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吉買通り商店街  作者: フミ
19/32

お姉ちゃんの事よろしくね

ミッキー「亜希さんも中々 足速いけど俺の足ならすぐに追い付けるさ。

だいたい鼻に意識を集中すれば亜希さんがどこを通ったかも分かるんだよね匂いで。

お昼食べてる時だって やんわり匂ってたけど、桜子さんに病とか言われてたから気のせいだって決め付けちゃったんだよね。

まっすぐこっちだな、あれ ヤバいぞ、確か この先の出口にはバス停があったよな!」

挿絵(By みてみん)

ミッキー「あ!バスが出る!まさか亜希さん乗ってないよな…

あ!ああああ!あのカウボーイハット!

待って!そのバス待ってえええええ!!

クソ!さすがにエンジン付きには追い付けないや!

こうなったら先回りだな、さっきのバスは東回りルートだったな。

だとしたら吉買い通り商店街から三毳山公園 経由の終点 奥目(おくめ)駅だ。

さてどうする?普通に考えれば家に向かったとするのが自然だけど、

亜希さんの家に一番近い相舐(あいなめ)神社前のバス停にはどうやったって先回り出来ないな。

電話してみようかな?でも出てくれないだろうな。

とりあえず亜希さんの家に寄ってから考えるか…

でもそれじゃあ三毳山公園の先で下りた場合探しあてるのが難しいな…」

挿絵(By みてみん)

ビービッビッビー


ミッキー「?!あっぶねえ!なんだあの車!

あれ?いすゞファーゴ!間違いない昨日ベンドニーの前に止まってた車だ!

やな予感がする…昨日は俺が声掛けようと近付いたら行っちゃったよな。

それって誰かの記憶に残っちゃマズかったとも考えられるな…

その場合 ベンドニーに出入りする人を監視してたとするのが自然だ…

そうなるとバスを追い掛けるような今の急発進は 監視してた人は亜希さんだって事になる!

ヤバい!ヤバいぞ!当てずっぽうでなくどこに下りるかピンポイントで確定しなくちゃならない!

俺の思い過ごしだとも言えなくないけど、それを前提にしたら万が一の場合 亜希さんを守れないぞ!

考えろ!考えるんだ!亜希さんの行き先が分かる方法…

行き先を知ってる人ならいるぞ!

睦美さんだ!頼む!電話出てくれ!」


睦美「はい睦美です。」


ミッキー「出た!ワンコールで出てくれた!」


睦美「あはは どうしたの実樹貴君。

私が出たのそんなに嬉しかったの?

今 志村けんのインスタ見てたからすぐ着信に気付いたのよ。」


ミッキー「そんなの見ちゃダメだよ!

いやいや!そんな事より亜希さんの行き先を教えて欲しいんだ!」


睦美「えー?お姉ちゃんの話ぃ?つまんないの。

でも鉄砲玉の行き先なんて妹の私だって分かる訳無いわ。

だいたい そんなの本人に聞けばいいじゃない…

あ!分かったわ!お姉ちゃんとケンカしたのね!

うふふふ、ふははははは!ザマアミロだわ!ふははははは!」


ミッキー「笑ってないで教えて欲しいんだ!

教えてくれたら何でも言う事聞くよ!

頼む!一生のお願い!」


睦美「なんか切羽詰まってる感じね。

でもそこまで私がお姉ちゃんの行き先知ってるって確信するのはなんで?まずそれを聞かせて。」


ミッキー「それは昨日 亜希さんを連れて帰った時、睦美さんが来るのが分かってたみたいに塀の影からスケキヨのお面被って現れたからさ。

部屋から見えたとかはナシだよ、僕は人目に付かないように歩いてきたんだから。

(亜希さんの吐瀉物を公園の噴水で洗って、濡れた髪で亜希さんが濡れないように、弁当の風呂敷被ってたからね。)

GPSだ!放っておくと どこにでも行っちゃう亜希さんの行き先が分かるように、この前の山籠もりの一件以来、亜希さんにはGPSが付けられてるんだ!」


睦美「その通りよ、それとiPhoneを探せでも探せるようにしちゃった。

ちょっと一大事的な感じがするからパソコン立ち上げて探してみたんだけど お姉ちゃんスマホの電源切ってるみたいね。

でも安心してお姉ちゃんエンジニアブーツは脱いでないみたい。

お姉ちゃんのお気に入りの履き物には全部GPSが付いてるわ…

車に乗ってるの?すごい速さで動いてるんだけど…ああこのルートはバスね。

ねえ実樹貴君、あなたがそんなに切羽詰まってる理由は何?」


ミッキー「ええと、その…(話しちゃったら心配させるし何の確証もないし…)」


睦美「言えないのね、二人の秘密って事なのかしら?(ああ腹立つ!)

お姉ちゃんの行き先なんて今すぐ分かるんだけどなぁ。」


ミッキー「え?!なんで?教えて!お願い!この通り!」


睦美「条件があるわ、当たり前でしょ?

お姉ちゃんの意に反して個人情報 教えちゃうんだから。」


ミッキー「何でも言う事聞くよ!」


睦美「じゃあ聞かせて、お姉ちゃんの事 好き?」


ミッキー「ううう!好き…好きだ!」


睦美「(ああ腹立つ!でも私の実樹貴への気持ちは そういうのとはちょっと違うもんね)

なんかいいなレベルじゃないわよ、すぐにどっか行っちゃうハードコア女を絶対離さないって約束してくれる?」


ミッキー「約束する!!」


睦美「分かったわ、三毳山公園よ。

小さい頃お母さんと私とで良く行った所なの。

お姉ちゃん嫌な事があったり ヘコんだりすると、必ずそこに行くの。

ブランコに乗ってると思うわ。

でも違ってたらその都度 連絡するから 頑張ってお姉ちゃんを捕まえて!」


ミッキー「ありがとう!睦美さん!」


睦美「万が一お姉ちゃんを捨てて他の人を選んだりしたら、昨日のほっかむり写真をインスタにUPするからね!」


ミッキー「う、うん分かったよ。」

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