目的地東京
妖人街から次の目的地に向かう車を祇梨蓮斗と新島杏は廃トンネルの内側で待っていた。6月の下旬とは言え、その日は日照りが強く蒸し暑い日だった。新島杏は電話がかかってきた為開けた道路の方へ行っている。
新島「蓮斗くーん!迎えの車が来たよ〜!!」
蓮斗「分かりました!すぐに向かいます!」
新島杏の呼び声に反応した祇梨蓮斗はまとめられた荷物を手に取ると新島杏の元へ駆け足で近づく。そこにあったのは学園都市から廃トンネルのある山に入る道路まで祇梨蓮斗達を運んできた車だった。
新島「あー...涼しいねぇ〜。」
蓮斗「そうですね。」
車に乗り込むと少し汗をかいていた新島杏が車内の涼しさが身に染みたのか座席に寝転がった。
蓮斗「さて...それにしても、濃い1週間でしたね。」
新島「本当にね。まさか蓮斗くんが神様達と戦う事になるとは思わなかったよ。」
蓮斗「あはは...それは私も思いました。それで、次の目的地を改めて教えて貰っても良いですか?」
祇梨蓮斗と新島杏は妖人街での思い出を少し話した後、最後の目的地の話題が出る。祇梨蓮斗の質問に答える様に新島杏座り直す。それと同時にタブレットを操作し、分かりやすい様に祇梨蓮斗の隣に至近距離でもう一度座り直しながら画面を見せる。
新島「最後の目的地、そこは芸能プロダクションの「朝日」って場所。俳優やアイドル、様々な芸能人が所属する事務所だね。」
蓮斗「...学園都市、妖人街と続いて最後が芸能プロダクションですか...毛色が違うと言うか、本当に訓練とか出来るんでしょうか.....?」
新島杏の説明と朝日のホームページを同時に見聞きしていた祇梨蓮斗がほんの少し渋い表情を見せる。魔法技術と科学技術の相互性を研究する学園都市エーゼルファリア、人と妖、神が共存する幻想郷「妖人街」。どうもこの2つと比べて異端...悪目立ちしていると祇梨蓮斗は感じたのだ。
蓮斗「こう言っては何ですが...芸能人が魔法云々は流石に無理があると思うんですが...」
そう語る祇梨蓮斗の表情は引き攣っており、新島杏は思わず吹き出してしまう。
新島「ンフッ...蓮斗くんがそう考えるのも無理も無いけど...世の中には戦闘系アイドルって言うのもあるらしいよ。」
蓮斗「戦闘系...アイドルぅぅ??」
新島「うん、その名の通り国防軍の団員レベルの人達で組まれたユニットなんだって〜。」
蓮斗「.....」
新島「有名なのだと〜.....あった、レコードウィッチってユニットがそれの1つらしいよ。」
蓮斗「レコードウィッチ...直訳すれば記録的な魔女...本当に強いんですか?」
祇梨蓮斗の顔が更に訝しむ様に渋くなって行く。それはそうと新島杏は話を続ける。
新島「やっぱり、今までみたいに朝日も特定の強い人に指導してもらうのかな?」
蓮斗「...多分そうなんでしょうけど、先行きが心配でなりません...」
新島「あはは...」




