叶えすぎた願い1
超能力"ギフト"が全世界に広まった近未来の世界で有り余る力で暴走している人たちを特務機関の仲間たちで全世界を救いに行く
登場人物
識名理岳
紫翠誠
紫翠了
神宮皇
紫翠煌葉
那由多有生
識名智岳
3154年8月30日
10年前、あの事件の後、自分はこの世の中から隔離されていたんだろうか?全く識名理岳として認識されなくなった。自分だけが世の中とは違うルールの中で生きていたんだろうか?みんなの中から自分が消えていた。
理岳なんだろうか?自分のこの9年間は本当に地獄のようだったけど、それでも気がすごく楽だった。自分と違う親戚。自分と違う家族。自分と違う友達。みんなみんなこんな顔していたんだろうか?みんなはどんな感じで仲良かったんだろう?僕は僕は僕は…..俺はこのままここにいていいんだろうか?自分はどこに住んでいるのかも‘’無意識‘’にわかる、自分はこんな感じだったんだろうか?とても居心地が悪かった。みんなが違う考え方や概念が違う。本当にこの都市が完成したのは多分‘’あの子‘'のおかげ。俺はずっと色のない世界に9年間閉じ込められたんだ。多分‘’この自分‘’で大丈夫。俺は俺で生きていける。これでいい。俺でいい。
9月3日に新学期だと思っていた。この都市に馴染むまでとても時間がかかった。このイヤリングを外すとこの都市では生活できない。みんなこの機械をつけている限りずっと幸せなのだろうか?
学校の様子が違う。こんなに設備も整った学校を見たことがなかった。小学校1年生の夏休みがもう無かった。僕はいつも一人。学校に馴染めるような精神状態ではなかった。みんながイヤリングをつけている。みんなは話しているのに一気にクラスの中の考え方が変わる瞬間があった。何回も何回も。なんで自分だけこんな世界に放り込まれたのだろう?みんなは何を考えてこの世界を生きているのだろう?
「ねえ、理岳くんのお父さんとお母さんってどこにいるの?理岳君はずっと何してたの?みんな心配してたよ?」
「うん、お父さんとお母さんはこの都市に住んでないみたい。」
「みたいって何?みんな理岳君のお父さんは仕事が忙しいから帰ってこないって言ってたよ?お母さんは一緒じゃないの?」
「お母さんもいたのかも分からない。どこにいるのかも分からなくなってる…」
「….うん、わかった。理岳君だけみんなわからなくなってる。みんな一人で住んでるから心配だって。みんな気にしてるから。お兄さんも頑張ってるから。頑張ってね。」
「うん…」
「あの子は?あの可愛い子!あの子と仲良しだったの!私!仲良しだったから!ね?頑張ってね!」
みんながなぜか嬉しそうにしてる。なんでかも分からない。どこにいるか分からない?お父さんは….そう特務の人だって聞いた。誰から?いや…誰からも聞いてない…誰からも。
お母さんは...いないのかな?みんななんで自分のことを知ってるんだろう。僕にお母さんは...居ないのかな?
