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【ゲート×ソロ成長】孤独な少女は、影を纏い最強へ 〜日常の底で、刃は静かに成長する〜  作者: ショーナ・レーベン
第3章 交錯する刃

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第2話 第五次

 東京湾中央原発近く——魔魂王が生まれた場所のゲートに着く。


 辺りを見回す。

 周囲に氷雪ギルドの人がいないか確かめるが、誰もいないようだ。


 ゲートを見て、少しだけこの場所を思い出す。

 1ヶ月以上前、この場所にあったゲート内は、入ってすぐに麻薬中毒者で溢れていた。


 顔をしかめる。


 だが、入らないわけにもいかない。


 大きく深呼吸し、ゲートの中に入った。


 ……。


 中に入ると、空気が秋のように少し冷たい。


 そして、思わず目を疑う。


 視界に夕暮れの景色が映る。


 オレンジ色の空。

 風に揺れる草。

 遠くに見える山の稜線。


 ——綺麗だ。


 でも、どこか寂しい。


 まるで、忘れられた世界のような——


 そんな感覚が、胸をよぎる。


 特別ゲート以外では、洞窟型以外になることはなかった。

 こんな広大な空間は——初めてだ。


 ……やはり玉野さんの予想通りで、どこか特殊な場所なのだろうか。


 いつもより警戒を強め、奥に向かう。


 走っていると周囲の景色が切り替わっていく。


 目の前の木の横を通り過ぎようとする。



——その時、罠感知が発動した。



 咄嗟に足場を警戒する。

 しかし、何もない。

 周囲にあるのは複数の木のみだ。


 一瞬思考し、ある考えが浮かんだ。


 まさかと思い、木を鑑定する。



【個体鑑定:トレント】

レベル:14

スキル:【擬態 Lv.3】 / 【森作り Lv.2】 /

    【防御 Lv.1】 /

状態:擬態中 弱点:火



 ほとんどは普通の木だった。

 だが、トレントが1本。


 鑑定をした瞬間、こちらに気づいたのか動き出す。


 トレントの枝が鞭のように襲いかかる——が遅い。


 ほとんど止まって見える。


 地面を蹴り上げる。

 目の前にトレント。


 そのままナイフで一閃した。

 「ギギギッ」という木が軋む音。

 特に抵抗もなく、真っ二つになる。


「ふぅ」と一息をつく。


 初めての擬態に驚いた。

 しかし、気づいていれば問題ないなと思った。


 ただ、今後は擬態レベルなどが上がると、私の鑑定も通らないかもしれない。

 その点も注意しておこう。


 モンスターが消えていくのを眺めながら考える。

 生命を感じさせる個体と、私のレベルに対応する無機質な個体についてだ。


 私のレベルに対応する個体。

 これは全てが私より3低い24レベルだ。

 狩ると経験値が多めに入る。


 そして、生命を感じさせる個体。

 こちらは現在、大体14レベル付近だが一定ではない。

 入るゲートによって、レベルがかなり異なる。


 しかし、最近の傾向を思う。

 生命を感じさせる個体のレベルが、少しずつ上がってきている。


 私にとっては問題ない。

 だが——今から探索者になろうとするのは厳しくなりつつある。


 今後もおそらく、上がっていく気がする。

 その時は一体どうなるのだろう。


 そんなことを改めて思った。


 トレントを倒し、そのまま奥に走る。


 オークなどの個体をたまに見かけ、鑑定を飛ばす。

 自分のレベルに近いのは、なるべく狩って進んでいく。


 さらに奥に進んでいると、何か——光っている(?)物が目に映った。


 近づくと、それは宝箱だった。


 装飾が施され、どこか神々しい。

 そして、私が中に入れそうなほど大きい。


 ……ミミック?


 頭にそんな考えが浮かび、鑑定を飛ばす。

 しかし、宝箱としか書かれていない。


 念のため、擬態レベルが高いのを考慮し、箱の上を蹴り飛ばす。


 宝箱が開いたが、動かない。

 ミミックなどではなさそうだ。


 ホッとし、中の物を覗く。


 何か、特別なものが入っているのだろうか。

 少しだけ気分が高揚した。


 確認すると、円盤状の機械のような物があった。


 手に取ると、機械が突然動き出す。

 視界にホログラムが映し出された。


 場面は今、私がいる場所……だろうか?


 そして、どこかで見たことがある人物が現れた。


 ……特殊ゲートで見たソードアヴェンジャーの姿だ。


 思い出したが、なぜその人物がいるのだろうか。


 その人物が誰かと話している。

 どこか鬼気迫っている雰囲気だ。


『もう、——だ』

『——に——った』


 雑音がひどく、聞き取れない箇所が多い。

 視界に映るホログラムも頻繁にノイズが走る。


『止——れない。——れば』

『——承しか……——ねば』


 ここでボイスは止まり、ホログラムも止まった。


 ほとんど理解できなかったが、会話を頭で補完していく。


 周囲を歩きながら考えていると、宝箱の背面に小さなお墓のようなものがあった。


 見てみると、文字が書かれている。



『第五次——記録』



 背筋が一瞬で冷えた。

 ——これは石碑だ。


 意味も不穏。

 

 別世界がある可能性。

 この世界が繰り返している。


 そんな漫画でありそうな展開が思いつく。


 実はこの世界は六度目で繰り返している……そんなことは当たって欲しくないな。


 嫌な想像が頭をよぎり、冷や汗が流れる。


 頭を横に振り、思考をリセットする。

 ホログラムの会話について考えよう。


 継承……それは予想がついた。


 私は何かを継承した?

 ソードアヴェンジャーのフッと笑った表情を思い出す。


 継承だとするなら、何のために? 

 【忍者】は継承によって受け継いだものなのだろうか?


 しばらく考えたが、予想がつかない。

 それに、それ以外の会話もよく分からない。


 考えているとオークが近づいてきた。

 こちらには気づいていないみたいだ。

 

 ……まずは対処しよう。


 対処後も考えたが、思考がまとまらない。


 この場で考えるのは向かないと判断し、奥へ向かった。


 目の前に城が見えてくる。

 

 そして、ボス部屋の扉を見つけた。

 どこか歪んで見える、不自然な黒い門。


 この特殊な空間。

 一体先に何がいるのだろう。

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