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架空中華後宮モノの時代設定モデルを唐代にした理由について語ってみた

 こんにちは。月白狸です。

 月の裏で女性がガッツリ出てくるBL書いてるヤツです。


 今回は、架空中華後宮モノ(科挙二回落ちて宦官になったヤツの話です)の時代モデルを唐代に設定した理由について語らせていただきます。

 

 なお、狸のなんちゃって唐風世界。科挙に年齢・受験回数制限があったり、「殿試」「太監」「白話小説」が存在したり、登場人物が水滸伝や金瓶梅(ともに舞台は宋代)を読んでいたりするトンチキワールドです。「宦官には家も名字もない!」って、なんやねん、ほんま。



【理由その1:貴族がまだいる!】


 中華といえば、政治をめぐるいざこざ。皇帝陛下を取り込もうとする奸臣どもの小競り合いこそ、いとあはれなり。コレです! コレが書きたくて中華を舞台に選ぶのです!


 ということで。中華の奸臣といえば、まずは宦官(マイ主人公♡)。あとは外戚。さらに、門閥貴族と科挙官僚がバチバチに争い、手駒の女を後宮に送り込むなどして政道を壟断しようとする。いいねっ。脳汁、バンバン出てきたっ!


 大変失礼いたしました。ということで、宦官と外戚と門閥貴族と科挙官僚。この四者がすべてつよつよ。そんな時代は隋か唐ぐらいのもの。科挙は隋に生まれたものだし、門閥貴族は唐の滅亡とともに滅んでしまいますのでね。ハイ、唐風決定!


 とはいえ。私の書いてたお話、科挙二回落ちたヤツが宦官になるんですけどね。「殿試」って唐代には無いんですよ。だけど「殿試」って皇帝陛下が試験に臨席なさるんですよ? 映えますよね? なので、捏造してぶっこみました♡ 「唐代」のお話ではなく、「なんちゃって唐風」ですのでオッケー☆



【理由その2:纏足がまだない!】


 私の書くものはBLですが、女性がほぼ必ず出てきます。とくにこの科挙に落ちたヤツが宦官になる話にはですね、英琳インリン娘娘ニャンニャンという、学校に通いたくて男装していた過去を持つ活発な正妃さまがおられまして。


 うん。英琳さま、ぜったい纏足してない。あんなものしてたら、男装どころかマトモに歩けもしません。ですが、英琳娘娘は大貴族の一の姫君です。世が世なら、五歳くらいで足をグルグル巻きにされていないとおかしい階級。


 纏足が生まれたのは五代十国の南唐といわれ、宋代には漢民族中心に広がっていたとされています。「金瓶梅」なんか、すでに纏足自慢大会ですよね。主人公の悪女、潘金蓮の「金蓮」自体、すでに美しい纏足の形容であります。


 というわけで。唐、もしくはそれ以前を舞台にしないと、英琳娘娘のキャラに説得力が出ない。それでいて「科挙」がある時代となると……隋と唐しかモデルにできない。隋は短すぎるので、実質、唐一択になりますね。



【理由その3:女性の服がカワイイ!】


 唐代の女性服は斉胸襦裙。胸の高さからくるぶしまでのロングスカート。鎖骨や谷間が見えそうなくらいお胸もあいているし、透ける素材のふわふわショールだってかけているし、とにかくカワイイ! 


「お前が書いてるのはBLちゃうんかい」と言われそうですが、これ、後宮モノですから。女子の服が華やかなのは正義です。



【理由その4:男性の場合、官位ごとに服の色が決まっているからマウントを取らせやすい!】


 官位によって官服の色や帯の材質が定められるようになったのは、だいたい隋以降だといわれております。つまり、隋代以降は遠目からでも官吏の地位が一発でわかる。もう、官服自体がマウント材料。


 毒親に宦官にされたマイ主人公くん、皇帝陛下と正妃さまのご寵愛により、緋袍(四品)の高官となりまして。真っ赤な官服に恩賜の金帯、瑠璃ラピスラズリと翡翠の佩玉をジャラジャラさせては科挙官吏たちを威嚇しまくっておりました。どうでもいいですが、金の飾りを付けまくった革帯に佩玉ジャラジャラ。絶対に重いです。ヤツの腰痛が心配です。


 主人公くんに自宮を強いた父親は五品でしてね。すなわち、親子で官位が逆転。同じ緋袍でも親父のほうが色が薄い。骨肉の対決場面で、濃緋の袍や金帯を見せびらかし、わざと佩玉の音を立てる主人公を描くのは、鳥肌が立つほど楽しかったです。




 結論として。この狸のように、奸臣どものいざこざと男どうしのマウンティング合戦が描きたい、かつ、活発な女性を出したい。その場合、モデル時代設定は隋・唐代をピンポイント指定するしかありません! 

 

 唐代はシルクロード経由で西方からの文物も入ってくる時代。女性たちも比較的開放的で動かしやすい、文化面も華やかで唐詩など引用しやすいなどの利点があるため、比較的、書きやすいような気もします。あくまでも「比較的」ですが。


 反面、本邦は遣唐使なんてやってましたから。早い話、唐風文化を描こうとすると、脳内の奈良・平安が勝手に混ざり込む。ちょっとした用語や調度品。「あれ? これ、なんだか日本っぽい?」と感じたら大概ダウト! それ、唐じゃない。国風文化。


 私、このお話を書いて、中国人観光客の方々が長安や洛陽の面影を偲ぶために奈良・京都に来る気持ちがよくわかりました。だって、すげー似てるもん。「奈良時代の我々は懸命に唐のことを見習っていたんだなあ」と感慨に耽ってしまいます。


 以上、なぜトンチキ中華後宮物語のモデル時代を唐代にしたのかについて、語らせていただきました。

 長い駄文をお読み頂き、ありがとうございました。

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