10年前
超能力"ギフト"が全世界に広まった近未来の世界で有り余る力で暴走している人たちを特務機関の仲間たちで全世界を救いに行く
登場人物
識名理岳
紫翠誠
紫翠了
神宮皇
紫翠煌葉
那由多有生
識名智岳
朝6時に起きた。今は30分の作業をしていない。
水を一気に飲み干して朝はゆっくり過ごしている。
今日の学校は休みで何もすることがない。
10時ごろにビルに向かうことになっている
なぜか学生服の方が良いと言われたので今日は何かあるのだろうか
少し浮ついた気分になっている。楽しくなってきた。
「行ってきます」
今日はどんなことをするんだろうか。あの子はどうしているんだろう。
「誠さん、何してるの?」
「学校ごっこ〜」
オフィスがなぜか学校になっている。なぜか居るのかは分からないが体格の大きな2メートル以上ある岩を叩き割ったようなごつごつした顔の男が座っている
もう1人は線が細くニコニコした可愛い顔立ちの小柄な女の人が座っている。異様な空気を纏っているのは了さん。明らかに学生ではないのに何かまわりに流れる雰囲気が違う
「りー君こっちね」
しんちゃんが初めて話しかけてきた。みんなクスクス笑ってるのは何でだ。なんか恥ずかしい
部屋を見渡すとパーティションで区切られただけの空間に本当の教室が再現されている
成ちゃんは一番前に座っている。後ろに大柄な男の人とニコニコしている女の人がいる
男の人の情報が見える 紫翠淏波 32歳 4月18日
女の人は那由多優 32歳4月18日
ちらっと男の人の隣に座っている了さんを見る。
18歳。すぐに視線を外した。
「はい、リー君始めるよ〜」
なにをしているのかはわからないけれど、成ちゃんのためなのか。一日頑張ることにした。
午前中の授業を終わった。とても易しい課題を出されて成ちゃんが嬉しそうに見えた。
みんなは普通に接している。もう話すべきなのかな。そう思ってきた。もう逃げることはできない。何をするべきなのかみんなに問いかけられた。決断しなくてはいけない。
ご飯を食べている。なぜか知らない食事。みんなは食べても何も言わないけど何か懐かしい感じがした。
「リー君」
「何?」
「楽しかった?」
「うん」
「面白かった?」
「うん」
「懐かしかった?」
「…うん」
「いつもありがとうね」
「…うん」
「みんな待ってるよ」
「うん」
「ここで待ってるからね」
「うん、わかった」
うん、言おう。待っていた
「誠さん、了さん、ユウちゃん、皇ちゃん、煌葉さん、有生さん、僕の話聞いてくれる?聞いてもらえない?」
「頑張って話せよ」
バンっと背中を叩かれながら話す決断をする
10年前。本当に残酷なこと。世界が狂い出した時。
3154年7月30日
「ーー!こっちー!」
「兄ちゃん、こっちきてー!蟻がたくさんいるー!うわー!」
兄ちゃんが呼んでいる。いつもの公園。日差しが暑くてずっと眩しい12時ちょうど。
僕たちは弁当を持たされて父さんがずっと僕たちを見守っている
6歳のころに何かおかしなことがあったんだ
2人でずっと遊んでいる。みんなは今考えると遊具どころかこんな遊び場なんてあったのかな?
