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第24章 言葉を失った交差点
人々は、交差していた。
何も語らず、
何も伝えず、
ただ交わり、すれ違い、
またそれぞれの道を進んでいた。
顔は向けられる。
目も合う。
だが、言葉は生まれなかった。
声帯はある。
口は動く。
けれど、音はなかった。
ノアは、
交差点の真ん中に立っていた。
行き交う人々は、
ノアの存在に一瞬目を留めたが、
何も残さず、何も受け取らず、
通り過ぎていった。
キューブは、振動すらしなかった。
ノアは、
ただそこに在り続けた。
音も、声も、意味も、
その場所からは失われていた。
ただ、
無音の中で、
人と人とが、
ただ物理的に交差していくだけだった。




