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吉買通り商店街  作者: フミ
14/32

負けられない戦いがあるんですヒュー

♩そこに私はいません 眠ってなんかいませーん♩

挿絵(By みてみん)

「そうそうそう!昨日ミッキーには多分寝坊するから朝先に行ってって言ったけど、それはフリよ!

眠ってなんかいませーん♩

分かってるじゃないミッキー、先に行ってって言っておきながら、昨日と同じように飛び出して来るんじゃない?

それ正解、しかし昨日と同じ場所じゃなああああい!

檻の中のグリズリーを恐がる子供がいるか?

いなああああああああい!

何だっけこれ?まあいいや、それよりミッキーったら、クププププププッ!!

超 警戒してるんだけど!私の家の前で超 警戒してるんだけど!超 内股なんだけど!

そこに私はいませーん♩

ああああ早く来て、私のところに早く早く!

そして昨日みたいに白目をむいてひっくり返って!

私 あなたのそういうとこ見るとゾクゾクしちゃうの!

ああああ!でも このヘンテコなポロシャツでダサっ!とか思われないかな?

なぜか睦美が機嫌悪くて、料理どころか洗濯まで やるハメになっちゃって、

でも何か着る服あるだろうと思ってたけど、ヘンテコな色のポロシャツしかなかったのよね。

ホントいつ買ったのかしら このポロシャツ。

思い切って洗濯してないやつ着ちゃおうと思ったけど、キツイのよね私、体臭が、着られたもんじゃなかったわ。

誰が臭いって?!これは乙女のスメルよ!ざけんじゃないわよ!

あわわわ!ヤバいヤバい、人格割れる所だったわ!

ああああミッキー近付いて来る!なんか緊張して来た!

もう隠れたまま出て行かないでいようかな?

ああああどうしよう!おしっこ漏れそう!」


「どうしたの亜希ちゃん、また家から締め出されたの?

トイレならウチの使う?」

挿絵(By みてみん)

「え?あ!あの、違うんです!比喩!そう比喩なんです!

もそもそもそって、ここいら辺が…って何言ってんだろ私!」


「うふふ、亜希ちゃんはいつも元気ねえ。

所で今日は粗大ゴミの日だったかしら?

うろ覚えに、毎月 第二 金曜日だと思って、確認しようと 誰か粗大ゴミ捨ててないか見に来たのよ。」


「え?粗大ゴミですか?

あ、あのウチは藤郷さんの建設会社で、産廃と一緒に処分してやるって言ってもらって、甘えちゃってるんで ちょっと分かんないんです。

お役に立てなくてすいません。

そ!そうだ!この前私がぶつかった時の怪我、大丈夫でしたか?ホントにすいませんでした。」


「そんな気にすることないのよ…あら?あの子…」


「え?!」

挿絵(By みてみん)

「あ!ああああああミッキー!うわ!めっちゃ早っ!!ぜんぜん追い付ける気がしない。

あーあ もう見えないや。」


「ごめんなさいね、あの子の事待ってたのね。」


「いいえ、そんな訳じゃ…

まあいいか、ベンド ニーに行けばミッキーのお弁当が待っててくれるんだし。」


♩お昼休みはウキウキおっちん♩おっちんおっちんおっ死んじゃう♩


「笑っていいともの歌ってこれで良かったのよね。

さーて お楽しみの お弁当タイムよ!

ミッキー今日は何 作ってくれたのかな?

風呂敷 解くの我慢したのよぅ!どんだけフライングして見たかったか、ああ やっとご対面出来るのね。

あれ、誰だろあの人達、私の特等席でジャマなんだけど。」

挿絵(By みてみん)

「あんた永島 亜希よね!」


「うわっ!しゃべった!(やべ、聞こえちゃったかな?)」


「はあ?なんか言った?」


「いえいえ何も…(なんか面倒くさそうな予感、今日は芝生のお昼ゴハンは諦めた方が良さそうね。)」


「あんた昨日もここにいたわよね!もしかして あんたぼっち?!

お昼 一緒に食べる友達とかいないわけ?!」


「そうですね、それではごきげんよう。

人の名前を呼んでおきながら 自分は名乗らない失礼な、微妙なラインのお姉様。」


「ちょっと あんた待ちなさいよ!」

「そうよ!この人誰だと思ってんの、石田 菜穂子さんよ!」

「ちょっと真美 人の名前 勝手に出さないでよ。」

「え?ごめん、でも金沢君に ちょっかい出してた女なら、菜穂子の事知ってるんじゃない?」

「まあ、そうだけど…」


「金沢君?誰だっけ?私がその金沢君にちょっかい出してたって事?

