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【ゲート×ソロ成長】孤独な少女は、影を纏い最強へ 〜日常の底で、刃は静かに成長する〜  作者: ショーナ・レーベン
第4章 解明の刃

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第2話 マッパーズ

 スマホの目覚まし音が鳴った。


 スマホを手に取り時刻を確認すると、まだ3時だ。


 少しボーッとしていると、なぜアラームを鳴らしたか思い出してきた。


 今日は玉野さんたちと大阪に行く日だった。


 6時には家を出たい。

 急いで支度を済ませる。


 持っていくものなどを確認し、スーツケースに詰めていく。


 詰め終わったときには、5時頃になっていた。


 リビングに行くと、父親がテレビを見ている。

 早朝から起きているのは知っていたけど……相変わらず早い。


 父親は私に気づき、こちらに振り向いた。


「今日は早いんだな。夏休みの初日くらいはのんびりしたらどうだ?」


 ……そういえば、父親に大阪に向かうことを伝えていなかった。


 顔が引き攣る。


「実は今から大阪に行く予定です……」


「は……? 待て、何も聞いていないぞ?」


 最近の海面上昇の件で、急遽大阪に向かうようになったこと。

 他にも九尾ギルドの人たちも一緒に行くことなどを話す。


 父親が大きなため息を吐いた。


「分かったが……せめて電話で、もう少し早めに伝えなさい」


「ごめん。伝えるのを完全に忘れてた」


 時計を見ると、そろそろ家を出ないといけない時間だ。

 朝ごはんを掻きこむ。


「もう時間だから、そろそろ行くね」


 私がそう言うと、父親が心配そうな表情を浮かべた。


「あぁ……無事にもどってきなさい」


 そんな父親を背に、私は家を出た。



*******

 


 待ち合わせ場所の空港に着いた。

 すでに【闇纏い】を発動している状態だ。


 周囲から視線を感じる。

 明らかに不審者を見る目だ。


 ……居心地が悪い。


 【闇纏い】の状態で飛行機に乗れるか心配になっていると、10人くらいの集団がやってきた。

 玉野さんたちが来たようだ。


「影殿、おはようなのじゃ。急に誘ったにも関わらず、応じてくれたことを感謝するのじゃ」


「おはようございます。いえ……私も気になっていたので、誘ってもらえてよかったです。

 それと確認していなかったのですが……飛行機で行くのに、この格好で大丈夫ですか?」


 私がそう尋ねると、玉野さんは笑った。


「どうやって向かうか、影殿には伝えていなかったのぅ。

 今回はプライベートジェットに乗るから大丈夫じゃ」


 は……?


 玉野さんの話では、重村さんがプライベートジェットを貸してくれたらしい。


 本人曰く「寝かせておくのも勿体無いからのぅ」とのことらしい。


 ……相変わらず桁違いだなぁ。


 少し遠い目になりながら、飛行機に乗った。



*******



 飛行機内の座席は玉野さんの隣の席に座った。


 気になっていたことを玉野さんに聞いてみる。

 岸さんたちなど他のメンバーもいない件についてだ。


 今回の人数が10人ほどなのは、地域側の警戒も維持するためらしい。

 岸さんが向こうでは仕切っているらしい。

 

 他にも海面上昇についても教えてもらう。


「調べていくうちに、海でもゲートが発生していることが分かってのぅ。多くのギルドが海の中にあるゲートの対処を現在行なっておる。

 大阪付近で、特に海面上昇の原因と予想されているゲートがあっての……そこに今向かっているのじゃ」


 一瞬目を見開く。


 海の中のゲート。

 ——嫌な予感しかしない。


 ゲート内も水中である可能性がある。


 もし予想が合っていた場合、戦えるだろうか。


 窓の外を眺めると、雲海がどこまでも続いていた。

 雲海に「逃げ場はないよ」と言われているような気がした。


 心がひりつく。


 ……頭を横に振り、考え直す。

 

 それに酸素ボンベは重たいと聞く。

 そんなものを背負って、海中で戦うのは無理な気がする。


 気になって、私は口を開いた。


「海の中でも周囲を活動可能にするスキル。

 それを持った人物が帯同して、ゲート内に向かうことになっておるのじゃ」


 玉野さんの話では、先行部隊の調査によりゲート内部も水中。

 ただ、陸があることも確認されたようだ。


 さらに念のため、簡易型の酸素ボンベを製薬ギルドが開発したと言われた。

 それを使えば1時間ほどは水中でも呼吸できるとのことだ。

 ただし、使い捨てらしい。


 その道具を渡された。

 

 手のひらに乗るサイズ。

 この小ささで、どうやって呼吸できるのだろう。


 ただ行動の邪魔にはならなさそうだ。


「あまり量はないため、念のためであることを忘れないでほしいのじゃ」


 玉野さんにそう言われ、頷く。


 製薬ギルドではポーションの開発にも成功したとのことで、ポーションも渡された。

 鑑定をすると、下級ポーション以上、上級ポーション以下……といった感じだろうか?


 一応ポーチに下級ポーションは入れていたが、貰ったポーションの方が効能が高そうだ。

 ありがたく使わせてもらおう。


 色々と話しているうちに、飛行機が着陸体制になった。

 もうそろそろ着きそうだ。





 大阪に着き、今回一緒に探索することになる難波ギルドへ向かう。


 タクシーでの移動の途中で、難波ギルドのことを玉野さんに聞いてみた。


「着いてのお楽しみじゃ」


 ……お楽しみ?


 玉野さんが意味ありげに笑っているのが気になった。


(まぁ、知らなくても問題ないだろう)


 少し考えに耽っていると、タクシーが止まった。

 どうやら到着したようだ。


 タクシーから降りたが、周囲には会社らしきものはない。


 あるのは巨大なトレーニングジムくらいだ。


 疑問に思い、玉野さんに視線を送る。

 なぜかニンマリと私を見ていた。


 ……なんなのだろうか?


 背後で自動ドアが開く音がした。


「九尾ギルドさんたち着いたようやな!

 難波ギルドへようおこし!」


 声がした方を振り向く。



——上裸で筋肉ムキムキの男だらけだった。


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