―(すべてが壊れる)実践演習前―
場所は戻ってアグノーメン総合学院、SSSクラス寮にて、いつもの朝が訪れたとは言いがたかった。起きたらリビングに死人のように眠るクレシェラ一族がいたからだ。朝ごはんを並べようとリビングに来たディルはその光景に料理を抱きかかえて悲鳴を上げた。
「うわぁぁぁぁ。死んでる!?死んでるのか!?」
机に急いで料理を置き、領主であるアイリスの脈を真っ先に確認する。
「失礼します。良かった生きてる。」
心の底から安堵した。そして全員起きたかと思えば、
「あと5分。」
悲しいことにクレシェラ家全員寝起きが悪かった。
「いや、領主様仕事は!?そしてなんで全員起きてこない!?俺がこんなに大声で叫んでんだぞ!」
切実だった。そこに身動きをしたものがいた。メイである。
「起きたのか!」
しかし
「お兄ちゃん朝からうるさい。」
クッションで耳をふさぎ絶対に起きないというメイの姿勢にディルは絶望した。
「誰がお兄ちゃんなんだよ。」
そのまま床に倒れる。ふと二階を見上げると、面白そうにこちらを見ているアルファルドとゴルシア、そしてゼルアがいた。一気に老けたような声でディルが
「見てないで手伝ってくださいよ。今日は実践演習の日でしょう。兄上、せめて貴方の婚約者のアリアさんを起こしてください。ゼルアさん貴女の上司起こしてくださいよ。ゴルシアさん、ガルシア呼んできてくれませんか。」
お願いという押し付けだった。そして三人はいやいやさが全開の表情で行動しだした。ただし
「今日の実習、ディルを集中的に狙うか。」
アルファルド、弟に容赦なかった。
「そうだな。」
ゴルシアは弟を驚かす準備をしながら答えた。そして数秒後なぜか厨房と実験室が爆発し寝ていた人は寝ぼけて魔法を発動しようとし、朝から大惨事となった。そしてなんとか始まった実習は訓練場で行われた。はじめに教師から注意事項が述べられた。
「注意事項ですが、高位魔法の使用は禁止。殺す攻撃は禁止。魔導具は5個まで使用を認めます。なにか質問のある人は。」
この注意事項を半分寝ながら聞いていたメイが
「⋯⋯アロン先生〜骨折させるのはありですかぁ〜ふぁ〜」
流石に返す言葉がない教師だった。
「いややめろ。」ディル
「せめてヒビ入れるくらいにしよ?」リリア
「やめなさい。」ため息つきながら止めるアリア。
「ところで、誰と戦うんですか?」
フル無視で質問するガルシア。
カオスだった。教師は痛む胃を押さえながら、
「1年生と2,3年生で対決してもらいます。詳しいことはアルファルド君に聞いて下さい。私は結界維持に回りますので。」
完全に逃げの姿勢でよろよろと出ていった。
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