脅迫
超能力"ギフト"が全世界に広まった近未来の世界で有り余る力で暴走している人たちを特務機関の仲間たちで全世界を救いに行く
登場人物
識名理岳
紫翠誠
紫翠了
神宮皇
紫翠淏葉
那由多優
識名智岳
西暦3164年4月26日、2学年になって学生の関係性も構築でき始めた頃だ
自分の立ち位置にみんなが疑問を覚え始めるまで時間はかからなかった
この学校自体が特殊な校風で何学年もクラスが分けられており一年ごとに1学年上がっていく今の時代では珍しいシステムになっている
校舎は防音仕様が施されており外との空気がシャットアウトされていて密閉された空間になっているのでどんな地響きや騒音にも反響しない作りになっている
この学校を選んだ理由は自分の能力によってエスカレーター式にどんどんレベルの高い課題が出される。ここはなにごともなくゆっくりして過ごせる、たったそれだけのためにこの学校に通う事を決めた
自分には一つ上の兄が居る。自分と違って人当たりが良く、数段博識で、すでに働いているし
自分にも仕事がある、朝のとてもつまらない仕事。言いたくないほど残酷なことをしていると思う
兄はいろんな発明や知識で世の中を良くしてくれている。兄が頑張っているならば
自分のことだけ守っていければ良いと思う。
兄について行ければ良い。自分はまだまだ弱い。そう簡単に自分を試すような場所に飛び込んでいける強さがない。
この時代には超能力“ギフト“が人間全員に授けられている、この世界はあまりにも空虚すぎる。
"みんなの意識"で作られた世界だ。自分はそう見えて、この冷たく色も暗い世界は誰かの意思で作られた場所。嫌になるくらい快適な空間。疑うことのない理論。なんでここにいるのか、考えているのに考えてない。本当に嫌になってくる
元々、この時代のもっと昔に限られた人にだけギフトが授けられた。その人たちだけで“その国“を守っていた。
状況が変わったのは10年前。とても大きな大量虐殺事件が起こったことだ。
自分はこの事件に深く関わっていたがもう思い出したくもない。心が掻き乱されて今でも気持ちがすっと冷めていき色の無い世界に引き摺り込まれる感覚になる
校舎の窓のない空間にずっと心が穏やかに過ごして何も起こらないように過ごす、これで良いと納得させて心を落ち着かせている
HRが終わり、それぞれ各自の課題に沿ったグループで前日に考えた成果物を発表し始めた
「おい理岳!また1人か!もうちょっと足並み揃えろよ!」
クラスメートの大きな男がまた声をかけてきた。鬱陶しいと心でつぶやきながら
悟られないよう顔を逸らした
窓の無い入り口を気だるそうにじっと見つめている、何だろうないつも感じる感覚がある見られているはずなのに何もいない
「あ!君〜!廊下で会った挨拶してない子だ〜!なにしてるの〜こっちに来なよ〜」
振り向くとすっと背の高いきれいな顔立ちの青年が前にいた
「あっはい。すみません」
「課題はもう終わったの?学校に来てるんだから、終わってるんだったらグループ入る?こっち来なよ。」
この人何歳なんだ?というかこんな人クラスに居なかったはずだろ?
周りを見渡しても疑問に思うクラスメートが誰も居ない、青年に視線を送る人も誰も居ない
何か焦る気持ちになりながら、自分の右目に課題を映し出す
自分達だけの会話を聞くように3人のグループに意識を集中した、自分を入れた4人のグループだけ白い空間に入った。
「それじゃあ僕から課題の発表するね〜」
右の目に映し出される映像を見る。自分の姿が映し出されて心臓の鼓動が一気に跳ね上がり、その男の顔を見る。
「気付いた〜?僕ってこの学校にいなかったよね〜?なんでこんなかっこいい男の人いるんだろうね〜?」
他の3人の醸し出す雰囲気にも違和感を覚える。とても普通の生活を送っている人だとは思えない
一人はとても背が高く端正な顔立ちをして落ち着いた雰囲気の女性、綺麗だがとても鋭く自分を視界に捉えている
もう一人は同い年くらいの女の子でずっとこっちをみたり青年と女性の顔をずっと見てまだ終わらないのかと詰まらなそうに足をパタパタさせている
「ねぇ、君の仕事って学校行く仕事?それともみんなの人生ぶち壊す仕事?まぁ俺らも君のしてることに全然興味ないけどさ〜。もうちょっと周りに気を配ったほうがいいんじゃないの〜?結構危ないことしてると思うよ〜?自分達に違和感覚えないところを見るとね〜、失格なんだけどね〜?あーうん、まぁ使えるかな〜って思うから学校抜け出して僕らのところに来てもらえるかな〜?ちょっと周りでゴタゴタしたこと起こってるから頼むね〜?待ってるよ〜?」
血の気が引く、とても鋭い殺気づいた表情から、言葉を続けるごとに柔らかな青年の表情に戻っていく
息が詰まりながら大きく息を吸って吐いた。気をつけないと。なにをしていたのか
「あなた達は僕をどう見ますか?」
「うん?自分の仕事を淡々とこなしてたね。何でそんなこと聞くの?仕方ないよね〜?自分も同じ事されたもんね〜?」
青年の発言に陽気な声がのっている、なにか間違えている
「君はもっと自分勝手に動く方が合ってると思うけど?何で従ったほうがいいって自分自身を縛りつけるのか、よくわからないんだよね〜?よーく考えて話してみて。すぐに終わると思うから」
自分勝手に動くことがいい理由?なにを言ってるんだ?
「私と同じことすればいいって言えばわかってくれる?」
鋭く視詰める女が厳しく言い放った。
「いや、…僕はやりたくない」
「何でー?こっち来ればいいでしょー?何でー?」
自分のギフトを使うべきじゃないことくらい分かる、みんな見て見ぬふりをしてきたんだ。僕にそれを押し付けないでくれ。もう嫌だ
「まぁ、話ぐらい聞いてくれる?この学校ね、結構まずい事してるから。一回外に出て話しようか。自分の会社が少し離れたところにあるからね、待ってるよ?」
怖いよね〜お兄さん怖いよね〜お兄さん優しいからな〜頑張ってるからな〜気をつけて発言してるからな〜
君らも注意深く見るんだよ〜たのしくなるよ〜またふざけるからね〜気をつけて見るんだよ〜
どこを見るって〜’’’’もちろんここだよね〜‘’‘’




