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『メルジーナ』
知らないはずのその言葉を、私は確かに知っている
わからない、わからないはずなのに、、、、、、
「メルジーナ、、、様、
まさか、そんなことが、、、
まさかシエルちゃんが、、、
いや、でもそうさね、やっぱりそうだったんだ」
ハッとして声のする方を見ると、メリダおばさんが何やら呟いていました。
「おばさん、さっきのユーノー様の言ってた『メルジーナ』という人を知ってるの?」
「シエルちゃん、、、、、、
あんたも何か感じるものがあるんだねぇ」
「えっ?」
「誰に教えられるわけでもないのに、『メルジーナ様』を、『人』と理解しているんだからね。
まぁ、厳密にいうと『人』ではなく、眷属様の『人魚様』なんだけどね、、、」
メリダおばさんに言われて初めて気がつきました。
確かに私は聞いたことのない『メルジーナ』という言葉が、誰かを指す言葉であることを、本能的に感じ取っていたのです。
「人魚様、、、」
「そうさね、初代様というべきなのか、初代様の母君というべきなのか、、、
『メルジーナ様』というのはね、ユーノー様の眷属であり、その御身に癒しの力を宿してここに降り立たれた、人魚様のことなんだよ」
「眷属、メルジーナ様、、、」
「おばさん、教えてもらえませんか?
メルジーナ様のことを、、、」
「この話はね、村長が代替わりするときに、村長にのみ語り継がれている話なんだけどね、、、」
そう言うと、メリダおばさんはメルジーナ様のお話を聞かせてくれました。




