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【完結・番外編追加】もしかしてヒロインなのでしょうか?断固拒否ということで(※ざまぁ回避のため頑張ります・本人談)  作者: 桃田みかん


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26.リーリエ救出劇の舞台裏

 リーリエが攫われた後のこと。




「リリー、遅いわね」

 教室から研究室まで行って、その後、生徒会室に来るのにそこまでかかるとも思えず、パトリシアは心配そうに生徒会室のドアを見つめた。


「パティはリーリエ嬢のこと心配し過ぎだよ。彼女はああ見えて、しっかりしてる。学院内で何かあるとしたら、迷子になることくらいだろう」

 ライハートはパトリシアがリーリエのことばかり構うのが面白くない。


「でも、もう一時間近く経ってるわ」

 落ち着かない様子で部屋の中を行ったり来たりして、ふと立ち止まった。


「やっぱり探して来るわ」

「分かったよ。わたしも一緒に行こう」

 既に手を生徒会室のドアのノブをかけている心配性な婚約者に、小さくため息を吐き、ライハートも彼女に付き合うことにした。



 まず、リーリエが行ったはずの先生の研究室を訪ねて、確かにリーリエが来ていることを確認した。

 そこから、リーリエが通ったらであろう道を辿りながら生徒会室に戻って行ったが、リーリエの姿はどこにもない。


「いくらなんでも、毎日のように通っている生徒会室までの道で迷子になるとは思えないよな」

 最初は然程心配していなかったアンドリューも、研究室は随分前に出てるのにどこにも姿が見当たらないと聞いて、難しい顔になった。


「手分けして、探してみよう。アンドリューは庭の方を、わたしとパトリシアで校舎内を探す。フェルナンドは馬車の乗り場にレオナルドが迎えに来てるか見て来てくれ。それで、何か心当たりがないか確認して」

 ライハートも先程までの態度とは異なり、きびきびと指示を出して、リーリエ捜索が始まった。




 結局、教職員も巻き込んでリーリエ大捜索が行われたが、発見することができず、迎えに来ていたレオナルドにも何の心当たりもなかった。


 特別に学院内に入ることを許可されたレオナルドを含めたメンバーが生徒会室に再び集まると、重苦しい雰囲気が漂う。


「学院の裏手に怪しげな馬車が停まっていたらしいです」

 フェルナンドがあちらこちらから情報を探ったが、それがどこの誰の馬車かまでは分からなかった。


「聖属性狙いの人攫いかもしれないな」

 ライハートが沈痛な面持ちで呟くと、徐に立ち上がった。

「兎に角、騎士団に連絡しよう。学院から既に連れ去られてる可能性が高い」

 


「あの、…もしかしたら、もしかしたらだけど、ストーリーが変わってないなら、あそこかもしれないわ」

 レオナルドが騎士団に連絡を入れるために、部屋を出ようとすると、今まで沈黙していたパトリシアが思い切ったように口を開いた。


「どこ!?どこですか!?」

 振り向いたレオナルドがパトリシアに掴みかかるような勢いで、問い詰める。


 リーリエがいなくなったと知ったレオナルドはさっきまで必死にあちこちを探し回っていて、いつも無表情で淡々と仕事をこなしている人物とは思えないくらい今は焦燥感に駆られていた表情をしている。


「王都の西の郊外にあるかつて前ストルベリ子爵が住んでいた、今は誰も住んでない邸があって、コーデリア王女がそこにリリーを閉じ込めてるかもしれないの。考えてばかりいないでもっと早く言えばよかった。お願い、リリーを助けて」

 

 レオナルドは泣きじゃくり始めたパトリシアにひとつ頷くと、すぐに生徒会室を出て駆け出して行った。



 ライハートはパトリシアを宥めるようにそっと抱きしめる。

「どういうことなのか、詳しく訊きたいとこだけど、キルバル国の元王女が関わってるなら、わたしも行かないと。わたしとアンドリューは迎えに来てる騎士と先行する。パティとフェルナンドは騎士団に連絡して前ストルベリ子爵邸に急行するように伝えて。フェルナンド、パティを頼む」


 名残惜しげにパトリシアから離れると、アンドリューと共に外に駆け出した。





 ライハートとアンドリューは馬を走らせて、前ストルベリ子爵邸に向かうが、先に出て行ったレオナルドの姿は見えない。


「ライ、補助魔法をかける」

 アンドリューが馬に補助魔法をかけて、馬のスピードを上げる。


 馬に補助魔法をかけるのは、早くはなるが、揺れが半端なく、非常に疲れる。

 必死に馬を走らせるが、レオナルドの姿は見えて来ない。


 あいつ、どんなスピードで行ったんだ。



 ライハートと護衛が前ストルベリ子爵邸に着いて、ヨロヨロと馬から降りるのを見て、アンドリューが気まずそうな顔をした。


「あ…ライたちに衝撃吸収の補助魔法を足すのを忘れてた」



 邸の中に入って行くと、既に戦闘不能の男たちが十人ほど転がっていて、ほぼ制圧された状態だった。


 レオナルドの戦闘力に、戦慄する。

 あいつは敵に回してはいけない奴だ。


無事に助け出されたリーリエ……なんと次回、もう一人の転生者から「この世界の本当のストーリー」が明かされます!自分がざまぁされるヒロインと思い込んでいたリーリエの反応は!?次回(第27話)は、明日の【朝7時10分】に投稿予定です!ついに物語はクライマックス、木曜日の朝の完結に向けて一気に駆け抜けます。ぜひお見逃しなく!★少しでも応援していただけると嬉しいです!★「リーリエのハッピーエンドを見届けたい!」「勘違いヒロインが可愛かった!」と少しでも思っていただけましたら、ページ下部の 【☆☆☆☆☆】を★★★★★(満点) にして応援していただけると嬉しいです。皆様の星と 【ブックマーク】 だけが、完結までの大きな励みになります。どうぞよろしくお願いいたします!

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