遠い記憶だからよくわからない。
明日は俺らの生まれる日。公園の近くに廃墟ビルがあるんだけど、そこに何故か集まることになった。父さんも何故かそのことを知っている。
2人で分け合いながら昼ごはんを食べた後に家に帰る。そう思ったんだけど、
「廃墟ビルに行くよ」
父さんの声に不思議に思わなかったんだ。2人連れて何も考えず連れて行ってもらった。
廃墟ビルに入るといつもの作業。みんなの"過去"を見る"遊び"をする。
今日で950人目。1140人視る遊びをしてた。
最初は兄ちゃん。2人目は俺。
兄ちゃんはずっと真剣な顔でみんなを見てるけど、みんな真剣な顔の人も居るし、泣きそうな顔の人も居る。
父さんは2人が見終わった後に首を横に振るだけ。
そう。どうしても変えられない未来を変えたかった。
俺は兄ちゃんがやろうとしてることは分からない。でも俺は分からないから遊びだと思ってた。
みんなの記憶。みんなはとても良い暮らしをしている人たちばっかり。お金もあるけどみんなの仕事は忙しかった。
俺は最後の記憶がわからない。みんなのこと見たけど、みんなは揃って言うんだよ。
「ありがとうね」
兄ちゃんは一週間前は泣いてばっかりで訳わからなかったけど頑張ってた。
何が悲しいのは知らない。みんな幸せ。何も辛いこと無いよな。そう思ってた。
今日で1000人。あと40人でこの"遊び"は終わり
今日のご飯なんだろうなぁ。そんなこと考えながら父さんの手を繋いで歩く。一番楽しかった子供の頃の記憶。あの時に遊んだ記憶、絶対忘れたくない。
ご飯も美味しかった。何乗ってたか知らないけれどいつもの大好きな料理。ご飯食べたらお風呂入って、それでベットに4人寝て電気消したらーーーー
次の日何故か夢を見ることになった"最初で最後の記憶。"絶対に思い出してやる"。
3154年7月31日。今日のニュースを見る。とても暑い日だって。水筒持って遊びに行かないと。
10時30分ごろに廃墟ビルに入る。みんな集まってる。最後の"遊び"。
みんなは急いでいるみたい。頑張って1140人目ーーー
走っている。廃墟ビルの階段を駆け上がっている。"3人"で俺たちはどんなにしんどくても階段駆け上がって鬼から逃げる遊び。みんなはどうなってるのかは分からない。父さんは!?
黙って走れ!前に行かせろ!早く走れ!
みんなはどこにいるみんなはどこにいるみんなはどこにいるどこににげるどこににげるどこににげるあの子はなんで泣いてるなぁ!なんで泣いてる!?なぁ!なぁ!なぁ!!
兄ちゃん!あの子は!?黙って目ぇ閉じろ!走るぞ!あの子が作った道!見えたな!見たな!走り抜けろ!
頑張れよ!俺はできたらそっちに行くからな!頼むぞ!理岳!理岳!!ーーーーーーー
また夜空が視界全面に広がっている。下を見るとずっと鏡のような水面に浮かんだ星が沢山写っている。
あの子はーーーあぁ、あそこに座っている女の子。うん、あの子だ。
「ねぇ、話すことになったのはどうして?私は誰だった?」
「ううん、分からない」
「私は楽しそうだった?」
「…ううん」
「…そう、まだみたい?」
「うん」
黙ったらこの話が終わってしまう。早く話さないと。
「君はどうするの?」
「私は待ってる人がいるから。まだここにいることにしてるの」
「うん」
「みんなはどうなったの?」
「みんなは大丈夫なんだって。気にしないで」
うん、この話だった。何してたのか正直言わないとな。
えっとなー。うーんどうするかなーーーーーーーー
「なぁ!ユウちゃん!俺な、俺な、ユウちゃんのこと大好きだからな!大好きだからな!
俺な!俺な!皇ちゃんな!好きになってな!
会いに行くからなー!」
この話、悲しいと思うのなら理岳と兄ちゃんの智岳ともう一人の女の子はどんな人生を送っていくことになるのか。
自分はこのキャラクターの人生を描いています。みんな好きです。みんな頑張って人生生きています。
これを娯楽として見るのか。これを人生として見るのか、それはみんなの自由です。でも‘’この子達‘’は僕の家族だとはっきり言い切りたいです。僕はこの世界に生きるこの子達が大好きです。絶対に幸せにしてやりたいです。




