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はじめての戦闘とレベルアップ

 レベルアップ、そう言った声のほうを向くとひらひらとした服を着た長い髪の少女がいた。

 怪物は突然の乱入者に驚いているのか少し後ろへ下がった。

 先程まで誰も居なかった気もするがなんでもいいから助けを求めた。


「たひゅ、助けて」

「え~と~、わたしはレベルアップの精霊なので助けることはできないの~。だからレベルアップして自分で何とかして欲しいな~って」


 何だよそれ、レベルアップ?

 それでどうにかなるのか、まんまゲームかよ?

 俺は泣きながら声を振り絞って再度助けを求めた。


「なんでもいい、レベルアップでも何でもするから助けてくれ」

「う~ん、だから私が助けるんじゃないんだけどな~。まっいいか、それじゃ限界まで上げるね!」

 そう言うとそれまでの軽い口調から一転し、静かにだが力強く口上を唱えた。


「命在る者よ生の歴史を糧にその器を高めよ!レベルアップ!!」


 少女が叫んだ瞬間、俺の身体が輝き光が収まると先程までの激しい痛みが消えていた。

 さらにはかつてないほど力がみなぎっている。


「GAAAA!」

「ぎゃあ」


 痺れを切らせた怪物が飛び掛ってきたので俺は慌てて飛びのけた、のだが……


「なんだ、これ」


 俺の身体は身長よりも高く飛び上がっていた。


「どうなってんの?」

「あなたは5レベル上昇してレベル6になりました~。ボーナスポイントはいかがしましょう~?」

「ちょ、ちょっと待って!」

「は~い、ちょっと待ってま~す」


 なぜか俺と同じ高さにいる少女が何か聞いてきたがこちらはそれどころではない。

 とにかく逃げないと。

 その考えは甘いようで着地したところに怪物が飛び掛かってきた。


「痛っ、このぉ!」

「GYAAAA!」


 俺と怪物は揉み合いとなりどの位殴りつけたか殴られたか判らないが今度は怪物のほうがふらふらとした足取りで逃げ出した。


「やった、助かった」


 俺が安堵の息を漏らすとまた少女が話しかけてきた。


「今のうちに倒しちゃったほうがいいですよ~。ほっとくと仲間を連れて戻ってくるかもしれないし~」


「えっ」


 半ば恐慌状態だった俺はその言葉に従い足元の石を拾い怪物に向かって投げた。

 石は見事、怪物の頭に命中し怪物は悲鳴もなく倒れた。

 ピクリとも動かない、おそらく死んだのだろう。

 俺ははじめて自分の手で動物の命を奪ったことに恐怖したのだが。


「戦闘終了おめでとうごさいま~す。今の戦闘でレベルアップできる経験値が溜まりました。レベルアップしますか?それとも先にボーナスポイントを使用しますか~?」


 問題は解決したわけではなく、まだこいつが居たのだった。


プロローグと同時投稿になります。

一応区切りであるパーティ結成までは出来ているのですが一度にではなく1~2話ずつ投稿していく予定です。

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