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【ゲート×ソロ成長】孤独な少女は、影を纏い最強へ 〜日常の底で、刃は静かに成長する〜  作者: ショーナ・レーベン
第3章 交錯する刃

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第14話 フーガ

 ゲート内に入ると、視界に夕暮れの景色が映る。


 オレンジ色の空。

 風に揺れる草。

 遠くに見える山の稜線。


 以前ゲートの中に入ったのと同じ場所。

 どこか寂しい雰囲気だ。


 ……ここは特別な場所なんだろうか。


 そんなことをふと思った。


 玉野さんが合図をし、周囲のモンスターを他のメンバーが狩り続ける。

 私は少しでも力を温存するために、ゆっくりと歩いていく。


 時間にして2時間ほどだろう。


 特に問題なく順調に進み、フーガが以前にいた城に辿り着いた。


 城の前で一旦休憩し、疲れを抜く。

 そしてようやく突入するときがきた。


「これよりフーガと戦うことになる! 今までで一番の強敵になるじゃろう!

 だが、ワシらは魔魂王に苦戦したときからずっと鍛え続けてきた! ここでその成果を見せよ!」

 

 玉野さんがそう言うと、九尾ギルドの面々が歓声をあげた。


「あなたたちもよ! 以前フーガと戦ったときに苦戦したと聞いたわ!

 その後、必死に力を溜め続けてきたあなたたちを見てきたわ! その成長を見せなさい!」


 雪奈さんが大声をあげ、氷雪ギルドの人たちが鼓舞していく。


 全員の士気が高まっているのを感じる。


 私も一息つき、気合いを入れる。



 そして——門を開けた。



 中に入ると、以前に見た城の内部だ。

 玉座に座っていたフーガが立ち上がる。


「ようやく来たか……待っていたぞ」


 フーガが喋っている間に鑑定をする。



【個体鑑定:フーガ】

レベル:40

スキル:【両手剣 Lv.6】 / 【波動 Lv.6】 /

    【コピー生成 Lv.6】 / 【指揮 Lv.5】 /

    【自動回復 Lv.5】 / 【威圧 Lv.4】 /

    【縮地 Lv.2】 / 【思考共有 Lv.2】

状態:正常 弱点:遠距離



 今度はコピー体ではない。

 やはりフーガはレベル40だった。


 そしてフーガが持つスキルで、特に気になるものを把握していく。



【コピー生成】


自身と同じ姿の分身体を生成することができる。


スキルレベルと同じ数のコピー体を生成可能。

コピー体が消えた場合、1時間は再生成できない。


コピー体のレベルは『(10−スキルレベル)×2』下がる。

スキルレベルも2ずつ下がる。



 フーガが持つコピー生成のスキルレベルは6。

 フーガは32レベルのコピー体を6体出せる。


 ……厄介だ。


 他にも気になったスキルを見ていく。


 【波動】——周囲を感知し、攻撃にも使えるスキルらしい。


 これで、気配遮断をしても把握されていたのか。

 得意な奇襲が防がれるのは……正直痛い。


 それに、縮地。

 以前のゴブリンの急加速を思い出す。

 警戒しておこう。


「それにしても、蛮族をこんなに引き連れてきたのはなぜだ?

 ワレの相手になりそうなのは……3人しかいなさそうだが」


 フーガが私と玉野さん、雪奈さんを指差す。


「あなたが分身体を出すなら、こちらも数が必要でしょう?

 それとも……あなたはコピー体を出すのに、私は一人で戦えと?」


 私がそう言うと、フーガはニヤリと笑った。


「お前一人の場合、ワレ一人で相手をするつもりだったが……そこまで言うならコピー体を出してやろう!」


 フーガはコピー体を6体出した。

 


【個体鑑定:???】

レベル:32(40)

スキル:【両手剣 Lv.4】 / 【波動 Lv.4】 /

    【コピー生成 Lv.4】 / 【指揮 Lv.3】 /

    【自動回復 Lv.3】 / 【威圧 Lv.2】 /

状態:コピー体・思考共有 弱点:遠距離



 鑑定をしたところ、以前戦ったコピー体と同じだ。


 さらにそのコピー体から24体の劣化コピー体が出る。



【個体鑑定:???】

レベル:20(32)

スキル:【両手剣 Lv.2】 / 【波動 Lv.2】

    【コピー生成 Lv.2】 / 【自動回復 Lv.1】

状態:コピー体 弱点:遠距離



 こちらも変化はない。


 目の前にはフーガが31体いる。

 同じ顔が一斉に剣を構えた。


 正直、視界がフーガで埋まっていて気持ち悪い。


 私は指で合図し、以前と鑑定結果が同じことを周囲に伝えた。


 こちらのメンバーが全員動き出し、コピー体と戦っていく。

 

