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だから何であんたが異世界行くねん!!  作者: ナシナラ


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4:勇者は早急に対処した



「ちょっと確認させて、今って何年?いま何歳?」

消えた時に着ていた制服のままの界人は、特に目立った汚れも傷もなく消えた時のままだった


「いや、界人が光の穴に吸い込まれた日やけど」

17歳のままやし、あんた居なくなってからまだ3時間ぐらいしか経ってないでと伝える


「はぁ!?ほんまに言うてる!?俺、めっちゃ急いで3年で魔王倒してきてんぞ!?」

そんな急がんでよかったやん、とショックを受けたようにフラフラとベッドに倒れ込む


ちょっと3年って、その制服キレイなん?ベッド汚さんといてや?なぁ?と、うつ伏せで倒れている界人の体を揺する

すると急にガバッと起き上がった界人が私の腕を引っ張り上げ、ぎゅうっときつく抱き締められる


「……もう帰って来れんかと思った」

耳元で囁く声が今まで聞いた事がないぐらいに弱々しく頼りなくて、私もそっと背中に腕をまわす

しばらく無言で抱き合っていると

私を抱き締めていた腕が離れ、その手は今度は私の頬を包みこむ。

私の存在を確認するようにじっと見つめた後、少し傾いて近付いてくる彼の顔に、思わず声をあげる


「何してんの界人!早く異世界の事教えてよ!」

早く早く!と彼から離れ、ワタワタと机の引き出しからノートを引っ張り出す。きっと赤くなってるはずの顔には、気付かれないように。


ベッドに座っていた界人は、そんな私を見て大きくため息を吐き話し出す。


「あの後、気付いた時には衣織が見てたアニメみたいに大勢に囲まれながら石の床の上に寝てた」

本当に異世界召喚されたんだ…!と感動している私に構わず、界人はそのまま話し続ける



俺の目が覚めた事に気付いた、変な服着たおっさん連中が一斉に話し出す。

(勇者が目覚めた)(召喚成功だ!これは奇跡だ!)

(これでこの世界は救われる!!)

初めて聞く知らない言語なのに、何故だか聞き取れた

そんで、俺を召喚したとか言うちょっと若めのおっさんに別の部屋に案内されて

その世界の魔王が目覚めた事、それを倒せるのは異世界から来た勇者だけやって事を長々と説明されて、勇者の剣渡されてん。

そんで、仲間を選んで連れて行けって言われてんけど

面倒くさいし早よ帰りたいから1人で行くって言うて

おっさんが必死に止めてきてんけど、そのまま飛び出して魔王探しに行った。

魔王の居場所は剣が教えてくれてんけど、魔王の城が結構遠かったのと仲間の魔物が道中襲ってくるのとでなんやかんや3年もかかってもうてん。


車とかあったらもっと早く帰れてんけどなぁ、と淡々と話す界人を唖然として見つめているのにも気付かず、さらに驚くような話をする


魔王倒したら剣が光出して気付いたら最初に召喚された部屋にいててん。

そんで、勇者が魔王倒して帰ってきたー!って変な服着たおっさんらとその国の国王とかがめっちゃ騒いでて

凱旋パレードするだの、この国の姫をやるだのゴチャゴチャとうるさいからその姫の首に剣突きつけて早よ元の世界に返せって脅して帰ってきた


そしたら何でか衣織の部屋について、衣織が俺の名前呼んで泣いててん

まさかこっちでは3時間の出来事やったとはなぁ。制服も綺麗に戻ってるし、良かったわ

ハハハ、と呑気に笑っている界人に私は人生で一番大きな声でツッコんだ



「な、な、なんでやねん———!!」





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