私が ちょっかい出してるのは ミッキーよね。

ミッキーの本名は 佐藤 実樹貴 だったわよね。

どうしちゃったのかしら この人達、集団催眠とかかな?」


「ちょっと聞こえたわよ!誰がどうしちゃったって言うのよ!

人の彼氏にちょっかい出して!ナメたこと言うんじゃないわよ!」


「ごめん 心当たりが無いわ、その金沢君だけど、なんか特徴とか言って貰える?

名前は忘れてても思い出すかも知れないから。」


「何?!このヤリマン!覚えて無いくらいに ちょっかい出してんの?!」


「色とかはどう?顔が真緑とかなら分かり易いじゃない?」


「ふざけんじゃないわよ!普通よ!普通の色よ!」

「菜穂子 こいつ全然ビビってないよ、どうする?」

「うるさいわね、こっちは三人もいるのよ、友達もいないぼっちがビビってない訳ないでしょ!」


「うーん 仲間割れが始まっちゃったようだけど。

もう一人はひたすらスマホいじってるし。

ちょっと この数日間 センセーショナル過ぎて どうでもいい事は忘れちゃってるのよね。

この数日間?ああ!金沢君ってギター科の、あご髭の人?」


「そうよ!やっと思い出した?!このドロボウ猫!」


「うわ!ボキャブラリーが昼ドラ!ドロボウ猫なんてリアルに使う人いたんだ!

そうそう、金沢君ね、悪いけど ちょっかい出して来たのは アイツの方よ。

まあ、私も慣れない出来事に舞い上がっちゃったって言えば、そうかも知れないけど。

あんたらが付き合いだしたのは、昨日 今日じゃないでしょ?

だったら残念でした、あんたは彼氏にちょっかい出されたんじゃなく、浮気されたのよ。」


「うるさい!うるさい!いいかげんな事言うな!」

「そうよ!金沢君たら あんたにフラれてから メッチャ落ち込んでるんだから!」

「なんでその事言うのよ真美!!」

「あ!ご、ごめん菜穂子。」


「うわぁ、コントだわこれ。

多分 あの あご髭 他にも女いるわね。

まあ、結局 私は なびかなかっただろうけど、ミッキーと出会えなかったらって思うと寒気がするわ。

ほんの一週間くらい前の自分って なんて安っぽかったんだろ。

きっと この人達と同じレベルだったんだろうな。」


「ちくしょう!なによ!上から目線でごちゃごちゃごちゃごちゃ!

そうよ!そのダッサイ ポロシャツなにそれ!」


「うん、私もそう思うわ。」


「キイィィィィィ!!それ!その変な風呂敷なによ!今時風呂敷って江戸時代のアレ?!あんた江戸時代?!」

「菜穂子 悪口が変な感じだよ、またバカにされるよ。」

「バカにするならしなさいよ、私もう許さないんだから!」


「許さないのは こっちの方だ!!!!」


「ひいいいい!」

「ひいいいい!」

「ひいいいい!」

挿絵(By みてみん)

「私の悪口なんて幾らでも言って構わないけど!私の大切な この風呂敷包みをバカにしたら絶対許さない!!

謝れ!!私の大切な風呂敷包みに謝れ!!私の大切な人に謝れ!!」


「急に何よ!頭おかしいんじやない?!こんな風呂敷がなんだってのよ!!」

挿絵(By みてみん)

「あっ!!ミッキー…ミッキーのお弁当が…」

挿絵(By みてみん)

「てめぇら 自分が何してくれたか分かってんだろうな!!

もう許さねえ!!二目と見れねえ面にしてやる!!」


「ひいいいいいいいい 恐い恐い恐い恐い!!」

「助けて!誰か助けてぇぇぇぇえ!!」

「え?!何アレ?ヤバ、マジヤバい!逃げろ!!」


「二度とそのツラ見せんな!!

ううっ…ううっ…ミッキーごめんなさい。

わたしがハードコアなばっかりに、あなたの思いやりが こんな事になっちゃった。

あの 曲げなんとかってお弁当箱も、きっとお気に入りなのよね。

割れちゃったかな?なんて謝ったらいいんだろ…ミッキー…ああミッキーィィィィィィィィイ?!

ああああああああ!!今日は お弁当箱じゃない!!ラップに包んだ 特大サンドイッチだ!!

挿絵(By みてみん)

良かった、私ミッキーに合わせる顔がないかと思った。

また会える!ミッキーに会える!

レタス!ベーコン!スライスオニオン!えへへへへ!

スモークサーモン!目玉焼き!チェダーチーズ!!

うふふうふふうふふ!!私幸せ!ミッキーありがとう!私幸せよ!!

もう私 上品になんか食べられないから、もう見せられませーん♩」


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