔法は何属性に分類される?」
「⋯⋯ひかり?」
「帰れ。」
「ま、待ってくれ。じゃあ何属性なんだ?」
「無属性に決まってんだろ。」
「光ってんのに?」
「見た目できめんな。光属性なんて使える人学生じゃほぼいねぇから。俺使えるけど。お前らマジで初等科からやり直せ。」
「次、流石に自分のスキルの属性系統は分かるな?」
「属性?」
「系統?」
「スキルの使用許可剥奪レベルで知識ゼロだぞこいつら。」
「魔法史も魔法学も0点確定だね。」
「そんでクラス落とされる。」
「じゃあな、短い間だったけどありがとうな。」
「ごめんなさい。ちゃんと勉強します。だから教えてくださいディルフェルトさん。」
エリオットは素直に教えを請うた。
(絶対こいつに教えてもらいたくはなかったけど、未来の主君になるかもしれないガルシアはだめだ。失望される。他の先輩や同級生は⋯⋯メンタル死ぬ未来しか見えねぇ。)
「ディ、ディルフェルト。俺の勉強も見てくれ、ません、か?」
心境が態度に出ていたとは気づいていないフォーティスを皆が覚めた視線で見ていた。
「まぁ、いいけど。」
ディルフェルトは優しかった。
「じゃあそうと決まれば本校舎行くか。」
「本校舎って何処にあるんだ?」
「⋯⋯フォーティス、お前に教えれることはない。エリオット、行くか。」
「はい。お願いします。」
「待ってください。ディルフェルトさん。お願いします。ちゃんとしますから教えてください。」
「⋯⋯3日の徹夜。」
「「え?」」
「二人には初等科・中等科の範囲を3日寝ずに覚えてもらう。仮眠は取らせるけど1日30分な。今回の試験範囲を教えるのはそれからだ。」
スパルタ教育が始まった。
「待って、3日で覚えれなかったらどうなるんだ?」
「もちろん、教えないだけだ。1日30分の仮眠さえ取っていれば一ヶ月は生き延びれるぞ。あ、ご飯はちゃんと食べれるから安心しろよ。」
((安心できる要素が一つもない。マジでどんな生活したらあんなふうに笑顔でこえぇこと言えんだよ))
そこにガルシアが割って入った。
「待ってくれ、ディルフェルト。俺も横で別のこと教えてもらってもいいか?」
「いいけど、何の教科?」
「数学と歴史。」
「わかった。じゃあ気を取り直して本校舎に行こう。」
「あぁ」
「「わかりました」」
ガルシア、助けるのかと思いきややりすぎを見張るだけで止める気はさらさらなかった。そして葬式にでも行くのかお前ら。みたいなのが二人いたがあっさりと無視され本校舎に連れ立っていった。
―後日、死人のようになった3人をディルフェルトが本を読みながら運んで帰ってきたのを見た者たちはしっかりと勉強をしようと固く心に誓うのであった。
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