僕の学校生活はお兄ちゃんの見つけた科学の発見で僕ら家族の生活が変わった。
その技術は無意識に人が考える、記憶の奥底の引き出しに接続できるテレパスの機械。
でもお兄ちゃんはいつも言ってた。
俺は賢くなかったんだ。俺は守られてた。いつもいつも簡単じゃなかったんだ。理岳はずっと好きなことしろよ。俺は色んなこと知ってたけど賢くないんだ。
お兄ちゃんの口癖。ずっと賢い智岳兄ちゃんの話し方。みんなは...そう、知らない。兄ちゃんの性格、兄ちゃんの優しさ。ずっと兄ちゃんの側にいれれば良い、ずっと考えてた。
みんなは色々言うけど、お父さんは普通の人。何も特別な生活してたわけじゃなかった。
お母さんはいたんだ。じゃなかったらこんな生活してて苦しくなるわけない。お母さんの記憶はある。うん!みんなと過ごした記憶。ある。大丈夫。
学校中が本当の家族を知らない。6歳からこの世界に来て何もかも変わってしまった都市。
小学校も中学校も自分に居場所は無く、いつもこの狭い自宅のマンションで一人暮らしをしていた。みんなは何でこんな考えなのだろう?すぐに切り捨てた。自分の生活は楽しいのだろうか?今すぐ考えなければいい。今はこの一つの作業をするだけだ。何も考えるな。息が詰まって、色が無くなるだけだ。今は考えない、考えない。
いつからなんだろうか?前を見なくなった。兄ちゃんは帰ってくる気配はなく、この部屋で一人。とても辛いはずなのに、もう空虚に過ごしたくなかった。でも僕の仕事はこんな仕事はやりたくなかった。僕はみんなをこの力で助けたかった。
僕の能力、他人の過去を視る能力。兄ちゃんは少し違う。兄ちゃん、智岳の能力は他人の人生を視る能力。
『みんなの過去、僕は遊んでるから。みんなの話聞いてあげてね。』
父さんにそう言われた。1140人の記憶を視た。とても受け入れられない、そう思ってるのに。見れば見るほど、たくさんの記憶と思いを授かった。
「ありがとうね」覚悟も受け取った。
でも僕はそこまで強くない。兄ちゃんみたいにすぐチカラが扱えるわけではなく、相当な時間と労力を費やして能力を封じ込めた。
この頭には無数の意識と記憶が封じ込められている。僕の能力は絶対に他の人に扱えて良い優しい能力ではない。ずっと心を冷たくして、ずっと自分の身勝手さでみんなの人生を振り回す、とても怖くて強いチカラ。
僕はみんなを助けたい。みんなの役に立ちたい。だから隠してでも危なくなったら一瞬で片付けることにした。
いつも楽しくなくても構わない。面白くなくても構わない。ずっと一人でも全て達成するまで食らいついて解決する。"絶対に助ける"
なら、僕たちは全てを救うためにみんなの覚悟で好き勝手に暴れまわって全部解決すればいい。
みんなはギフトなんか無くても力の記憶が助ける。
みんなは有り余るギフトがあっても心の記憶が抑え込む。狂乱したものはずっとギフトの力が暴走している。
これでいい。みんなを救う方法。ギフトは必要ない。
「うん。分かった?みんな待ってたよ。理岳君、あのね皆んな君がギフトを失ったことを知ったんだ。だから待ってた。みんなで狂乱した理岳君、必ず助けようねってね。」
「うん、危なかったよ。私はどうなることかと思ったけど。一生懸命頑張ってる姿見てたから。ごめんね。早く話せばよかったんだけど大変みたいだったから。」
「理岳君、気にしないでね。誰でもあることみたいだから。理岳君の能力は分かった。その使い方も後で教えるね。」
「うん、俺の能力も非効率なんて言われるけど、本当に俺はこの能力気に入ってるの。俺、すごく自分のギフト好きだから。それでいいと思う。もう自分を奮い立たせるために"俺は"なんて呼び方しなくていいと思う。」
「うん、みんなありがとう。僕の能力戻ったみたい。みんなの記憶大事だった。戻ってよかった。」
「もういいかな。理岳君、私ご飯作って待ってるのに、外で食べたは無いと思う。帰る家があるんだからお腹空いてても変なもの食べないで帰ってきてね。私の料理、なんで家庭的になってきてるか考えてね。ずっと出してる料理もなんの名前書いてあるか、考えて。私怒ってるから。」
「は〜い、それじゃあ話しようか。この都市ってなんでこんなに快適なのに狂乱した人がいるのか、これ一番大事だから頼むから聞いてね〜。」
