―休憩―
「あ、朝ごはんがない⋯」
ディルとアルファルドがノリノリで訓練を始めて3時間後、起きてきたガルシアの絶望に満ちた第一声はそれだった。
「は?」
それに対して返事したのは意外にもオルフェだった。
「お嬢が起きるまでに朝食を用意するのが普通でしょう。置き手紙を置いていっても許されるはずはないでしょう。誰かご飯作れないのですか。いや待て、ここで僕が朝ごはんを作ればお嬢がそれを食べてくれるってことに⋯やる気が出ました。僕が作ります。」
危険な方向に思考が向くかと思いきや案外まともな案が出たことにガルシアはホッとした。しかし乱入者がいた。
「オルフェ、何を作るつもりだ。」
ウーナだった。ウーナは常日頃からメイの護衛騎士となれるように鍛錬を欠かさないためほとんどのことは平均的にできるのである。しかし何かとオルフェを目の敵にしているのである。
「フレンチトーストですよ。」
「貴様はパンを浸して焼くだけにしろ。厨房の惨状が予想できる。」
こうして、味音痴がダークm⋯独創的な料理を作ることなく平和な朝を迎えた。
「お嬢、起きましたか。今日は僕が朝ごはんを作ったんですよ。食べてください。」
まだ完全に目が開いていないメイに向かって皿を差し出すオルフェに冷静なツッコミが入る。
「貴様はパンを私が作った液に浸して焼いただけだろうが。」
「オルフェもウーナもおはよう。美味しそうな匂いがするね。」
感激のあまり言葉に詰まる二人であった。まだ食べられてもいないというのに。
「なぁ、今日はファルミア領が訓練場使っていいんだよな。」
水を差しにいくガルシアだった。
「いいと思いますよ。空いているのであれば。」
ウーナは上の空で答える。続々と皆が起き出し、ウーナ&オルフェ特製フレンチトーストに目が釘付けになった。
「早く皆で朝ごはん食べようよ。」
メイがちゃっかり席につきいつでも食べれますオーラを出しながら催促する。1分後には皆が着席し食べ始めた。
「ディルとは違うけど、オルフェたちのほうがバターの香りが強いからこっちのほうが好き。」
メイの発言に嬉しさのあまり気絶するオルフェと、静かに喜びを噛みしめるウーナだった。
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