頼れる友達
こんにちは!ご愛読くださると嬉しいです!
やっぱり私が魔法なんかできっこない。
私なんて、もう何も無い。
色々なものが、私には無いんだ。
取り柄も、才能も、……
私はもう寮に帰って、ベッドで考えていた。
答えが出るわけないのに。
授業も投げ出しちゃって……今頃、みんなには迷惑かけてるよね……
「はぁ……」
やっぱり私なんて、エレットに入る権利なんて無かったんだ…
なんで先生はこんな私をエレットに入れてくれたんだろ……
大きな重いため息をつき、昨日の発言を思い返す。
『……ありがとうございます。私も、校長先生やニトさんのように自分や、みんなをを守れる魔術師になりたいです…!』
……私が、みんなを、自分を守れる魔術師なんて、
「出来るわけが無いのに……」
そう口にした言葉だけど、なんだか、自分じゃない他の誰かが言ったように感じた。
その時、
「ユノン!?どうしたの?大丈夫?」
勢いよく扉が開いて、ニトさんが入ってきた。
あー、私鍵閉め忘れてたんだ……
使えない奴だ……
「だ、大丈夫…。」
その奥には、校長先生と、リオンさんとシアさんもいた。
こんなに注目されるなんて…と思い、私はとにかく、早く1人になりたかった。大事にもしたくなかった。
そう思って発した言葉だけど…
「全然大丈夫じゃないでしょ、その顔色!!」
「え?」
無意識に顔色が悪くなっていたみたいだ。…まあ、少し過去のことも思い出したし…そのせいかな。
「大丈夫?具合悪いの?」
「いや、そういうわけじゃないけど…」
反射的に答える。
本当は「そう、ちょっと具合悪くて…」と誤魔化したいのに、つい素直に本当のことを言ってしまう。
「じゃあ、どうしたの…?」
ここにいるみんなが困惑と心配の混ざった表情をするが、校長先生だけは何かを察したように扉を閉めた。
「……みんなには、関係ないことだから…。」
そう言って反対側を向く。
これ以上みんなに迷惑をかけられない。
…でも正直、分かってもらいたい気持ちもあった。
でも……
自分の中で、気持ちと気持ちがぶつかる。
「ねぇ、どうしたの?大丈夫…?」
「……ごめん」
震えた声で精一杯絞り出した一言だった。
「謝らなくていいよ、うちら友達でしょ!?…辛い時は、友達を頼ってよ…」
震えた声にびっくりしてニトさんを見ると、泣きながら怒っていた。
あんなに元気だった耳も、今は垂れている。
「……」
私は、罪悪感と焦りと悲しみで、感情がぐちゃぐちゃになって何も言えなかった。
「……ユノンさん」
重い沈黙を切り出したのは、校長先生だった。
「今はこんなに頼れる友達がいますよ。その友達は頼って欲しいみたいだけど、ユノンさんは頼らないんですか?」
「……そうです、ユノンさん」
「僕もそう思う。」
今まで無言だったシアさんとリオンさんも口を開いた。
……そっか…
今は…“今″は友達がいる。
私は、過去のことばっかり引きずって、みんなに迷惑をかけている。
“今″は“今″なんだから、“今″の自分の考えを持たないと。
…頼ろう。
誰も頼れなかった過去とは違う。
読んでくださりありがとうございます!
次回もお楽しみに!