ここに権力や欲望が黒い感情が渦巻いていない都市。自分は自分。他人に構わずとも住んでいれば生活をしているならば不便に囲まれながらでも自由に生きることができる世界。
なら、この人力主義国家社会労働運営都市。
人の手と足と能力を使って無意識の願いを全て選択しながら働きながらでも不自由ながらでも自分の自由に人生を謳歌できる社会。
この力、社会はどう考えても願いを叶えすぎている。
みんなの願いが能力を生む。"みんなの願い""ギフト"。
このギフトはみんなの心と記憶でできている。使い方はそのひとの能力に応じた超能力。でも能力に優劣があるわけではなく、良い能力は自分自身にある。他人に対して不満に思う気持ちはここに住んでいる限り感じにくくなっている。
能力はみんな同じ。みんなは得意不得意ってあるじゃない?このギフト、どんなに頑張っても取れない。なんでかはもう分かってね。
理岳君の能力は"過去を視る能力"。みんなの記憶をトレースした。なんでもできるようで何にもできない。理岳君は1140人の記憶の中で、その人の人生を納得させないといけない。その能力、かなり危ないから気をつけてね。
皇ちゃんの能力は"全能"の能力。ずっと興味のあるものにしかその力は使えない。興味を持っても簡単なものに能力は使えない。自分は好き勝手に色んなことすればいい。これだよね、皇ちゃんが絶対に人に言われたことを聞かない理由。
了ちゃんは"千里眼を感覚で感じ取る能力"。この能力は設定した範囲と設定した条件の人の居場所が分かる。でもこの能力、全然知らない人を知る必要なんか無いからね。居場所を感じ取る、気配を感じ取るために意識を拡張する能力でいいよね。これは視るだけで聞くでは無いから。難しいけど使えるのかな?了ちゃんは怖いよ〜。僕の居場所、すぐに分かるから。
煌葉君は"自己の事象を書き換える"能力。煌葉君は自分では分かってないかもしれないから言うよ?もうちょっと力抑えてくれない?僕ね結構神域のチカラ、怖いんだけどね〜。
煌葉君は意識を閉じ込めることもできるから。
強いけど使い勝手悪いから。活力、全部使わないでね〜。まぁ、言ってること分かるよね〜。
有生ちゃんは"概念を創造する"能力。有生ちゃんは自分の世界が一番大事。自分はこれが出来る、そのために気楽に生きないと能力は発揮されない。自分勝手に人を見て原理と原則のもっと奥深くの自分を書き換えないといけないよ。
難しいと思うけど、4次元のチカラでも簡単にもらえる、でも理論的に考えることもできるけど
概念の書き換えなんか簡単じゃない。心を常に解放してリラックスした上で発動しないとね〜。
さぁ僕の能力。僕は"自分の都合のよい方向に相手を導く"能力。
操る能力のようで違うよ。これね、相手を2人だったら2人。100人だったら100人。全員を納得させて納得した上で皆んなを一つの方向に意識を向けさせる能力。だから、その空間で認識している人の全員の意識を僕が一番だと納得させないとこの能力は意味を成さないからね。
頑張ってるよ〜ぼ〜く〜。
これがなんの力なのか。ギフトってなんなのか?よくよく考えて。それでみんなは使ってね。簡単じゃ無いんだから、早く何するか、決めてね〜。
それじゃあこのギフトはなんでこんなに"拡散"していったのかはみんなは分かってるの〜?
この話長〜!って呼んでくれた人ありがとうございます。この話一週間後に出すつもりでしたが、色んな物語書いていくので他の作品も楽しみに待っててくださいねー。誠さんの能力は全員のチカラを結集させるチカラ。僕は誠さんの力、いいなーと思ってます。
有生ちゃんの概念を書き換える能力は別の次元の力を持ってこれると思ってください。自分でも創造できるのかな?すごいよねー。
皇ちゃんは全部分かるけど、ある程度我慢して後は自分の好きなところに行けば幸せなので。自分勝手に暴れ回る仕事ってなかなか無いよねー。
煌葉君の自己の事象を書き換える能力はやる気を使って実現できます。なら自己肯定感上げるために煌葉君はずっと自分を高めることにしか興味無いんだよねー
了ちゃんは千里眼で色んなところが見えるから、隠れても無駄。逃げても無駄。すぐにヘッドショット祭りにできるので怖いよー
最後に理岳君。とても1140人の説得なんかできるのかなーと思ってると思いますが、簡単です。
みんなの能力は自分のことをよく知ってるのなら考える必要無いです。それだけですよ。




