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泡沫の約束  作者: mi
17/19

16









 あれから三年の月日が流れました。









 私は今、彼と二人で『オンセン』を切り盛りしています。


 あのあとお互いのことを語り合い、少しずつ距離を縮めていき、私が16歳になった時に結婚しました。



 彼は父にも挨拶をしてくれましたが、父は少し彼を見ただけで、特に大きな反応も見せず、また妄想の中のお母さんと過ごし始めました。



 諦めていたところもあったので、仕方ないと思いますが、今でも彼には申し訳ない気持ちになってしまいます。



 彼は気にしなくていいと笑ってくれました。

 そして、自分にはもう両親がいないから、親孝行させてほしいと言ってくれた時には、声を出して泣いてしまいました。


 あんな父ですが、私にとっては大切な家族です。

 だからこそ、彼が受け入れてくれたことが心の底から嬉しかったのでした。





 そしてその数日後、実の母のように見守り、支えてくれたメリダおばさんの立ち会いの元、私たちは晴れて夫婦となったのでした。








 18歳になった今。

 私のお腹には新しい命が宿っています。

 これを機に、彼に泡沫の一族について話すことにしました。

 


 本当は子どもが無事に生まれ、大きくなってから話すべきところですが、私のお母さんのように、いつ何が起こるかわからないと思うと、伝えておくべきだと思ったのでした。


 もちろん、メリダおばさんや、他の祀る民の皆さんにも相談し、ユーノー様の像にも報告をしました。


 ユーノー様は、結婚の報告をしたときもそうでしたが、あたり一面を金の粒子でいっぱいにして、賛成の意を示してくれたのでした。




「ねぇ、あなた。

 大事な話があるんだけど、今夜時間あるかしら」


「時間なら大丈夫だよ。

 何かあったのかい?」


「今は言えないの。

 今夜、、、そうね、みんなが寝静まる頃にお話ししましょう」




 彼は首を傾げつつも、では夜にと言ってオンセンの見回りに出かけていきました。







 今夜ついに話すのだと思うと、緊張で心臓が口から飛び出てしまいそうでした。







 そして夜も更けてきたころ、私は彼と共に、祠へと向かいました。


 あたりは真っ暗で、人々は寝静まっています。そこにはフクロウの声だけが響いていました。





「こんな遅くにどこに行くんだい?」



「まだ秘密。もう少しだけ付き合って?」



「君一人の体じゃないんだから、無理はしないで」



 彼は私のことを気遣いながらも、深く探ることはせず、心配そうにしながらもついてきてくれたのでした。







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