 エリカさんも歌い出し、力が湧いてきた。


 私も動こう。


 雷影の化身で4体分身を出す。

 それぞれの分身をレベルが32のコピー体に向かわせた。


「ほう。お前もワレと似たことができるとはな。

 だが……お前自身はどうかな?」


 フーガ本体が両手剣を持ち、こちらに迫ってきた。

 残像が残るような接近。


 私も地面を踏み締める。

 爆発したかのような音が響いた。


 私もフーガとの距離を詰める。


 20m、10m——


 フーガが両手剣を振り下ろす。空間が軋むような音。


 両手剣が迫ってくる。


——速い


 だけど——私の方がもっと速い。


 横に急加速する。


「ドォォォォォンッ!!」


 両手剣が地面にぶつかり、城を揺らす。

 周囲のメンバーが、一斉にこちらを振り向いた。


 両手剣が地面に突き刺さっている。


 今がチャンスだ。


 フーガに近づいていく。


 ナイフで首元を狙う。

 フーガは両手剣を手放し、ナイフを避けた。

 

 避けられたが、速度はやはり私が上だ。

 

 そのままフーガを攻撃しようとした時、嫌な予感がした。


 その瞬間——



——体が急に重くなった。



 そして、フーガが急接近してくる。


 体を捻り、拳を避けようとする。

 だが、拳が左肩を掠めた。


——っ!


 遅れて痛みがやってくる。


 そんな私に、またフーガの拳が迫る。


 全力で地面を踏み、横に転がっていく。


 ジンジンと肩が痛む。

 でも今はそれどころではない。


 立ち上がり、フーガを睨みつける。

 

 以前に私がフーガにしたこと。

 それと同じことをされた。


 そのことが、どうしようもなく悔しかった。

 私の戦い方を——奪われた気がした。


 フーガを見ると顔がニヤけている。


 腹の奥が、熱くなる。


 ……。


 ……この状態ではダメだ。


 一度大きく深呼吸し、強引に頭を冷やす。


 そして、体の状態を確認する。


 ……左肩が上げづらい。


 フーガは両手剣を取りに行っている。

 今のうちにどうにかしよう。


【物真似 Lv.4 発動】

模倣スキル:【自動回復 Lv.5】

使用可能時間:11分


 物真似を発動すると、体が少しずつ癒えていく。

 まだ左肩は動かしづらいが、すぐに動かせそうだ。


 ただ、掠っただけでこの威力……直撃は危険だ。

 力はフーガが明確に上だ。


 直撃した場合、一撃でやられる可能性がある。


 右手でナイフを構えていると、フーガの口元が歪んだ。


 何かくる!


 警戒を強めると同時に——



——フーガが視界から消えた。



——っ!


 影潜伏を発動し、地面に飲み込まれていく。

 途中で何かが私のいたところを通り過ぎた気がした。


 でも——それは予想していた。


 地面から出て、ナイフでフーガの右足を切る。

 痛みに、フーガの顔がわずかに歪んだ。


 その状態でも両手剣を振り回してくる。

 だが、力強さは感じない。


 軽々と避け、フーガを観察する。

 分身と違い、本体は血や痛みがあるらしい。


 ……縮地を警戒しておいて良かった。


 判断は、間違っていなかったらしい。

 ホッと一息つく。


 だが、まだ戦闘は終わっていない。


 周囲を見回す。

 遠くで炎と氷が交差した。


 玉野さんと雪奈さんが、それぞれコピー体を押し切っている。


 二人は、私の分身が受け持っていたコピー体へ向かっていた。


 コピー体の方は押し切れそうだ。

 私も負けていられない。



 気合いを入れていると——


 パチ、パチ、と乾いた音が城内に響く。


 フーガが拍手をしていた。





後書き


 閲覧ありがとうございます!


 皆さまのおかげで、本日現代ファンタジー日間ランキングにて75位にランクインしていました!

 本当にありがとうございます!


 お礼に本日は2話投稿します! 

 2話目は【20時10分頃】に投稿予定なので、その時間もチェックしていただけると嬉しいです✨


 今後も「続きが気になる!」「応援してやるか」と思っていただけましたら、

 ブクマやページ下部の【☆☆☆☆☆】を【★★★★★】にして評価していただけると、とても嬉しいです!


 良ければよろしくお願いします✨

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